つれづれぶらぶら

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永川さんお疲れ様でした

野球のシーズンが終わりに近づくと、どうしても出てきちゃうのが「引退」の話題。

野球選手は長くてもだいたい40歳前後で引退してしまうもの。まぁ、元ドラゴンズの山本昌投手みたく50歳まで現役を続けたケースもあるけど、あれは昌さんが例外的存在なだけでね。

というわけで、推しの選手がアラフォー世代だと、毎年「……今年はどうかな…」と息をひそめて見守ってしまうものなんだけど。

 

そう、私の推し選手であるカープの永川投手も、38歳なわけでね…(;´・ω・)

 

永川さんは、野球界ではいわゆる「松坂世代」(現在ドラゴンズにいる松坂大輔投手と同学年)の一角。

良い選手を多く輩出した世代として知られるけれど、毎年毎年少しずつ現役選手が減っていって、永川もそろそろか、なんて囁かれてたのね。

しかもカープは特に新陳代謝が盛んなチームで、若い戦力が次々に台頭してくるチーム。そんなわけで、永川さんの出番もほとんどなくなってたわけで。

 

で、やっぱりというか、9月6日に永川投手引退の発表があり。

さらに、癌からの復帰を目指して努力していた赤松選手も引退するという発表があり。

また、カープとは1年前に契約が切れていたんだけど、アメリカでオファーを待ち続けていたエルドレッド選手も、ついに引退を決意したという報道があり。

 

推しの選手がいっぺんに3人引退するという事実は、なかなかどうして、頭では理解できてもしんどいもんですよ。

 

赤松ファンのMさんもショックを受けておられた。

「うち、持っとるユニフォームが38(赤松)と55(エルドレッド)よぉー」

「そんなん、うちじゃって、20(永川)と55のプロユニじゃもん。これからどないせぇゆぅんー」

2人で悲しみを分かち合った挙句に、「いや、まぁ、これからも平然と着るけどね?」「ほーよね」という結論に達したわけですが。

 

そんなこんなで、9月15日の試合後にはエルドレッド選手の引退セレモニーが開催された。

野球ファンでない方々には分かりにくいと思うけど、こういう「助っ人外国人」に対して引退セレモニーの場を設けるというのはものすご~~~く異例のこと。

普通は、契約が切れたらあっさりグッバイ。だから去年で契約が切れたエルドレッドに対して、本来カープがあれこれしてやる義理はないっちゃーないんすよ。

だけど、カープ史上最長在籍外国人で、広島の街にも溶け込み、何しろ人格が素晴らしくて他の選手にもファンにも首脳陣にも愛されたエルだもん、このままグッバイは「ない」よね!

今季はもうカープの選手ではないから試合には出られないけど、試合前のバッティング練習に参加したり、イニング間のダンスタイムに登場したりと、お客さんを楽しませてくれた。

嬉しいことに、その様子はNHKが全国放送してくれて、引退セレモニーまできっちり流してくれた。NHKには大感謝である。

お別れのスピーチでは、まず最初にいつも自分の傍にいてくれた2人の日本人通訳への感謝と友情を述べ。

それから、球団とオーナー、広島の街、両親と妻と子供たち、監督やコーチ、兄弟のようなチームメイト、球団スタッフ、最後にカープファンへの感謝の言葉。

終始にこやかな表情で語るエル。それを訳す西村通訳の声は少し詰まりがちで、ああ、泣いとってんじゃ、と。

ほんでもってその後で花束を持って登場した鈴木誠也の泣き顔ときたら。もうこのへんでこちらの涙腺も決壊である(´;ω;`)

 

エルドレッドの引退セレモニーでこんだけ感極まってしまうとしたら、私の推しの永川投手をどうやって見送ればいいのか、と涙を拭きながら考えてしまったのである。

 調べてみたら、永川さんの引退セレモニーは9月23日の祝日に開催されるとのこと。

しかし、その日のテレビは有料CSチャンネルのみという。

まぁ、いつものようにradikoでRCCラジオを聴くという方法はあるけど、…ただ、なぁ、…なんだかなぁ。

1人、長野県の静かなおうちの中で、淡々とラジオを聴いて過ごすというのは、どうにも寂しすぎる。

マツダスタジアムに行くのはもちろん無理だと知っているけど、それにしたって、この寂しさを誰かと分かち合いたいじゃないか。1人で見送りたくないじゃないか。

 

そう思って、だとしたらあそこだ。東京は神田にあります関東カープファンの聖地、お好み焼きの「ビッグピッグ」。電話で予約完了!

 

てなわけで、23日は息子を連れて東京に行き、午前中は息子の要望で吉祥寺の井之頭公園で遊び、試合が開始される2時ちょっと前に神田に移動して入店。

ああ、やっぱりここにはカープファンがいっぱい来てるー。

し、しかも、お向かいの席の女性(おそらく私と同世代)も背番号20のユニフォームを着ているじゃあないですかッッッ!

