つれづれぶらぶら

なんかいきなりアクセス数が多いなと思ったら、黄金頭さんがブクマしてくださったらしい。うひゃあ。畏れ多くて震えちゃうわ。

諏訪大社(上社本宮)に詣でる

退屈な土曜日の午後。息子は遊びに出掛けた。家事もとりあえず(手抜きで)済ませた。さて何をしよう。

いつもなら岩盤浴にでも行こうかなというところだが、今日はただでさえ蒸し暑くて、これ以上わざわざ蒸し暑い場所に行こうという気分にもなれない。岩盤浴自体は気持ち良くて好きなんだけどね。

とはいえ家でゴロゴロしてYouTubeを眺めているのも不健全な気がして、やっぱどっか行こう。ハンドル握って「さて、どこへ行こう」と、あてもなく走り出す。

それにしても蒸し暑いな、と思っていると、シャトレーゼの看板が見える。うん、アイスバーでも食べよっと。シャトレーゼアイスバーはサイズが小さくて値段も安いので、ほんのちょっとだけ甘いもの食べたい、って時にうってつけ。1本75円のチョコミントバーを買って、駐車場で車に寄っかかって食べる。

と、視線の先に、何かが見える。

最近、この手のものにすぐに反応してしまうクセがついてしまった。うん、ありゃ間違いなく御柱と鳥居だ。ってことはあそこに神社があるってことだ。高速道路の高架下を挟んで、シャトレーゼの駐車場からほんの数十メートルほどの距離なので、気がついたからには寄らねば落ち着かない。そしてこの諏訪という地にはあっちにもこっちにも神社や祠がおびただしく存在するのである。そりゃ落ち着かんわ。

そんなことを考えているうちに、はい着きました。

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はい、このブログではすっかりお馴染みの「御頭御社宮司社」でした。諏訪大社の諸行事に奉仕する地区のことを「御頭郷(おんとうごう)」と呼び、御社宮司ミシャグジ)は古くから諏訪の地で信仰されてきた土地の精霊なのだ。というわけで、こちらは諏訪市中洲の上金子地区の御社宮司社なのですね。詳しくはこちらの看板をどうぞ。

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そうそう、御頭郷といえば、以前このブログで「境じめ神事」の話をちょこっとしたじゃないですか。 

sister-akiho.hatenablog.com

ふーん、今年の御頭郷は諏訪市上諏訪・四賀・豊田地区かぁ、境じめはどこにあるのかな、と思っていたら、先日ドライブ中に1か所見つけた。諏訪市岡谷市の境界、「石舟渡」交差点そばのセブンイレブンの駐車場の横に。

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見た目は小さくて少々頼りない感じだが、これ自体にミシャグジが憑いているのだそうだ。今、ここにミシャグジさまが降りていらっしゃるのですよ!誰ですか!頼りないなどと失礼なことを言ったのは!ひ、ひぃ!すみません!(首をすくめる)

このミシャグジの力を有した境じめを、御頭郷の境界の四か所に立てることで、その1年、御頭郷全体を清浄に保つのだそうだ。これぞ「結界」。こういうのが普通に存在するのが諏訪の諏訪たる所以って感じ、するよね……( *´艸`)
 

さて、上金子まで来たからには、すぐ先にあるのは諏訪大社の上社本宮だ。そういえば今年はコロナ禍のせいでお正月もお参りしてなかったなぁ。最近は時間があれば前宮ばかり行っているが、久々に本宮にもお参りしておくか。

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本宮はただいま大掛かりな工事中で、回廊のあたりは入れない。

おや、茅の輪がある。あ、そうか、夏越の祓(なごしのはらえ)の季節だね。

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ご丁寧に、くぐり方の解説まで添えられていたので、参拝者は「えーっと、」と指をくるくる回してみてから、次々に輪をくぐる。私も指でくぐり方を確認してから、前の人に続いてくぐった。祓へ給い清め給へ。罪も穢れも、コロナウィルスも一緒に、吹き流して押し放って、世界中から失われますように。

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諏訪大社の紋は「梶の葉」。上社は四根紋、下社は五根紋、という微妙な違いがあるらしい。へぇ。下社に行ったら気をつけて見てみようっと。

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本宮でひときわ目を引くのが、やはり「一の御柱」だ。境内の一番目立つ場所にあって、上社の8本の柱の中で最も太い。御柱祭の先陣を切って堂々と進むのだ。

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で、この一の御柱と、東側の鳥居すぐにある二の御柱は、目につきやすいから観光客もしきりにカメラを向けているんだけど、境内の裏の山側にある三の御柱と四の御柱は気づかれにくい。宝物殿と勅願殿の間から目を凝らすと、森の中に四の御柱が小さく見えるよ。

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三・四の御柱は、東側の鳥居を出て法華寺に向かう坂道を上がる途中にある小路から引き上げるのだ。しかも出発時間が遅いから、一・二の御柱の曳行時間が遅くなっちゃうと色々と大変なのにゃー。

というわけで、その東側の鳥居を出て法華寺に向かう坂道を上がってみた。

と、鳥居を出たすぐのところに、これまた小さな鳥居があって、何かの神社があるではないか。説明看板も何もない。何だろう、これは?

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と疑問に思いつつ近づいてみたら、その疑問はすぐに解けた。旧字体だけど、これは「蚕」という文字だ。ってことは、はい、こちらもこのブログでは既にご紹介しておりますね、養蚕信仰の「蚕玉神社」。こだまさま。

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sister-akiho.hatenablog.com

諏訪信仰をあれこれつまみ食い的に調べたおかげで、こういう時に「あ、蚕玉さまや」とすぐに反応できるようになったのは良いっすね。何しろ諏訪は色々な信仰が重なり合ってて非常にややこしいんだこれが。タケミナカタだけじゃないのよ、モレヤにミシャグジにテンパクにチカトにコダマに、まだまだ色々あるんだこれが。一気に調べようと思うとパンクしてしまうので、これはもう一生付き合っていくもんだと割り切って、ちょっとずつ吸収していくことにした。まったりやってく。

この蚕玉神社の横から三の御柱が見えるけれど、今回はそのまま法華寺のほうに上がっていって、法華寺の前をさらに左に上がっていく。

と、そこにもまた神社があった。

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墨縄神社。あー、ここにあったのか。

この神社の名は、旦那から聞いて知っていた。「墨縄」という言葉にピンと閃いたアナタ、おそらく建設関係者ですね?墨縄とは、木材などに線を引く際に使う糸のことで、この神社はそれを使う職業の人々-――すなわち大工さんなどの建設業者の神社なのだ。うちの旦那(職人)も1月には大工さん達と一緒に参拝しているんだって。

 

今日の神社巡りはここまで。たくさんの神々がひしめき合うロマン溢れる諏訪に、コロナ禍が明けたら遊びに来てね~(^_^)/~