恒例の「YouTubeの再生リストをカセットテープ仕様で作ってみた」シリーズの第9回目です。
今回の再生リストのコンセプトは、
もうヤだ!ダメだ!勘弁して!!!
という叫びを全力で歌い上げているものを選びました。
なぜよりにもよってそんなネガティブなテーマなん?と言われそうですが、それというのもね、5月の初めからここんとこずーっと仕事が半端なく忙しくて、イライラすることばっかりだったんですよ。
それで、帰りの電車とかで音楽でも聴いて癒されようと思ってたんですが、「心が疲れたあなたへ贈る」とか「ストレス発散」とかのタイトルがつけられた再生リストを選んで聴いてみても、どうにも心の中のモヤモヤが消えない、っていうか、逆にイライラが増してくる、という現象が起こってしまいましてね。なぜかっていうと、その手の再生リストに選ばれている曲がですね、「頑張っている君はとても素敵さ」とか「君の努力はいつかきっと実を結ぶよ」とかね、そーゆー感じのポジティブなメッセージのものが多くてですね、テキトーなこと言いやがってと、やさぐれた気持ちがますます荒んでいくばかりなのでした。
調べてみますと、これにはちゃんと理由があるらしくて、音楽療法的には「同質の原理」っていうらしいですね。その時の患者の気分を代弁するような音楽のほうが、癒しの効果が高いんだそうです。つまり、やさぐれた時にはやさぐれた気持ちをそのまんま歌ってくれる歌が共感を生みやすい。昨年『うっせぇわ』が流行ったのもそのせいなんでしょうねぇ。とか言いつつ、『うっせぇわ』は今回のリストに入れてないんですけどね(;^_^A
ではでは、恒例の、リスト作りに関するマイルールのおさらい。
① 動画の時間数で計算して、A面23分前後・B面23分前後の2つのリストを作る
② アーティスト又はレーベル公式サイトに掲載された公式のミュージックビデオで、さらに無料公開されているものだけを使う
再生リストはこちらのリンクからご利用ください。
今回のラインナップはこんな感じになりました。
【つれづれ逃げたいA面】総時間数22分58秒
打首獄門同好会「はたらきたくない」
水曜日のカンパネラ「桃太郎」
映画『タヌキ社長』応援ソング「うちの会社は会議が多い」
劇場版ゴキゲン帝国 「行けたら行く」
TVアニメ『ジャヒー様はくじけない!』OP「生活こんきゅーダメディネロ」
ユニコーン「大迷惑」
【つれづれ逃げたいB面】総時間数22分58秒
眉村ちあき「顔ドン」
新しい学校のリーダーズ「試験前夜」
のん「わたしは部屋充」
ヤバいTシャツ屋さん「NO MONEY DANCE」
電気グルーヴ「弾けないギターを弾くんだぜ」
岡崎体育「なにをやってもあかんわ」
こういうテーマなので、顔ぶれがなにげに「〇〇〇」系統になっているのはやむを得まいwww
では、簡単に選曲意図などを解説していきますねー。
毎回、再生リストのトップバッターとなるA-1には、その再生リスト全体の「顔」となり得る曲を選出しているのですが、そうなると今回はこれしかあるまい。はたらきたくない。ド直球すぎるタイトルが気持ちいいのなんのって。打首獄門同好会のデスボイスと女性コーラスの掛け合いはクセになるね。あとこのアニメめっちゃ可愛い。
A-2は、水曜日のカンパネラの代表曲。最近の詩羽ちゃんヴォーカルの歌も大好きだが、久しぶりにコムアイの歌を聴くとこれもやっぱりイイ。モンスタークレイマーの対応を命じられた時なんかに聞きたくなる一曲。鬼退治だけは勘弁してください。ペットと一緒に鬼退治とか絶対正気じゃない、っていう歌詞のセンスが好き。
A-3は、歌っているのは掟ポルシェだが、曲を作ったのは町あかり。あかりさん主演の映画の応援ソング、というよく分からないコンセプトの曲。映画は見ていないのだけれども、MVからだいたい内容は分かりますな。無駄でひたすら長いだけの会議が多い。2時間かかって何も決まらない……どこの会社も同じなんだね……(;^ω^)
