3日目も水族館めぐり続行。
沼津市で深海魚系で水族館と言ったら、やっぱ沼津港深海水族館(シーラカンス・ミュージアム)を外すわけにはいきませんよね。
ここに来るのも3度目。ぶっちゃけ本当に小さい水族館で、深海魚とシーラカンスに興味がない人にとっては多分つまんないだろうなって感じの超絶マニア向け水族館。
で、到着してみたら、なんとも残念なお知らせ。
【冷凍機の故障により、現在、冷凍シーラカンスの展示がございません。剝製のみの展示となります】
ですってよ!
えええええーーーー(´゚д゚`)
シーラカンス・ミュージアムが深海魚ヲタにとって特別な場所であるゆえんは、ひとえに「冷凍のシーラカンスが見られます」ってことじゃないのかぁーーー。
ええとですね、深海魚ヲタでない方々に説明いたしますと、シーラカンスは現在ワシントン条約の第Ⅰ類「絶滅寸前種」、個体はおろか鱗の一枚ですら自由に展示できない超希少種なんですね。
シーラカンス・ミュージアムは、そのワシントン条約規制前に捕獲された5体(剥製3体、冷凍2体)で正式な登録を受けたものを高価で買い取ることができたというわけ。
そんなわけだから、もちろん剥製のほうも貴重なんだけど、世界広しといえども冷凍標本(要するに“生体”)が見られるのはここだけですよー、っていうのが最大の売りだったんですね。
うむむー、どうしよう。
と思ったものの、息子のほうはケロッとしたもの。へー残念だね、なんて軽く言って、すぐに、メンダコちゃん今日はいるかなー、と切り替えてる。
まぁ、うちの息子、そんなにシーラカンス好きってわけじゃないし。むしろコイツは1階の深海魚コーナーのほうが好きだったんだし。
しかも、私もそんなにシーラカンス好きってわけでもない。なんだ、じゃあ問題ないじゃないか。行こう。
というわけで入館。お客さんはかなり多い。1階の深海魚コーナーは通路が狭いので、一列に並んで見ます。
同種の魚(サメ類とかサンゴ類とか)を、浅瀬に棲むものと深海に棲むものに分けて、比較して観察させる工夫が面白い。
1階の中央ゾーンでは、捕獲したけど残念ながら死んだ個体を並べて、自由に触っていいですよというコーナーが。
ツルツルしたもの、ザラザラしたもの、トゲがあるもの、それぞれの感触を指先で確かめるのも面白い。
「深海のプラネタリウム」というコーナーは、ヒカリキンメダイという目の下に発光器官がある魚の水槽。闇の中でたくさんの光が行き交うさまは、海中の蛍のよう。
それから、愛すべきメンダコちゃんも無事に展示されていましたよ。全然動かないけど。まぁいつものことだけど。
実は、つい最近、シーラカンス・ミュージアムでメンダコの孵化が確認されたというニュースを見たのよね。世界で2例目という快挙ということで、すごく興奮したんだけど。
でも、深海魚の飼育は解明されていない事柄が多すぎて、このメンダコの赤ちゃんもすぐ死んでしまったのだそう。爪の先ほどの小さな赤ちゃんの標本が展示されていました。嗚呼…。
それから、2階に上がって、シーラカンスの剥製(個々の臓器の剥製もある。脳みそがめっちゃ小さい)や、深海魚の骨格標本などを観察します。
うちの息子は、隅に置いてあったタッチパネルでクイズをやるのに夢中。深海魚クイズとシーラカンスクイズの2種類あり、それぞれに初級・中級・上級があります。
うちの息子はさすがに深海魚ヲタだけあって、初級・中級はさくさく解いてました。上級はちょっと難しくて苦戦してました(私も解けなかった)。
それから、もういっぺん1階に戻って、館内をぐるりと見て回ったら、シーラカンス・ミュージアムを出ました。
すると、すぐ隣に、ちょっと気になる施設が新しくできているじゃありませんか。
「THE DEEP SEA WORLD 深海王国」という名称の、ライド型シューティングアトラクション。この7月に出来たばっかりのようです。
