つれづれぶらぶら

「予告先発」という単語を見て胸がトゥンク。ついに始まるのね……!

土用丑の日と、最近読んだ漫画

昨日は「土用丑の日」だったので、スーパーには鰻のかば焼きがたくさん売られていました。でも値段が高い高い。一番安い中国産の薄っぺらいのだって千円はしますが、育ち盛りの息子にとっては食べた気がしないでしょう。やーめた。鰻のかば焼きはそりゃあ大好物ですが、家計を預かるものとして選択不可です。ボーナスが出たら諏訪湖あたりの鰻屋で贅沢しよう、でもそれは今日じゃない、と溜息つきつき、手にした中国産鰻のパックを棚に戻す私なのでありました。

おっと、ナスが安い。買っておこう。ナスは本当に優秀な野菜で、和洋中なんでもいけるし、焼いても揚げても蒸しても炒めても浅漬けでもなーんでも美味しく食べられる。しかも日持ちもそこそこするから、冷蔵庫にあると助かるのよねぇ。さすがは野菜界の3番サードですわ。

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その後、お惣菜などあれこれ購入して、さてレジに向かうか、と思ったその時、ふと閃いたのでした。

そうだ、「かば焼き」を作ろう!今日は「かば焼き丼」だ!

慌てて売り場に戻って、かば焼きのタレと山椒の粉を買い足して、うちに戻ったのでした。

以前、何かのテレビ番組で、ナスで鰻丼もどきを作っていたのを思い出したのでした。クックパッドで検索してみるとやっぱりたくさん出てきますね。しかもレシピは思ったより簡単そう。よーし、今夜は「ナスのなんちゃって鰻丼」だ!

ナスは皮を剥いて耐熱皿に並べ、ラップを被せて4分ほどレンジで加熱。粗熱が取れたら縦に切れ目を入れて、観音開きの要領で手で左右に押し広げ、平べったく伸ばします。これをフライパンで軽く焼き目がつく程度に焼きます(形が崩れないように慎重に扱うこと)。そうしたら、かば焼きのタレをたっぷりかけて、弱火でぐつぐつ煮ます。タレが焦げないように気をつけながら、時々スプーンなどでタレを全体にしっかり絡むようにかけて、鰻のかば焼きっぽくなったら火を止めます。丼にご飯を盛って、ナスのかば焼きを盛り付けて、タレの残りを上からかけて、お好みで山椒の粉をかけたら完成でーす。

どうかしら。「土用丑の日」ってタイトルで、このサムネイルだったら、ちょっとは錯覚してくれる人もいるんじゃないかしら。いや、冷静に見ればナスの形だし、よく見れば種のぶつぶつも見えるから、ナス以外の何物でもないんだけどね。

肝心のお味はというと、やっぱりナスは3番打者だね、しっかり甘辛のタレを吸い込んでくれて、それでいて瑞々しさは失わず、さっぱりと美味しく食べられました。もちろん鰻とは全然別のものですが、ヘルシーだしダイエット中の人にもいいんじゃないかしらん。

 

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最近読んだ漫画について。

 

『海が走るエンドロール』の3巻を買いました。昨年の8月に1巻、2月に2巻が出て、7月に3巻。割とペース早めですね。

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1巻で、美大の映像科に入学したうみ子さん(65歳)は、2巻では課題の映像作品作りなどを通じて他の学生たちとも交流を深めていきます。うみ子さんの年齢に最初は戸惑っていた学生たちも次第に馴染んでいき、皆でクラブに行ったりして、「大学生らしいこと」を謳歌するうみ子さん。うみ子さんの感性や好奇心は刺激を受けて、映像作りにもますます熱が入っていくのでした。

3巻では、2巻のラストに登場したインフルエンサーのsoraが芸大に入学してきて、物語を大きく引っかき回していきます。カイはsoraの勧めで芸能界入りし、うみ子さんもまた、soraに触発されて、「映画監督になる」ということに本気で向き合うようになります。

大学での課題制作に加えて、映像制作会社でのアルバイトや映画祭へのエントリーなど、やるべきことがどんどん増えて疲労も重なっていきます。

それでも、やりたい。眼精疲労にしょぼつく目は、しかし、爛々と輝いています。映画という「海」に小舟を出して、荒れ狂う波に向かい、必死で対岸を目指すうみ子さん。映画を撮る時間はあとどれぐらい残されているのか。旦那の付属品のような人生を送ってきたうみ子さんは、映画作りの中で「私自身」を見つめ直すのでした。カイとともに映画祭に挑戦するうみ子さんの、この続きがますます楽しみです!