A-4は、最近お気に入りの劇場版ゴキゲン帝国。飲み会に誘われたけど行きたくない。きっぱり断れるんなら苦労はないけど、世話になってる先輩とかに誘われたらそうも言えないときもあってホント困る。むしろ残業させてほしい。「スマホそっと閉じる」の振り付けがどう見ても「そっと」じゃなくて毎回笑ってしまう。
A-5は、今回、リストを組んでて最後に90秒ぐらい足らなくて、うーん、このテーマだったら上坂すみれかな、と予想して探したらすぐ見つかったという。そんでもって聴けばすぐに分かるヒャダインの曲。クセの強いアニメ定番の組み合わせですな。ちなみに「ダメディネロ」っていうのはスペイン語で金をくれという意味なんだってさ。
A-6は、ユニコーンの名曲中の名曲。このMVが無料公開されているのは嬉しいね。フルオーケストラをバックに朗々と歌い上げるのは新居を建てたばっかなのに単身赴任という悲しみ。転勤族はホントに辛いよ(実感)。会社の不平不満を歌うユニコーンの楽曲といえば『ヒゲとボイン』もいいが、今回は時間数の関係でこっちに。
B-1は、日清カップヌードルPROのCMにも使われた眉村ちあきとマツオノアニメの組み合わせ。元カレが勘違い最低クズ男という曲。自意識が異常に高すぎる人とまともに話をしようとするとすごく疲れる。できれば関わりたくないよね。ちなみに、顔ドンは「顔どんなだっけ」の意味なんだってさ。ぱちょふぁそまちょぱそまちょぱそ。
B-2は、新しい学校のリーダーズ。彼女たちの歌とパフォーマンスの面白さを全世界に発信していきたい。最近、ナイキとコラボレーションして、ますます世界的な認知度を高めつつある。日本でももっと注目しようよ。試験前日に必死で丸暗記しようとするが全然覚えられなくて意識が薄れつつある歌。学生も大変だ。
B-3は浜田ばみゅばみゅ、要するにダウンタウンの浜ちゃん。坂本龍一、テイトウワ、小室哲哉、槇原敬之などなど、音楽界の大物アーティストに愛されてきた浜ちゃんが次に組んだのは中田ヤスタカで、きゃりーぱみゅぱみゅの『PONPONPON』のセルフパロディだというね。なぜか怖がられてしまうというギャップの悩み。
B-4は、のんちゃん。この歌詞をのんちゃんが歌うと、過去に色々とあっただけに、余計にあれこれと想像させられてしまう。歌詞自体は、部屋で楽しむことを肯定しているが、本音のところは部屋に閉じ込められている不満を歌っているのだろう。それをこの弾けるような笑顔で歌うのんちゃんの凄みたるや。
B-5は、ヤバいTシャツ屋さん。歌の内容はA-5とほぼ同じで金ない腹へる税金高いという歌。で、この平成味溢るるMVを作ったのはもちろん寿司くん(こやまたくや)。昔なつかし『伊東家の食卓』とTRFのパロディー。歌詞の字幕の出し方がおもろい。画質のぼんやり粗い感じがビデオテープ感あって最高かよ。
B-6は、電気グルーヴ。こないだ、昔のMVが公式チャンネルで大量に無料公開されてファン歓喜感涙。骨太のパンク・ロックにつけられた手描きアニメがまた素晴らしい。男の欲望をギターになぞらえて、何かを手に入れたかと思ったとたんに裏切られて失うを繰り返す、不器用な男のやりきれない人生。それでもギターを弾くんだぜ。
B-7は、岡崎体育。再生リストの〆として「それでも頑張ったらきっと報われるよ」という結論には、絶ッ対に、持っていきたくなかったのッ。だって頑張ったって何やったってダメなときはダメじゃん。諦めの境地。ここまできっぱりとあかんわと言われたら逆に笑えてくるやん。もう寝よ寝よ。
そして明日の朝、目が覚めたら………ヴァー。はたらきたくない……(無限ループ)。