つれづれぶらぶら

5月の反射炉ビヤ行きますよー!酔い蛍グループの皆さんにまた会えるかな?

横浜スタジアム観戦記

今年は5月にマツダスタジアム、8月に東京ドームと、2回の野球観戦をしてきたわけなんですが、もちろんそれだけで満足できるわけがない。

なんせ今年のカープは強い。いや、決して強いわけじゃないんだけど、泥臭く汗臭く、優勝しようというあがいている姿を毎試合見せてくれるもんで、もうコイツらはワシらが応援したらにゃいけんじゃろうが!と、ファンも熱い気持ちになるわけです。

ウチの旦那もせっかく菊池ユニを買うたんじゃし、1回着て終わりではもったいない。

 

というわけで、来たぜ来たぜ横浜スタジアムーっっっ!

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本日はナイター(18時プレイボール)というわけで、お昼前に横浜に着いて、中華街で昼御飯を食べたり山下公園を散策したりしてのんびり過ごす。息子は山下公園の波打ち際に大きなエイがいるのを見つけて大喜び。

 

とはいえ、やっぱり横浜は暑い。外にいると耐えがたいので、中華街の中にある「ちいさな水族館」へ。

グソクたんとかトビーとか亀の赤ちゃんとかを眺めながら、まった〜りとした時間を過ごす………

 

…ああ…癒されるなぁ…あれ…今日なにしに来たんだっけ………

 

……野球だよ!!!

 

横浜スタジアム前のホテルにチェックインしてシャワーで汗を流したら、観戦スタイルに身を包んで、開場時刻の16時に球場へ!

 

おおっ、球場周辺はたくさんの青と赤の衣装を身につけた人々で賑わってるぅ!o(^o^)o

言うまでもなく、青は横浜DeNAベイスターズのファン。そしてそれを上回るんじゃないかという勢いで赤い鯉軍団がぞろぞろと、って、此処は広島じゃなくて横浜なんですけど!

 

球場の周りには楽しいアトラクションが用意されていて、マツダスタジアムにもあった「ふわふわドーム」が此処にも。

もちろんデザインは、ベイスターズのマスコットであるDB.スターマンをかたどったものです。

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息子はさっそく中に入って嬉しそうにぴょーんぴょん。こういう子供を楽しませる仕掛けがあると球場はさらに楽しいですよね。

 

それにしてもスターマンは可愛い。女の子のDB.キララもいるんだぜ。球場コンコースに2人揃ってファンサービスをしていたので、「カープファンですけど、一緒に写真いいですか?」と聞いたら快く応じてくれました。ホンマ可愛いなぁ。どっかのス●ィリーも見習ってほしいよ…。ってか何回見てもアイツ化け物としか思えないもんなぁ。

 

で、予約した座席に向かいます。3塁側内野指定席A。ちょっとイイ席。うふふ。

グラウンド内ではちょうどカープの選手が練習中。

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まだ試合開始まで時間があるので、ファンが座席の一番前に集まって、選手の姿を眺めたり声を掛けたり写真を撮ったり。

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コンコースで食べ物と飲み物を買って、夕暮れの風を浴びながら、のんびりと過ごす。

ハマスタの名物といえば、ふふふ、『球場ラヴァーズ』で予習してきました、シュウマイとみかん氷

みかん氷というのは、かき氷の上に缶詰のみかんをどっさり乗せただけの、実にシンプルなデザート。でも息子は美味しそうに食べております。

私はビールを片手にシュウマイをパクつく。普段はビールあんまり好きじゃないんだけど、球場に来るとなぜか飲みたくなるんだよねぇ。

 

そうこうしているうちに、練習も終わり、いよいよスターティングメンバーの発表。名前を読み上げるたびに応援団が太鼓とトランペットで盛り上げ、応援歌を合唱する。

…って、あれれ?ベイスターズの選手名を読み上げるこの美声は…まさか…!

 

声優の森川智之さーん!!!!!

 

アンジェリーク声優の座談会とかで、森川さんがガチなベイスターズファンだというのは知ってたけど、まさかこんなところでお会いできるとはッッッ( *´艸`)

 

さて、本日のカープのピッチャーは期待のルーキー大瀬良大地。受けるキャッチャーはベテラン石原慶幸

対するベイスターズのバッテリーはモスコーソ&黒羽根。

 

1塁側の客席は青に染まり、3塁側は赤く染まる、大入り満員の球場。球場内のボルテージがどんどん高まっていく。

空が少しずつ暮れていく中、いよいよプレイボール!

