つれづれぶらぶら

5月の反射炉ビヤ行きますよー!酔い蛍グループの皆さんにまた会えるかな?

ケンジのドライカレー

よしながふみさんは以前から大好きな漫画家さんで、『西洋骨董洋菓子店』とか『フラワー・オブ・ライフ』とか『大奥』とか、昔のBL時代の作品も含めて、とにかく好きなのとしか言いようがないんですが。

過去にインタビュー記事で読んだところによると、向田邦子さんの脚本に影響を受けていらっしゃるとのことで、ああなるほどーと得心がいったところです。人間観察力が凄い。なにげない表情の裏側に色んな感情を隠している、それをほんの少し目線の位置を変えるだけで表現するのは本当にすっげぇなぁぁぁ!と感心するのです。

 

で、うちの旦那も好きで愛読しているのが、週刊モーニング連載中の『きのう何食べた?』。 現在16巻までコミックスが出ています。

 昨年はドラマにもなりましたね。このドラマがまた良くて、原作へのリスペクトを感じる丁寧な作りでさー、またキャスティングが最高で……って、そっちはまた今度改めて語ろう。今日は原作漫画の話です。

 

弁護士のシロさんと美容師のケンジ、連載開始時で既に40歳代、現時点ではもはや2人とも50歳代という、中年のゲイカップルの日常を淡々と描く短編連作もの。

この漫画は、新刊が出るとすぐに買って、居間の本棚のうち、一番キッチンに近い場所に並べてある。なんでかっていうと、この漫画は人間ドラマも面白いけど、レシピ本としても大変優秀なのだもの。

「おうちごはん」がテーマだけあって、毎話、必ず料理をするシーンがあり、シロさんを始めとする登場人物が手順を説明しながら調理をしてくれます。

また、このレシピがいいんだ。高級食材なんか使わない。スーパーの特売品を使って、手を抜けるところは抜く。ダシなんか取らない、めんつゆ万歳!

シロさんの主婦友達の佳代子さんのレシピも主婦の味方。

サバの味噌煮を作る際にも、先に味噌を溶いて煮汁の味を決めてからサバを入れて煮ればいいと言う佳代子さんに、シロさんが「よく味噌の香りが飛ぶから味噌は後で入れろって本に!」と驚いて聞き返すと、「いーのいーの、どーせお互いたいした味噌じゃないじゃん!」ときっぱり言い切ってしまう佳代子さんの頼もしさったら。

いや、実際にそのレシピで作ったけど、味の違いなんて全然分かんなかった。そーよね…、別に料理研究家じゃないんだし、味噌の風味の違いなんて分かんねぇや…。

 

そんでもって、最新刊の16巻に出てくる「ドライカレー」が美味しそうで、食べたいなぁと思ったのでした。作中ではケンジが作ります。几帳面で料理上手なシロさんに対して、少々大雑把でさほど料理上手ではないケンジのレシピは、とにかく簡単!楽ちん!失敗がない!忙しい主婦にとってはありがたいものなのです。

うちでは、旦那がお休みの日に圧力鍋を使って普通のカレーを2日分作ってくれるのが定番だったんですが、それももちろん美味しいんだけど、こちらのドライカレーを作ってみました。

そしたら、フライパン一個で出来るわ、挽肉だから煮込まなくていいし、炒めるだけだからすぐ出来るわ、汁けがないからタッパーに入れて保存できるわ、そして何よりめっちゃ美味しいわで、こりゃあ良いじゃん……と家族全員の好物になったのでした。

まぁ、みじん切りが面倒なのが難点かな。てなわけでホームセンターで手動フードカッターを買ってきて、これでみじん切りの問題も解決。あははは!ケンジありがとう!

ということで、ここ1か月ほど、週末カレーはすっかりドライカレーになったのでした。ケンジのレシピよりも人参と生姜を多めにして、ジンジャーカレー風にするのがお気に入り。あと、カレールーはフレーク状のものを使うとさらに時短でオススメ。ぜひお試しください。