つれづれぶらぶら

5月の反射炉ビヤ行きますよー!酔い蛍グループの皆さんにまた会えるかな?

生物の進化とエトピリカと砂浜

というわけで、私の映画鑑賞につきあう交換条件として、土日は息子の行きたいところに付き合うよ、という、いつもの接待旅行です。

 

ほれ、息子よ、なんでも希望を言いたまえ。

 

「ぼくねー、科学館に行きたーい」

「いや、名古屋ちゃうよ。東京に行くんよ」

「そんなこと分かってるよ。前に行ったじゃん。お母さんが好きな建物だって言ってたとこ」

「…上野の国立科学博物館?確かにあそこは日本一の科学館だけど、大人向けじゃん。難しくなかった?」

「そんなことないよー。ぼく、面白かったよ。つれてってよー!」

 

おやまぁ。

前に行ったとき、ちょっと小学生低学年には難易度が高すぎるかなーって思ったんだけど、失礼しました、お母ちゃん、アンタを舐めとりました。

 

sister-akiho.hatenablog.com

 

ならば異論はない、参りましょう。なによりも母があの建物が大好きだからwin-winだわさ。

 

ってなわけで、1日の朝、茅野からまっすぐに上野に向かい、国立科学博物館へ。

入場料は、大人620円、高校生以下は無料。膨大かつ貴重な自然科学の資料を無料で見学できるなんて、日本の子供達は幸せですね。

しかし、なにしろ広いので、どこから見ていくかを最初に考える必要があります。

ふと見ると、目の前のシアター360の前に行列ができていない。後回しにするとすぐに混雑してしまうので、空いてるうちに飛び込みます。

今回の上映は「恐竜の世界―化石から読み解く―」と「人類の旅―ホモ・サピエンス(新人)の拡散と創造の歩み―」の2本立て。

恐竜の世界のオープニング、当館で実際に展示されている恐竜の骨格標本がいきなり動き出し、我々自身がその骨格標本の内部に吸い込まれるように飛び込んでいくのがワクワクします。

 

シアター360を出て、さーてどこ行きますかね。

息子が「まずは日本館」と言うので、重要文化財のゴージャスな階段を上っていきます。ほんとアタシこの建物めっちゃ好き。建造物愛好心をくすぐるんだもん。

(ちなみに、なんとこの日本館にはGoogleのストリートビューで入れるんですよ。美しい建物はもちろん、展示物だって見れます。うわーぉ。)

日本館は、日本の昔の科学技術とか日本固有の動植物・鉱物とかを展示しています。また、所々に小さなワゴンを使って自然科学に関するお話をしてくれるボランティアの方々がいます。

うちの息子はボランティアさんから、カラッパという蟹が硬い貝を食べる様子をタブレットを使って動画で見せてもらっていました。

カラッパの右のハサミの下には小さなフックのようなものがあって、それを貝の隙間にぐいっと差し込むと、てこの原理で貝を割りやすくなるんですと。ちょうど缶切りの要領ですね。よく出来てるわー。

 

続いて地球館へ。こちらは先端のデジタル技術を取り入れつつ、生命の進化や宇宙科学や工業技術など、幅広い分野の展示を行っています。

息子は2階の観測ステーションがお気に入り。壁に表示される色々な情報にタッチして、より詳細なデータを表示することができます。

また2階の工業技術の展示エリアには、探査機ハヤブサが採取してきた小惑星イトカワの微粒子(本物)があり、電子顕微鏡で観察することもできます。

1階にある「系統広場」は、この世界のあらゆる生物を進化の系統に沿って並べた広場。原核生物のような微生物から魚、昆虫、鳥、植物と、本当に壮観な眺めです。

よく見ると足元にたくさんの線が引いてあって、それは進化の分岐を示しているんですね。

で、そのことを息子に伝えたら、じゃあ辿ってみよう、ってことになって、スタート地点から線を辿りつつ、分岐点で適当に曲がり、それぞれ好きな方向に歩きました。

「ぼくシーラカンスになったー」「お母さんアニサキスになっちゃったw」とか言いながら何度も何度も生まれ変わる遊びを2人でやっておりました。

 

この日は科学館をじっくり堪能して、その後は新宿に移動して映画観賞。

 

で、翌日の日曜日、今度はどこに行きたいかと聞いたら、やっぱり「水族館」と。

東京の水族館はたくさんあるけど、立地にコストに息子の好みなどを勘案したら、やっぱり葛西臨海水族園が一番いいよね。

なんたって、小学生は無料なんだもん(大人は700円)。接待旅行と言いつつも、息子にコストはかかってなーい(*^▽^*)

日曜日ということでかなり混雑していたものの、まぁ何度も行ってるんで全部の水槽を眺める必要はない。混雑を抜けて、好きな水槽をのんびり眺めます。

 

ここの一番の見どころはマグロの大水槽。

マグロは普段、後ろの背ビレと腹ビレしか出していないのですが、高速で曲がる瞬間だけ、前の背ビレと腹ビレをパッと出します。

ほんの一瞬なので、よくよく観察していないと前側にヒレがあることには気付きません。そしてすぐに隠してしまいます。こういうことを学べるのも水族館だからこそ。

 

また、海鳥の観察もできます。

屋外の水場には2種類のペンギンがいますが、屋内にも「泳ぐ鳥」がいます。それがウミガラスエトピリカです。

ペンギンにやや似ていますが、翼の形などが違います。最も違うのは「空も飛べる」ということです。

地上でまったりヨチヨチ歩いていたエトピリカたちは、飼育員さんが水槽の中に小魚やイカの切り身を大量に投げ込むと、羽ばたきながら水中に躍り込み、水槽の中を高速で泳ぎながら食べまくるのです。速い。

 

他にも、水族館の裏側を常時覗けるエリアがあったり、色々な知識をレクチャーしてくれる部屋があったり、日本の小川や田んぼに棲む生物を集めた屋外展示があったりします。

派手さはないけど、何度も来たくなる水族館です。

 

で、いつもはそのまま駅へと戻るんですが、今日はちょっと時間があったので、葛西臨海公園(水族園は臨海公園の一部)を散策し、西南端にある「西なぎさ」へ行ってみました。

西なぎさは人工の干潟で、波の打ち寄せる砂浜やバーベキュー広場などがあり、海遊びや釣りなどをして楽しむことができます。

靴を脱いで、息子と一緒に砂浜を歩いてみました。綺麗な貝殻を拾ったり、うちあげられたクラゲを海に戻してやったりしながら歩きました。海はいいですね。

 

そんな感じで、親子ともども楽しんだ東京旅行でした(^▽^)/