 

下諏訪町図書館で『サトコとナダ』という漫画を借りてきました(同館には3巻までありました。全4巻のようです)。

初めてのアメリカ留学。日本人のサトコがルームシェアした相手・ナダは、サウジアラビアからやってきたイスラム教徒の女の子。全身を「ニカブ」で覆い隠したナダに、サトコは最初、どう接したらいいのか分かりません。ナダもまた、多神教の日本人の考え方などに戸惑いを感じます。それでも、先入観を捨ててお互いの考えを知ろうとする2人は、やがて確かな信頼関係を築いていきます。

サトコは私たちの文化にとっても興味があるのね

私もちゃんと説明するために勉強しないと

ううんナダ ちがうの

文化を知りたいのはもちろんだけど

私は ナダ あなたを知りたいの

サトコ あなた 赤ちゃんみたいなのに

たまにドキドキすることを言うのね

(1巻 P33「あなた」)

この台詞でも分かるように、この漫画は基本的には異文化交流をテーマとしていて、イスラム教徒(ムスリムムスリマ)の生活に関するあれこれを楽しく紹介してくれる漫画なのですが、その底にある真のテーマは、人種、文化、宗教などを超越したところにある「私自身」で相手とどう向き合うかというところにあります。

ナダは、サトコに出会うまでは、イスラム教徒であるというだけでルームシェアを断られたり、男性に虐げられている可哀相な女の子だと勝手に憐れまれたりしていました。でも、サトコはナダを特別扱いせず、一人の女性として尊重し、自分を理解しようと歩み寄ってくれました。サトコとナダはいつしかお互いを家族のように、一緒にいてホッとできる存在として認めあうのでした――。

確かに、私自身も勝手な偏見を持っていたことに、この漫画を読みながら気づかされました。いや、ね、あの「9.11同時多発テロ」であるとか、アニメ映画『ブレッドウィナー』などの印象から、なんとなく、イスラム教徒ってちょっと怖そうだなとか、女性は人権が守られていなくて自由がなさそうだなとか、そんなイメージを持っていたんですね。もちろん、この漫画の中でもサウジアラビアの女性には色々な制約が課されていたり、結婚相手が勝手にきめられてしまうことなども描かれていますが、でも、だからといって勝手に周囲がナダを「可哀相」だと決めつけてしまうのは、やっぱり偏見なのですね。

色々な「気づき」を与えてくれる漫画です。続きを読みたいのですが、4巻が図書館ネットワーク上にないのでどうしたらいいのかしらん。むむー。

 

あと、こないだは、「うぉぉぉ!唐突に『ふしぎ遊戯』が読みたいぞぉぉぉ!」と思い、茅野市図書館と富士見町図書館をハシゴして全18巻を借り出してきて、一気読みしました!うぉぉぉ!久しぶりに読んだけどやっぱり面白いぞぉぉぉ!

昔の少女漫画って、あらためて読み返すとけっこう内容がえぐいよね。親友同士の美朱と唯が、本の中の世界(異世界)で対立する組織の巫女にそれぞれ選ばれ、戦い合うことになる。嫉妬や誤解(策略)から生じた憎しみが親友同士の心を傷つける。

物語は「美朱と鬼宿の恋愛」を軸としているものの、その他のキャラクターもそれぞれに魅力的で、敵キャラであっても複雑な事情を抱えていたりして、善悪二元論ではスパッと語れない、そこがこの漫画の面白いところでもあります。亢宿・角宿の兄弟の運命なんてすっごく切ないんですよねぇ。

私は、昔のアニメを観ていた頃は柳宿が好きでした。坂本千夏さんが演じていた、おきゃんな女装の青年。軽薄な態度でいつも美朱をからかっていたけれども、最後は仲間のために命を落とす。まさかあの明るい柳宿が死んでしまうなんて――とショックを受けましたっけねぇ。原作を読み返すと、あの頃の悲しい気持ちがよみがえってきますね。

井宿はアニメの中ではそれほど印象に残っていませんでしたが(ごめん)、原作を読むとけっこう重要な役割を背負っていますね。美朱の危機を幾度となく救っているし、色んな意味で最強の戦士と言って良い気がするな。笑顔の仮面の下に隠した傷跡が切ないです。

いやー、こういう大河ものの漫画って、一気読みすると没頭してしまうなぁ!


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