 

さて、試合が始まる前に、横浜DeNAベイスターズという球団について一言。

今でこそ横浜を本拠地とし、モバゲーのDeNAが親会社となっていますが、一番最初に設立されたのは山口県下関市大洋漁業(現在のマルハニチロ)を親とする【大洋ホエールズ】でありました。

私も一時期、下関に住んでいたのですが、そんな縁もあって下関にはベイスターズファンが存在しています。下電バスの車内にも「横浜ベイスターズ応援観戦ツアー」のポスターが貼ってあったなぁ。

現在でもカープの応援歌の中には「竜もクジラも歯が立たぬ」と歌われているし、横浜スタジアムの客席にはマルハのちくわを売りに来る売り子さんがいます。

その昔、カープが球団の資金難に苦しんだ時にはホエールズとの合併計画も立ち上がった(その際に広島市民が樽募金を出して合併を回避した)という歴史もあるチームです。

まぁ、ここ数年は5位6位コンビだったという苦笑交じりの縁もあり、私自身もベイスターズは割と好きなチームです。

 

さて、脱線はここまでにして、試合ですよ。

 

もうね、結論から言えば、大瀬良くんがとにかく凄かった!!!!!

夏頃から調子を崩し、なかなか勝てないで悩んでいたそうなんですが、今日の大瀬良くんはまさに新人王候補本命と呼ばれるにふさわしい素晴らしい投球でした。うーたんのリードも良かったのかな。時おり「腕を振って投げてこい」という仕草をして、大瀬良くんの自信を引き出していたように見えました。

 

さて、プレイボールの直後の1回表、カープの攻撃。

2アウトから、丸とロサリオがヒットで繋ぎ、アンパンマン松山のタイムリーヒットで1点先制!

 

で、この「1点」が、結局のところ勝負を決めたというわけですが。

 

ベイスターズモスコーソも非常に良いピッチングでカープ打線を抑えこみ、その後は両チームともスコアボードに「0」を並べることとなり、いわゆる「スミイチ」試合という、締まった投手戦となりました。

 

とはいえ、その間にも両チームともチャンス/ピンチは訪れ、1塁側と3塁側から熱のこもった応援が繰り広げられていました。

 

カープの応援というと、有名なのが「スクワット応援」という、選手名のコールに合わせて立ったり座ったりを繰り返す、なかなかにハードな応援方法なんですが、まぁね、内野席なんで我々はそれはしません。その代わりにカンフーバットを突き出して、声を揃えて応援します。

 

この選手名のコールの仕方を説明しますとですね、

 

① 応援歌を歌う

② 続けて「かっとばせー、○○」と全員でコール

③ それに続けて、一方の人が「○○」とコールしながら立ち上がる(カンフーバットを突き出す)

④ ③の人は座り、もう一方の人が「○○」とコールしながら立ち上がる(カンフーバットを突き出す)

⑤ ③と④を交互に繰り返す

 

このね、先にコールする方に加わるか、後にコールする方に加わるかを、それぞれのファンのタイミングで決めるわけなんだけど、最初はね、なかなか上手く入っていけないわけなんですよ。

私はそこそこ慣れてるからアレですけど、旦那は初めてだから、どこでコールしていいか分からない。カンフーバットの突き上げ方が分からない。そうこうしている間にも応援団は別のチャンステーマを演奏し始めたりして、最初はわたわたするもんです。んでも、だんだん周りの様子を見ていくとなんとなく合わせられるようになってくる。すると楽しくなってくるんです。

 

ホントに、こないだの東京ドームは1塁側の3階席だったから、ジャイアンツファンに囲まれてしんどかったけど、今日は辺り全員がカープファンだから、嬉しくて嬉しくてね。大声張り上げちゃった。たーのしーい!!!

 

で、7回表のラッキーセブンでは、恒例のアレをやるわけです。

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ジェット風船の打ち上げ!!!

一斉に打ち上げられた真っ赤な風船は、それはそれは綺麗で、夢の中にいるようです。ちなみに7回裏の前には、1塁側応援席から青いジェット風船が一斉に打ち上げられます。

これ、大好きなんだけど、全ての球場でできるわけじゃなくて、例えば東京ドームではやっちゃダメ。ちっ。まぁ球場ごとに管理の手間が違いますから仕方ないっちゃ仕方ないんですが、やっぱ寂しいですわな。

 

 

で、試合は流れて9回表、カープの攻撃。

先頭バッターの打順はピッチャーの大瀬良くんの順番。

1-0、点差はたったの1点のみ。

 

ここは悩ましいところですよね。大瀬良くんに代打を送って追加点を期待するか、それともそのまま大瀬良くんをバッターボックスに送り出すか。代打を送れば、もう大瀬良くんは使えなくなってしまう。

 

野村監督も悩んだと思うんです。でも、ファンの想いは、そりゃもう、今日はここまで素晴らしいピッチングを見せてくれた大瀬良くんにそのまま最後まで投げ続けてほしい、その気持ちでいっぱいでした。

 

そして、バットを持って現れたのは――大瀬良大地!!!!!

