つれづれぶらぶら

花粉症持ちにとっては例年以上につらい春です(主に精神的に、周囲の視線が)

草間彌生展とクラフトフェアとチョコミント

旦那が久しぶりに日曜日にお休み(自営業だからね…)だったので、息子のお守りをお願いして、一人で松本市へお出かけしてきました!

なんたって今、松本市美術館で、松本市出身の前衛芸術家・草間彌生さんの『ALL ABOUT MY LOVE 私の愛のすべて』展をやっているのだもの!

草間彌生さんの個展は今までにも2005年の『魂を燃やす8つの空間』展や、2012年の『永遠の永遠の永遠』展に行ったのですが、まぁ何回見てもその強烈なエネルギーに惹きつけられるのですよ。

 

ってことで、とりあえず中央線に飛び乗って、えへへーえへへー、やっぱ「ぼっち旅」はイイにゃーんなんて頬を緩ませながら、あれこれ計画。

美術館に行って~、それからイオンモールかパルコあたりでランチとお買い物して~、あとはいつもの丸善書店かな~、なんて。

とか考えながら、駅の売店で買った「森永ダース」の新商品のミント味をポイッと口の中に放り込んだら、なんやこれめちゃめちゃ美味いやないけぇぇぇ!

いかん、チョコミン党員の血がムラムラ騒ぎ始めた。せや、松本にチョコミント系のスイーツが食べられる喫茶店かなんかないかなっと、おっけーぐーぐるー。

すると、スマホの画面にどどどん!!!と、それはそれは見事なチョコミントパフェの画像が浮かび上がったのであった。

なにこれめっちゃうまそー、って、ドコドコ?……あ、村井かぁ……(;´・ω・)

そのパフェを出している喫茶店は、松本市松本市でも、松本駅から3駅離れた郊外にあるとのことでした。うーむ。微妙に遠いな。どうするか……むむむ。

 

とか考えていたら、松本駅に到着。

そして私は気づいたのであった、「あ、今日って『クラフトフェアまつもと』やってんじゃん!!!」と。

クラフトフェアは、この辺りでは有名なフェスティバルで、県内外から集まった工芸作家さんが一堂に会して作品を展示即売するものなのです。

しかもその会場は美術館の近くの公園。むむむ、これは見逃すわけにはいかない。

ここで“一度目の”計画変更。買い物と本屋は諦めて、美術館とクラフトフェア、それから村井の喫茶店、というルートに修正しました。

そうと決めたら一直線。松本駅からてくてく歩いて、松本市美術館に到着~。

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チケット売り場に並んでいたら、ふと目の前に掲示されてあるポスターが目に入ったのですよ。

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え?草間さんのドキュメンタリー映画やってるの?すぐ近くのイオンモールで?しかも500円で?

ふーん、でもまぁどうせ上映時間が合わないよね、とか思いながら、念のためイオンシネマ松本のサイトにアクセスしてみると、だ。

今から30分後にやるんじゃん!しかも1日1回しか上映しないんじゃん!!!

待て待て待てーい。こりゃ美術展を観るより先に、そっち観るべきじゃないの、てか急がないとやばいんじゃないの!?

あわててチケット売り場の列を離れ、イオンモールに走りながら、頭の中で2度目の計画変更。あああ、これはもう、今日はチョコミントパフェは無理だ、諦めよう。また今度。また今度だ。

 

で、すぐさま映画館に入ってチケットを買い(本当に500円だった)、2008年に作られた『≒草間彌生 わたし大好き』というドキュメンタリー映画を観ました。

巨大なカンヴァスに黒のマーカーペンのみで描かれた全50点より成る「愛はとこしえ」シリーズの制作期間を追った映画です。

特に貴重なのが、定点カメラで1枚の絵の描き始めから完成までを高速再生で見せる映像。

いやー、圧巻です。下絵も下描きもなく、真っ白なカンヴァスにいきなりペンを走らせ、一切の迷いも淀みもなく、ただただ憑りつかれたように描き上げていく姿が。

作中でご自身も「考えるよりも手が勝手に動く」と仰っていましたが、本当に一瞬たりとも迷っておられない。スーッと線を引き、その間と間に小さな目や横顔のモチーフを細かく細かく描き入れ、空間をどんどん塗り潰す。すごいスピード。

