つれづれぶらぶら

5月の反射炉ビヤ行きますよー!酔い蛍グループの皆さんにまた会えるかな?

『四畳半タイムマシンブルース』

前の記事の続き。

sister-akiho.hatenablog.com

『マイ・ブロークン・マリコ』が終わってから『四畳半タイムマシンブルース』が始まるまでに1時間ほどあるので、近場で昼食を取ることにした。

サンサンロードをぶらぶら歩きながらGREEN SPRINGSの店先を覗き込んでいくと、手作り餃子とクラフトビールのお店があったので立ち寄る。ライスと焼き餃子に油淋鶏、そして常陸野ネストビールのホワイトエールを注文した。スタイルはベルジャンホワイトエール。

hitachino.cc

先にビールが来たので飲んでみる。予想以上にスルスルゴクゴク飲める。もちろんこの後に映画鑑賞が控えているので、酔わないように水もそのぶんいつもより多めに飲んでいるが、それにしたって飲みやすいのでついゴクゴクいっちゃう。餃子や油淋鶏とのペアリングを試してみようかな、なんて考えていたくせに、ふと気付いたら料理が来る前にグラスが空になってしまった、いかんいかん。

餃子も油淋鶏もとても美味しく、腹が満たされたところで、GREEN SPRINGSの2階の中庭を散策する。ちょうど「たちかわ妖怪盆踊り」というイベントを開催しているらしく、狐のお面を被った浴衣姿の人を多く見かけた。楽しそうだなーと思うのだが、映画の開始時刻が迫ってきているので、通り過ぎるだけに留める。

yokaibonodori.tokyo

えっ。今この公式サイトを見て気がついたんだけど、スチャダラパー石野卓球も出演するの?マジか。すげぇ豪華じゃん。東京に住んでるとこういうイベントがしょっちゅうあっていいよなぁ……羨ましいぜ……。

 

さて、単に映画レビューを読みたい方々にとっては、それ以外の私の行動のあれこれ、昼飯なに喰っただのという記述は不要なんだろうけど、私にとっては、こういったあれこれの雑事の記憶が映画と結びついているわけだ。だもんで、いちいちどこの映画館で観たとか、どうやって行ったかとかの記録を残しているわけだ。皆さんにとっては不要な情報なのだが、このブログはそういう方針なのでご了承願いたい。とかなんとか言っているうちに、シネマ・ツーに戻ってきたよ、と。

というわけで、ここからようやく『四畳半タイムマシンブルース』の映画の話。おまっとさんでした。

入場ゲートで、小さな冊子を配付される。劇場来場者特典の『ふしぎな石のはなし』という、森見登美彦先生書き下ろしの掌編小説である。ちなみに1週目と2週目とでは配付される小説が異なるらしい。詳しくは森見先生のブログをお読みになるとよろしい。

tomio.hatenablog.com

2週間限定上映という制約もあってか、劇場内は満席に近い客入りである。最前列までぎっしり入っている。シネマシティはスクリーンと客席が近いので最前列だとけっこうしんどそうだが。

さて、この映画『四畳半タイムマシンブルース』は森見登美彦先生の小説が原作なのだが、それ自体が森見先生の『四畳半神話大系』と、上田誠ヨーロッパ企画)の青春SF戯曲『サマータイムマシンブルース』とが悪魔的融合したものである、というのは前提として認識しておきたい。


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四畳半神話大系』は、明るいキャンパスライフ、そして意中の乙女「明石さん」との輝ける未来を夢見る「私」が、タイムループして「ifの世界」を何度も体験するという物語。最初に選んだサークル活動によってその後の生活に変化が生じるが、悪友の「小津」を始めとする「下鴨幽水荘」の個性的な面々によって結局ろくでもない結果に終わってしまうのだ。

 

そんな下鴨幽水荘の連中がタイムマシンを手に入れたらどうなることか、というのが本作品のテーマである。


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物語自体は戯曲『サマータイムマシンブルース』を踏襲しているのだが、登場人物が四畳半メンバーに置き換わっていることで、そこにまた新たなおかしみが生じる。もちろん『四畳半神話大系』を知らなくとも、映画そのものは充分鑑賞できる内容になっているのだが、知っているとさらにおかしさ倍増である。タイムマシンで昨日のリモコンを取ってくる大作戦の第一陣に選ばれたメンバーが「小津、樋口師匠、羽貫さん」である時点で、『四畳半神話大系』的にはそれがとんでもなく最悪な人選ミスであることが直感的に分かるのである。あと、城ケ崎先輩が着ているTシャツの文字の意味も分かる(こっちはどうでもいい内容だが)。

 

こちらもストーリーは説明しないでおこう。

ただ、ひとつだけヒントを出しておくと、「最初の時点で、約束は成立している」。これがどういう意味かは、観ているうちに分かってくるはずだ。

 

製作はサイエンスSARU。監督はTVアニメ『四畳半神話大系』の6話を担当した夏目真悟。陰のない着色、デフォルメされた動き、マンガ的なのっぺりした背景など、TVアニメの雰囲気そのまんま。あのお馴染みの風景の中で、いつものあの連中が暴れ散らかすのがめっちゃ楽しい。そして今回もキーアイテムは「もちぐま」なのだ。もちぐまによって明らかになる真実とは――それは御自分の目でお確かめあれ!

 

主題歌はアジカン。MVがすごく凝ってるので楽しんでほしい。顎がwww


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