 

3塁側応援席から大きな歓声が上がり、もちろんその声の中には私達の声も混ざっていたわけなんですが、ここはもうね、この打席は凡退でも構わない。それよりも、監督が最後まで大瀬良くんにマウンドを委ねてくれた、そのことが嬉しいわけなんです。

 

結果、9回表は得点は入らず、最終局面の9回裏。マウンドに向かっていく大瀬良くんの背中に、大きな大きな「大瀬良!大瀬良!大瀬良!」というコール。

打者2人を打ち取り、2アウトの後に出てきたベイスターズのバッターは、怖い怖い強打者の筒香(つつごう)。怪我で2軍に落ち、今日1軍に戻ってきたという状況ですが、なんせツッツはすんごいバッター。まさにラスボスの貫録十分。

「初球甘くなるなよ!」「ここ怖いぞ!」「大丈夫!落ち着いて!」「頑張れ!」というファンの声。

その中を、ツッツのバットが快音を響かせ、高く長い打球がレフトを目指して一直線に伸びて――赤松選手が必死で伸ばしたグローブの中に落ちました。レフトフライで3アウト!カープ勝利!!!!

 

そして、大瀬良くんプロ初の完封勝利!O(≧∇≦)O

 

なんて素敵な瞬間に立ち会えたのだろう!

きっと今後、大瀬良くんはカープのエースとして活躍することでしょう。その長いピッチャー生活の折々に触れて、「ああ初完封は2014年9月6日の横浜スタジアムだった、その瞬間を私は目の前で見たんだ」と思い出すことでしょう。

ヒーローインタビューで大瀬良くんは「9回、ファンの大きな声援に勇気を貰った」と言っていたのだけれど、その声援の中に交われた喜びと誇り。

おめでとう大瀬良くん。

お疲れさまうーたん。

ホントに素晴らしい試合でした。

 

周りの人達とカンフーバットでハイタッチをして、今日誕生日の赤松選手のためにハッピーバースデイを歌って、なんかもう幸せな気分で、赤い人々の列に混ざってホテルへの道を歩きました。

 

ちなみにホテルのエレベーターに乗ったら、乗り合わせた全員がカープファンで、皆で「良かった良かった」と狭い箱の中で語り合ったり。

んで、旦那は一便後のエレベーターに乗ったんだけど、そちらはベイスターズファンだらけでお通夜モードだったとか(^_^;)

 

しかしまぁ、やっぱりね、私は屋外球場で見るナイターが好きなんだなって思いましたよ。

ドーム球場は天候に左右されないからいいけど、外の景色が分からないわけですよ。それがね、やっぱり私には物足りないんですよ。

 

広島にいた頃、まだボロっちい市民球場の時代ですけどね、仕事帰りとか、または大学をさぼって、「なぁ今日カープ見て行こうぜ」と仲間内でフラッと球場に行って、むさしのむすび弁当を広げながら、拍手したりヤジを飛ばしたり、なんか割とフリーダムな感じで観戦してね、暮れなずむ空にカクテル照明が灯って、表を走るチンチン電車のガタンガタンという音が聞こえて、その時々にカーンと鋭い打球音が響いて、一瞬でワーッとなったりギャーッとなったり。

 

そういう、街と球場とが、あるいは空や風と球場とファンと選手達が、ひとつの空間の中に「在る」ことを強く感じられるのが私にとってのナイター。ほろ酔い気分の幸せな時間(負けると悔しいけどね)なんです。

 

やっぱり野球は現地観戦がいいよなぁ。

テレビのように一球一球が詳しく見えるわけじゃない。ラジオのように解説者による「今の配球の意図は…」が聞けるわけじゃない。

でも、いいんです。そんなのは後でスポーツニュースを見たらいいんです。

目の前に、もっと大切な情報がある。球場を包む空気や、生身で感じるファンの熱量や、それが選手にどう伝わっているのかが。

 

ましてや、ネット上の実況板では、何ひとつ見えない。

凡退すれば「アイツはもうダメだ」と決めつける、頭でっかちのネットの世界だけでは、野球というスポーツの持つ「何か」は分からない。

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その「何か」は、きっと、安易な言葉で言うのなら、「感動」とでもいうのでしょう。