 

 

草間さんは、若い頃より統合失調症や不安神経症を患い、現在も都内の精神病院に住んでおられます。

作中でも「一人になると幻聴や幻覚が見える、私は絵を描いていないと死んでしまうの」と再三語っておられますが、それが草間作品の魅力である密度の高い強迫性に表れていますね。

しかしながら、ご本人はとってもチャーミング。自分の作品が世界一だと断言し、完成した作品に「ステキね!素晴らしいわ!こんなの見たことない!」と自ら絶賛の声を上げるのです。

他の人がやったら鼻持ちならない自画自賛なんだけど、草間さんは本当に心の底から“そう”信じている。他人に興味は全くない。だから誰かとの比較にはまるっきり関心がない。

意外にも、お金や名誉への話も結構されます。自分の絵にいくらの値が付くか、自分にどんな賞が与えられるか。それは商家の娘であり、NYの貧乏画家時代のくせだともおっしゃっています。

でも、お金の話をしても、俗人のような“臭み”がないんだよなぁ。

多分、我々が“臭み”を感じるのは、そのお金の先にある何かの欲望が透けて見えるときだと思うのね。

でも、草間さんは美術館を作って自分の絵を収蔵したい、という以外の欲望がおそらく、ない。おそらくあの方には“絵を描きたい”以外の欲望はないんだと思う。本当にそう思う。

裕福な商家に生まれたものの、少女時代は父親の放蕩や母親からの虐待に苦しめられ、このまま松本にいたらきっとこの子は死んでしまう、とお医者様が東京に連れ出してくれた、とのこと。ナイス判断お医者様グッジョブ。

ホントに、どんなに優れた才能も、世に出ずに埋もれてしまってはなんにもならないわけで、人と人との巡り合いってすごいよなー。

映画自体は、ちょっと監督さんのインタビューの仕方の悪さ(本人に向かって「晩年」と言っちゃうとか)や、絵に集中してるときに話しかけないであげてよ、と思うシーンもなくはなかったけど、興味深い作品ではありました。

 

いやー、展覧会を見る前に、思わぬ形で「予習」が出来ました。さーて、美術館に戻るか。

『ALL ABOUT MY LOVE 私の愛のすべて』展は、松本市美術館のみの単独開催。

草間彌生の代名詞である「無限の網」「水玉強迫」「かぼちゃ」シリーズや、初期の作品群、最新の『わが永遠の魂』シリーズなどが多数展示され、中には本邦・世界初公開の作品も含まれているとか。

また、合わせ鏡や光を使ったミラールームの作品群は、観客をどこまでも続く無限の空間の中に入り込ませ、それはそれはうっとりするほど美しい世界なのですよ( *´艸`)

ほとんどの展示は写真NGだったけど、『わが永遠の魂』シリーズは写真撮影OK!!!

巨大な部屋いっぱいに70点もの大きくて色鮮やかな作品がぐるりと展示され、その部屋に入った人々は老いも若きも全員が一瞬息を飲み、「おお、すごい…!」と呟いてしまうほど。

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うーん、写真ではこの部屋の迫力を伝えきれないのが残念なところ。

「何が何だかさっぱり分からんが、……………なんか、スゴイなぁ」と、すれ違ったオジサン達が呟いておられました。

いやホントにね、草間彌生にしろ岡本太郎にしろ、他人に「どこが素晴らしいの?」と聞かれても、「うーん、とにかくスゴイの」とボキャ貧な返ししかできないのが悲しいとこなのよね。

言うなれば、作品そのものよりも、とにかく草間彌生さんの存在自体がスゴイんだわ。わけわかんないけど、でも、やっぱり好きだな。芸術ってそういうものじゃない?