2人乗りの探査ポッドに乗って深海探検。出てくる24種類の深海生物や古代生物をレーザー銃で打ってゲットしよう、という内容。
やだ面白そう。私こーゆーの大好きなのよ。
と思って息子に「やってみようよ」と誘いかけるも、超絶ビビリの息子は入口のポスターを見た時点で顔面を引きつらせて硬直。
ポスターには、途方もなく巨大なダンクルオステウス(デボン紀に生息していた超巨大古代魚)が大きな口を開け、今まさにポッドを飲み込まんとしている絵が。
いやいやいや、あんなんイメージ映像じゃし。あんなんリアルに出てくるわけないじゃろ。ただのシューティングゲームじゃけ。
な、じゃけ、一緒に行こうやぁ、隣に座っとるだけでええけん、と宥めすかすも、ぼーくーはーイーヤーだー、と逃げまどうばかり。周囲のお客さんが笑ってる。恥ずかしいなぁもう。
しかし残念だったな、お前のお母さんはおとなげないのじゃ。何もせんでええ、怖いなら耳ふさいで目をつぶっとりんさい、と言いながら息子を引きずって入場します。
スタッフさんから簡単なレクチャーを受け、2人乗りの小さなポッドに乗り込みます。息子は動き出す前だっていうのに既に私にしがみついて目をつぶってるというね。
ポッドがくるりと回転したら、そこは既に深海の入口。メンダコやタカアシガニといったお馴染みの深海魚のフィギュアが随所に配置され、その中心の的をレーザー光線で射貫くとクリアです。
おっしおしおしおしッッッ、ガンガン撃つぜ撃つぜそこのデメニギスもオオグチボヤもゲットしてやるぜぇぇぇい(テンション↑)
すると、横で頭を抱えていた息子がようやく起き上がり、レーザーの発射ボタンに指をかけます。そこからは、「おおおおお」「いけいけいけいけーーーー」と、母子ともどもテンションぶちアゲ。
最終局面では、警告音とともにダイオウイカの巨大な足が現れ、その向こうのスクリーンにはダンクルオステウスとアノマロカリス(古生代カンブリア紀に生息していた動物)のCGが。
しかしここはポッドの動きが速く、なかなか狙いが定められない。あっという間にミッション終了となってしまいました。所要時間は2分程度。
ポッドを降りると、スタッフさんが「おかえりなさーい」と言いながら、小さなカードを私と息子にそれぞれ手渡してくれます。
見ると、24種類の生物のリストが載っていて、捕獲成功したものには★マークがついています。一番下には得点とランク。私はシルバーで、息子はブロンズ。あれ、ちょっと悔しそうだぞ。
時刻はちょうど11時。すぐ目の前にあるいつもの回転ずし(深海魚もあるよ)が開店したので、お昼ご飯にします。駿河湾のお魚は美味しいなぁ。
お寿司屋さんを出て、まだ列車の時刻にはもう少しだけ時間が余っているので、さてどうしましょう。
深海王国を指さしながら、「物足りなかった?もう一回やってもいいよ?」と息子に尋ねると、やっぱり「いやいやいや、もういい、1回で充分だよ」と首を横に振ります。
「ふーん、なら別にいいけど、帰りの電車の中で後悔したりしない?」と意地悪く聞いてみると、ちょっと言葉に詰まる息子。ほらな。
「じゃあ、まぁ、お母さんが物足りないから、もう1回だけ付き合いなさいよ」と言うと、今度はおとなしくついてきます。入口のスタッフさんが「あら、おかえりなさい」と微笑んでくれました。
さて、今度は最初から2人がかりで狙っていきますよ。ホラ来たぞリュウグウノツカイにチョウチンアンコウ!撃て撃て撃ちまくれーい!
そして最終局面の大ボス級、ダイオウイカ&ダンクルオステウス。
これは1回当てただけではダメらしく、何度か射貫いて初めてカウントされるという超難敵。しかし相変わらずポッドの動きが速すぎて狙いにくーい!(>_<)
結局、2回目も2大ボスはどちらも取れませんでした。しかし私は高得点魚のリュウグウノツカイをゲットし、息子は私が取れなかったアノマロカリスが取れたので超ご機嫌です。
たっぷり遊んで、帰路へ。