つれづれぶらぶら

旅行記まとめ中。情報量が多いけん思い出すんが大変じゃわ。

『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』

YouTubeでしょっちゅう映画の予告編とか見てるもんで、色んな映画の告知がTOPによく上がってくる。

そんな中、私の目を惹いたのが、こちらの映画の予告編なのだ。


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イムループもの。それだけを聞けば、なんちゅーか、既に手垢の付きまくったジャンルだよな、とは思いつつも、でも何かめっちゃ面白そうな匂いがぷんぷんする。

正直、出演者はマキタスポーツさんしか存じ上げないけど、そもそも私は役者で映画を観に行くタイプの人間でもない。なんかおもろそう、そう思ったら観に行くっきゃないじゃないか。

そんなわけで、やってきました、TOHOシネマズ甲府。なんで長野県内で上映してないんだよぉ!ま、いつものことではあるんだけどさ。

mondays-cinema.com

舞台は、とある零細広告代理店。大手代理店からムチャ振りされる下請け案件に振り回されながら、家にも帰れず会社で寝泊まりしている社畜広告マンたち。主人公の吉川朱海は大手代理店からの引き抜きのオファーを受けており、この仕事は絶対に失敗できないとがむしゃらになって働いているが、そんなある月曜日の朝、後輩2人が深刻な顔で言うのだった。

「僕たち、タイムループしてます!」

最初は取り合おうとしない朱海だが「月曜日の朝、窓ガラスに白い鳩がぶつかる」という光景を何度も目撃するうちに、後輩たちの言葉が真実であることに気づく。そして、その原因がどうやら「部長」であるらしいということも――。

 

社畜×タイムループ」という、悪夢めいたパワーワード

ただでさえ毎日が悪夢のようなのに、月曜日から日曜日までを必死で乗り越えた先に、また最初の月曜日に戻ってしまうとは、もう地獄としか言いようがない。その事態を、彼らは実に「社畜らしい方法」で乗り越えようとするのだ。

このタイムループでは、「タイムループしていることに気づいている人」だけが、経験済みの記憶や習得済みの技術を、タイムループした先の「今週」に引き継ぐことができる。そんなわけで、何十回もタイムループしていると、もう次に何が起こるか完全に熟知できているわけだから、仕事は驚異的に速くなり、発注元のリクエストにも完璧以上の成果物を提供することができるのだ。楽勝じゃん!

――とはいえ、また「月曜日」が戻ってくれば、全ては無かったことになる。意味ないじゃん!

やはりこのタイムループから何とか抜け出さねばならない。どうやらその元凶であるらしい部長は、どうやったらこの事態に気づいてくれるのか?!

 

脚本が良い。タイムループというナンセンスなテーマながら、そこに「社畜あるある」を絡ませたことで、観客の共感を得るストーリーに作り上げている。

また、編集もキレが良い。曜日のテキスト表示や、鳩・停電などのキーとなる映像をカットインで見せることで、タイムループしたことを一瞬で観客に伝えることに成功している。80分という短い映画ながら、充実した見応えになっているのは、これらの無駄のない編集が功を奏していると思う。

低予算映画らしく、一部の例外を除いて、基本的にはひとつの部屋の中だけで物語が進む。もちろん起きる出来事も同じ内容が繰り返される。ただ、そこにいる人々のうち何人が状況を理解できているかによって、芝居はどんどん変化していく。この変化を観察するのが何より楽しいのだ。最初はギスギスしていた重苦しい会社の雰囲気が、次第に一致団結の方向に向かっていくのも良い。

そして、そんな極限状況の中で、ひとりだけ能天気にのほほ~んとしている部長が、なんとも言えず面白いのだ!もうね、この役柄にマキタスポーツさんをキャスティングした人を褒めちぎりたい!まさにハマリ役!ちょっと憎たらしくなるぐらい鈍感で、若者の間で浮きまくる昭和生まれのオジサンで、でも部下思いの人情派で、少年のような熱い心もちゃんと持っている。そんな愛すべき人物を自然体で演じているのだ。

あと、「出演者はマキタスポーツさん以外知らない」と申し上げたが、さっき公式ホームページを見ていて、後輩の「村田くん」を演じている三河悠冴さんが、『さかなのこ』の「青鬼」役の俳優さんであることに気づいた。ああ、あのバタフライナイフの(笑) ←なぜ(笑)がつくのかは『さかなのこ』を観た人には分かる。

 

いや、本当に面白い映画だった。

明らかに予算が少ないと思われ、ほとんど広告を打たれていないと思うし、ネット記事もあんまり組まれていないのではないかしらん。ビッグネームの俳優さんが出ているというわけでもないし、監督もまだ駆け出しのようだ。

なので、このまま放っておいたら、あっという間に上映終了になってしまいそうな気がする。面白いのに。もったいない。そんなわけで、皆さん観てください、めっちゃおもろいから、とデッカイ文字で書いておこう。物語の序盤はピンと来ないかもしれないが、尻上がりにどんどん面白くなってくるよ。とりわけ中盤のあたりは観客の笑い声が絶えなかった。だってもうwwwアルマゲドンかよwww

しかも、そんなバカバカしいコメディなのに、最後はちょっとジーンと感動しちゃうっていうね、ああもうこれ以上言ったらネタバレになっちゃう!ええ話だよ!なんかねぇ、お仕事がんばろう!っていう気持ちになる!でもブラック労働に慣れるのはいいかげんにしとけって気持ちにもなるけどな!あはは!

 

ちなみに主題歌は lyrical schoolの「WORLD’S END」。リリスクは作中でも「森山さん」の推しアイドルとして何曲か流れる。ちゃんと聴いたことなかったけどかっこいいね。


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