 

ということで、クサマ・ワールドを思う存分堪能した後は、美術館の近くにある「あがたの森公園」で開催されているクラフトフェアまつもとへ移動。

広い公園のあちこちに設置されたテントの下で、焼き物、木工家具、絹織物、ガラス細工などなど、多種多様なものが並べられ、どれもとってもセンスが良くてステキ(*'▽')

でも、もちろんお値段はどれもお高め。まぁ一点ものだし、職人さんが腕をふるった自信作ばかりなんだから当たり前なんだけどネー(;´∀`)

てなわけで、これはもう買い物ではなく「勉強させていただく」という気持ちで、何か手芸に活かせるヒントはないかなとあちこち見て回りました。

 

………が、しかし。

 

時間が刻々と過ぎゆくうちに、私の頭の中にむくむくと、また「アレ」への欲望が鎌首をもたげてきたのでありマスよ。

 

………チョコミントパフェ………………喰いたい………………。

 

 

旦那に息子を任せてきている以上、そんなに夜遅くまで遊びほうけるわけにはいかない。少なくとも日没までには帰らなくては。

だとすると、ここで悩んでいる暇はないんじゃないのか。

今ならまだ時間がある、今からすぐに松本駅に行って電車に飛び乗れば、なんとかなるッッッ!

そうと決まればクラフトフェアはこのへんで切り上げ。他にも気になる展示があったけど、ごめん、チョコミントパフェの誘惑に脳を支配されてしまったのアタシ……っ!(ノД`)・゜・。

 

で、めっちゃ早歩きで松本駅へ戻って、3駅先の村井駅へ。

電車内でぐーぐるまっぷさんに目的地の喫茶店の場所を尋ねたら、村井駅から徒歩10分ちょいとのこと。

電車を降りたら、ぐーぐるまっぷさんの指示に従い、村井の田舎道をてってくてってく早歩き。ふくらはぎがちょっと痛い。額の汗をぬぐいながら、アタシいったい何してんだろ、と思ったりしながら。

仕方ない。あたしチョコミン党員だから、仕方ない。

とか考えていたら、目指す喫茶店が見えてきました。

『珈琲哲學 松本店』。

珈琲哲學はフランチャイズチェーンらしいんだけど、諏訪にはないのよね。あと、店ごとにメニューが違うんだとか。

で、チョコミン党員からの厚い支持を受けているチョコミントパフェは、現在のところ長野県の松本店とあずみの店だけで提供されている様子。しかも夏季限定メニューみたい。

で、席に着くや否やメニューも見ずに「チョコミントパフェください」と注文。だって時間もったいないもん。他のメニュー見てる余裕ないし、そもそも何しに此処まで来たんだって話でね。

しばらく待って、ついに私のテーブルに運ばれてきた、それは………。

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………でかっ。

予想以上の大きさに驚きつつも、ざくざくと上から食べていきます。

ミントはけっこう強めですが、他の素材とのバランスが良いです( *´艸`)

いやー、こういうデカ盛り系のパフェって、見た目だけ大きくても、実際のところクリームの下はコーンフレークばっかりとか、安物のカステラちぎって突っ込んであるだけ、みたいなのが多いじゃない?

ところが、これはミントアイスにクリーム、その下にはパイ生地の砕いたの、またミントアイスにバニラアイス、チョコクッキーの砕いたの、って感じで、丁寧に重ねてあるの。

だから、量が多くても最後まで飽きない。特にパイ生地の部分がすっごく美味しい。スプーンで全体をぐしゃっと混ぜて、それぞれの素材を合わせて食べても、サクサク感とかすかな塩気が良いアクセントに!

いやー、はるばる来ただけの価値はあったわ。満足満足。

……っと、急いで帰らなきゃ!

何しろ田舎だからね、電車一本乗り過ごすと次の電車はしばらく来ないんだもん。さっき通った田舎道を早足で戻って、無事に電車に飛び乗りましたー。

 

そんなこんなで、映画に芸術に工芸に甘味にと、とっても楽しいぼっち休日となりました。ダーリンありがとーぉぉーーー(*´ω`*)