つれづれぶらぶら

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『この世界の片隅に』

『この世界の片隅に』を観てきました。

第二次世界大戦中の広島・呉を舞台に、ごくありふれた家族の日常の姿を描いたアニメーション映画です。

 

私がこの作品を知ったきっかけは、去年の夏に呉に行った時に「鉄のくじら館」にポスターが貼ってあったんですが、それが呉市立美術館で行われていた『マンガとアニメで見る こうの史代「この世界の片隅で」展』でした。

こうの史代先生といえば広島出身の漫画家で、広島の被爆者の苦しみを描いた『夕凪の街 桜の国』を読んだことがあって、『この世界の片隅に』もタイトルだけは知っていました。

で、その展覧会にも少し興味をひかれたんですが、友人が企画してくれたドライブの途中だったので、その時はスルーしたんですね。ただ、その映画のことは心のどこかに引っかかっていました。

 

それを思い出したのは、昨年の11月。

何の気なしにTwitterとかをぶらぶら眺めていたら、漫画家のゆうきまさみさんのツイートに遭遇して、それがこの映画を絶賛する言葉で。

しかも見回してみるとゆうきさんだけでなく、本当にたくさんの方々が声を上げていて、その言葉がとにかく皆さん判をついたように同じ言葉で、

 

『とにかく、観て!!!!!!』

 

というものでした。

しかしながら私の住んでいる諏訪地方では公開されてなーい(´;ω;`)

なにしろ当初の公開館がわずか63館。すくなッッッ!!!

なんでじゃー、なんでじゃー、観たいんじゃー、とぶつぶつ言いながらも、待つこと3ヶ月、ようやく我が町にもやって来るという知らせが。

最近は息子が土曜日に児童館に遊びに行くので、「じゃあその間にお母さん映画観てくるけん」と言ったら「どーぞー」と軽い返事。ああ子供の手が離れるのって寂しいけど嬉しいなぁ(*´ω`*)

 

岡谷スカラ座での上映期間はたったの2週間限定。

私が観た回(初日の午後)は、小さめの部屋に概ね半分弱ぐらいの客入りでしたかね。新宿あたりでは連日立ち見状態だって聞いたのでどうだろうと思っていたんですが、諏訪ではまだそこまでの盛り上がりではないようです。

客層はかなり高めで、40代以上、いやもうちょっと上かな、60代より上のお客さんの姿を多く見かけましたね。

私としては、若い人に見てもらいたいんですよ。10代から30代ぐらいの、多感な時期の、迷いを抱えた人々に見てほしいなって思うんですよね。

 

まず「戦争映画」ってくくりで捉えないほうが良いと思う。

映画の大部分は「すず」という女性が戦時中の不自由さの中でも毎日を少しでも楽しく生きようと努力する姿を描くもので、笑えるシーンもたくさんあります。

物語の後半には空襲もひどくなって、すずさん自身も大きな「欠落」を抱えることになり、色々な悲しい出来事が続くんですが、でもその中でも必死に生きていくんですね。

えーと、なんかうまく説明できないので、詳しくは公式サイトの予告編動画でも見ていただいて、「だいたいこんな雰囲気」ってのを掴んで頂けたら幸いです。

 

そもそも、この映画は誰かに説明したくても言葉が見つからない。

部分的に「あのシーンが良かった」とか言うことはできるんだけど、部分部分を摘み上げるような言葉ではこの映画を説明することができない。

 

あ、絶賛されていたとおり、本当に「のん」(能年玲奈)さんの声がめちゃくちゃ良かった!!!

すずさんの、普段はボーッとした感じで、時おり感情をほとばしらせるとすごく強い、その感じがホントにピッタリとハマってた。てか彼女以外にこの役はやってほしくないぐらいです。

 

色々なシーンが心に残ったんだけど、なぜか私の心が一番激しく揺さぶられたのは、すず達が「キノコ雲」を目撃した直後、ラジオから流れる「こちらは岡山放送局。広島放送局?広島放送局?」と呼びかける声でした。

 

あー、あとは、やっぱり冒頭で流れるコトリンゴさんの『悲しくてやりきれない』の歌がすごく良かった。

コトリンゴさんの声とのんさんの声はちょっと似てる気がして、だからすずさんが歌ってるようにも聞こえて、しみじみします。

 

いや、もぉぉ、ホントに、うまく説明する言葉が見つからなくて困る!

 

だから、ホント、観て!!!!!!!!!

 

できるならDVDとかTVとかじゃなくて、お近くの映画館でまだ観る機会があるのなら、映画館で見てほしいです。