つれづれぶらぶら

例のアレの実写版ってどんななん?不安しかないんだが。

『あの日、侍がいたグラウンド』

野球のシーズンも半ばを迎え、いやー今年もアタシのかーぷちゃんはつおいわー、なんて連日盛り上がっている私。

そんな中、とある映画情報に、私の目は釘付けになったわけなのですよ。

 

『あの日、侍がいたグラウンド』。

 

そう、侍といえば、今年の3月、日本中を熱くさせた「侍ジャパン」ですよ(∩´∀`)∩

2017 WORLD BASEBALL CLASSIC。

その記録映画がね、公開されるってんですよ。

おおー、そりゃー観たいわぁぁ、と胸をときめかせながら調べてみたら、なんと公開は全国10館のみ、しかも1週間限定公開、1日1回しか上映しません、だと(;゚Д゚)

もちろん長野県内での上映はなし。一番近い映画館は………ああ、うん、やっぱり新宿バルト9ね、うん、知ってた(-_-;)

新宿バルト9は、電気グルーヴの映画の時に行ったんで、予約の仕方とかだいたい分かってる。

うーん観たいなー観たいなー、DVD出るまで我慢できないなー、でもこの映画のためにわざわざ子供連れて東京に行くか…?(-ω-;)ウーン…

 

と悩みつつも、とりあえず新宿バルト9のサイトを毎日チェック。

そして開演2日前の座席予約開始日の朝、いつものように息子を学校に送り出して、さて私も仕事に行こうかな、あっ、その前にちらっと座席予約どうなってるか観とこっと、と思ってPCを開いたら。

 

うぎゃああああああああああああΣ(・ω・ノ)ノ!

 

ほぼ満席じゃあああああああああんんん(;゚Д゚)

 

朝7時ですよ。その時点でもはや完売寸前で、残ってるのは5~6席程度、しかもめっちゃ悪い席しか残ってなーい!

その中でも2席連続で残ってるのは、スクリーン最前列の右端……ああ、この席、知ってる、電気グルーヴん時と同じ席だ……orz

どーするどーする、やっぱやめとく?と自分の心に問い合わせる余裕すらない。なにせ目の前でばたばたと席が売れていくんだもの。

気がついたら、その最前列の席をポチっとな、しておりましたよ。ええもう。だって考える余裕すら(Ry

 

というわけで、何はともあれ座席は確保した。宿も確保した。息子の説得にも成功した。

そしていよいよ公開初日の土曜朝、息子の手を引いて特急あずさに飛び乗り、えーと、とりあえず、まずは上野を目指します。

だって映画は夜なんだもん。それまでは息子の接待旅行、それが説得時の交換条件。

で、その接待旅行の概要は別記事にまとめることとして、本記事では一気に夜の新宿に飛びまーす(((((((((((っ・ω・)っブーン

 

開始前の新宿バルト9のロビーには、野球ファンとおぼしき人々がうろうろ。

カープ女子もいるよ、スワローズ男子もいるよ、「もォォ~、今、ウチ試合中なんだけどォ~」とぷんぷん怒りながらポップコーンを買っているジャイアンツ姉さんもいるよ。

彼らに続いてシアター内へ。ああ、うん、やっぱりこの席、見覚えがあるぞ、視聴環境劣悪なやつだ、うん、知ってた(-_-;)

 

そんなわけで、最前列スピーカ前、スクリーンを斜めに見上げながら、というかなりしんどい状況ではありましたが、映画は面白かったです。

まぁね、あらすじっつーか、試合の展開は既に世界中の野球ファンが知っているとおりなんで今さら説明はしませんが。

その練習風景や試合のベンチ裏での監督や選手たちの表情を見せるのが目的の映画なので、お話そのものがどうっていうわけじゃない。

 

例えば、早春のキャンプイン、ブルペンのネットの向こう側にびっしりと関係者(OB、マスコミなどなど)が押すな押すなの超満員、という状況に、ピッチャー陣が「やべぇマジやべぇ」とビビる姿とか。

ベンチ裏で逆立ちをしている筒香を、青木がすげーって顔で眺めてるのとか。

あと、侍ファンには既に有名な「菊池カンチョー事件」もしっかりカメラに収められていて、館内爆笑。(※カープの菊池は他人にカンチョーを仕掛けるイタズラが好きで、その犠牲者となったのはたいてい筒香www)

菊池といえば、お誕生日を祝ってもらって嬉しそうにケーキを頬張る姿も可愛かったな。平田と中田翔がわざわざケーキを用意してくれたそうなんです。チームは違えど仲良しっすね。

 

そんな選手同士の和気あいあいとした姿も描きつつ、プロとして切磋琢磨する姿も描く。

昔の野球選手は「他のチームの選手と仲良くしてはいかん」みたいな風潮があったようだけど、坂本が山田哲人ティーバッティングを真似てみたり、他の投手の投げ方を観察してたり、そういうシーンが多々ありました。

シーズンに入れば敵同士になるわけだから昔の人の言うことも分からんでもないけれど、でも、そうやってプロ野球全体のレベルが上がるのはむしろ好ましいことだと思う。

 

特に、唯一、メジャーリーグから参戦した青木の存在っていうのは予想以上に大きかったんだな、と感じましたね。

試合前の円陣での具体的なアドバイスや、中田翔アメリカ野球への対応を説くあたりのシーンは“メジャーリーガーとしての自分に求められている役割を意識している”姿勢が伝わりました。

 

しかしながら、ちょっと思ったのは、「これは映画という形態で公開すべきものだったのだろうか」ということですよ。

いやいやいや、誤解しないでいただきたい。決して「DVDで充分じゃん」と言っているわけじゃない。

確かにね、メジャーのスタジアムの壮大さを目の当たりにした選手達の興奮を描くあたりのシーンは、スクリーンの迫力にマッチしてたとは思うけど。

ただ、全体的には、テレビ向けの撮り方だと思った。スクリーン映えするダイナミックさはあったけど、テレビ中継+α、って感じではあった。

じゃけん何が言いたいかっていうと、これさ、こんな10館限定の1週間限定なんて窮屈な公開の仕方じゃなくて、こういう番組こそさ、テレビの地上波でドーンと2時間スペシャルとかで流せばいいと思ったんだよ。

これを制作したのは有料のCSチャンネルだけどさ、そのCSチャンネルだけで流すんじゃないの。あくまでもゴールデンタイム、地上波、お茶の間向けに。

だって、昭和の頃はそれが成立してたわけでしょう。珍プレー好プレーだの、江夏の21球だの、お茶の間の娯楽として「野球」が君臨してたわけでしょう。

せっかくね、今年の春、侍ジャパンが準決勝まで上り詰めて、全国の野球に関心のない層の一部にも「野球って意外と面白かったんだね」って思わせることに成功したんですよ。

だから、もしかしたらこれをテレビで流せば、「あ、春にやってた野球のやつだ」「ああ知ってる、この人、ツツゴーとかいう、よく打つ人」みたいな感じでね、再び野球に目を向けさせることができたかもしれないのにって。

いい映画だったんですよ。最後の小久保監督の、負けた選手たちへのメッセージとか、すごく心に響く、ありていに言えば「青春映画」だったんですよ。

そういう姿は純粋に美しくて、野球に関心がない人たちにも、チームワークって何だろうとか、明日を頑張る気力とか、そういうのが伝わればいいなって思える映画だったんですよ。

それがさ、それがさ、こんなに限定された上映スケジュールじゃーさ、ごくごく一部の熱心な野球ファンしか見られないじゃん。それがもったいないじゃん(´;ω;`)

 

そんなことを考えた、良い映画でございました。