すると、あちらも私のユニフォームに気付かれた。その瞬間、伝わり合うシンパシー。思わずガッシと固い握手を交わす。

「ようやく出会えましたね、永川さんのファン!」

「ええ!今日は一緒に見送りましょう!」

惹かれ合う魂。共通する想いに導かれし同志。…大袈裟か。いや、本当にマイノリティなんだもん、永川ファンはさ。球場でもめったに見ないんだよ、20番のユニ。

ああ、しかし20番のユニに出会えたというだけで今日ここに来た甲斐があったというものだ。生ビールを飲みながらそう思っていると、テレビで試合中継が始まった。

 

本日のカープの先発投手は、な、な、な、なんと、永川さんなのである。

 

…って、驚くような話じゃないけどね。

カープもドラゴンズも未だに順位が定まらず、CS進出を賭けた大事な試合なんで、ガチで戦わねばならんのだ。

CS制度がなかった頃は、順位が決まった後のあんまり勝ち負けにこだわる必要のない――いわゆる消化試合に、引退する選手への花道となる「ショー」としての試合をしたものだ。

相手チームも忖度して、わざと三振したり、引退する選手を目立たせるようなプレイをして、お客さんをしみじみと楽しませる――いや、しかし、現状、そんな余裕はない。

だから、本当なら、もはや戦力としては能力の劣る選手を起用する必要はないわけだ。ドラゴンズにとってもやりづらいし、迷惑になる。

でも、やっぱり功労者の最後の勇姿をファンに見せたいし。

そのせめぎ合いの結論が、「先発・永川」。要するに「最初の1人」にだけ投げて、2人目からは本来の先発投手(今回は大瀬良くん)にバトンタッチする形。

とはいえ、記録としては2004年以来15年ぶりの「先発」。クローザーとしての永川さんを見慣れてきた側としては新鮮である。

なお、今日の試合前に、緒方監督はドラゴンズ側に「真剣勝負でお願いします」とわざわざお願いしに行ったらしい。そらそうよ。忖度なんぞせんでええ。それで打たれても文句はない。

 

というわけで、ドラゴンズの1番バッターの大島選手は、本気で打ちにいってくれた。1ストライク1ボールからの3球目を鋭く捉え、球は1塁側へのゴロになった。

ファーストを守る松山がこれに飛びつく。マウンドから永川さんが1塁へ全力疾走でカバーに入り、松ちゃんから球を受け取って1塁ベースを踏み、1アウトを取った。

松ちゃんもよく捕ったが、永川さんのカバーが遅れたらセーフになる可能性もあったわけで、ちょっとヒヤヒヤする場面ではあった。

その気持ちは当の永川さん自身が一番よく感じていたと見えて、アウトを取った瞬間に、あの魅力的な八重歯を見せて、ヒヤッとしたー!とでも言いたげな笑顔を満面に浮かべてみせたのだった。

その笑顔はユーモラスで可愛らしく、観客も笑ったのだけれども、それと同時に、今まで試合中に笑顔なんか見せたことのない永川さんが「笑った」ということの意味を感じ取って寂しくなった。

  

その後の試合はなかなかに息詰まる展開で、ビッグピッグの店内もまるでスタジアムの観客席さながらに声を張り上げての応援となった。

長野さんと松ちゃんの調子が良く、今日はこの2人の活躍で8回までに3点を挙げて、1対3の2点差で勝ってる。

よしよし、あとはクローザーのフランスアが9回表を締めてくれたらええんじゃ、と少しのんびりした気分で酒を飲んでいたら。

フランスアが2ランホームランを喰らって同点に追いつかれてしまったーーーー(;゚Д゚)

 

ベンチの最前列で試合をずっと眺めている永川さんの心情や如何に。

いや、ある意味では、これは永川さんの引退試合らしい展開か。永川さん自身がクローザー時代は不安定なピッチャーで「永川劇場」と揶揄される存在であったのだから。

だからきっと、あの瞬間のフランスアの気持ちを一番理解していたのは永川さんなんだろう。しかし、このまま負けるわけにもいかない。

延長10回裏、誠也ヒット、長野ヒット、坂倉フォアボールで満塁機を作ると、我らが選手会長の曾澤がサヨナラタイムリーヒット

 

勝ったーーーーー!!!!!

 

店員さんの音頭で「宮島さん」を歌って、皆でハイタッチして、興奮さめやらぬまま大勢で肩を組んで「それ行けカープ」を歌って、そりゃもう大騒ぎさ。

と、永川さんの引退セレモニーが始まった。泣く準備をせねばとおしぼりを握りしめ、画面に見入る。

市民球場時代からの思い出の映像が流れる。脚をグッと大きく上げるノーマン・ライアン流の華麗なピッチング。縦じまのユニフォームを着た若々しい永川さん。

スピーチは淡々としたものになった。この大事な時期に引退試合を開いてくれたこと、17年間の歴代の監督やコーチ、スタッフへの感謝の言葉を短く述べていく。

ところが、家族への謝辞を述べようとしたところで、不意に言葉に詰まる。堪え切れなくなったのか、溢れ出た涙をグイと手で拭って、「ありがとうございます」と言葉を繋いだ。

いかにも永川さんである。武骨で、ファンやマスコミへの対応は時に「塩」と呼ばれ、口下手で、昭和の香りを残す人柄。

石原捕手から花束を受け取り、球場を一周してファンに笑顔を見せ、最後は恥ずかしそうにしながらもチームメイトに胴上げされて、セレモニーは終わった。

 

ビッグピッグの店内からも拍手が何度も沸き、「お疲れ様」「ありがとう」といった声援が小さなテレビモニターの中に送られた。

私は向かいの席の同志と再び固く手を握り合い、「良いセレモニーになったねぇ」と喜び合った。そんでもって何故かツーショット写真も撮った。名前も居場所も知らんのにね。

まぁ、本当にビッグピッグへ来て良かった。こういう場所があるおかげで、ファンとしても悔いなく推しを見送ることができた。ありがとうございます。

 

余談ではあるが、永川さんちのお嬢さん(ゆなちゃん)の脚がスラっと長くて羨ましく思った。お父さんのスタイルの良さを受け継いだんだねー。

あ、あと、試合中、同じ卓を囲んだ女性陣で「やっぱ野球選手は尻よね」という定番の話題で盛り上がったのが楽しかった。男性陣はちょっと引いていたが(;^ω^)

ながかーさんはね、何が好きってね、やっぱお尻なのよお尻。お尻から太ももへのライン、あれがキュッと高く上がる瞬間のね、あれがもう(以下略)