先日、１７日の日曜日のことですが、上諏訪駅近くの「有頂天醸造」さんにお邪魔してきました。上諏訪駅は茅野駅のお隣（乗車時間はわずか５分）で、自家用車なら家から直で１０分程度というご近所さん、っていうか毎日のように通っている生活圏内なんで、これを「旅行」と冠していいのかどうかについては疑問があるんだけど、まぁいいや、ビア旅行って言っちゃえ言っちゃえ。
有頂天醸造さんのビールは、先日の「ちのの休日」のイベントで飲みました。早いうちにパブに行きたいな、と思っていたんだけれども、あまりにも地元すぎてついつい後回ししちゃってました。やっと来れたわ～。
さて、有頂天醸造さんのパブは今年の４月に開店し、８月から店内で自家醸造を始めたという新進気鋭のブルワリーです。ブルワーさんは箕面ビールや八ヶ岳ブルワリーなどで経験を積んでこられた方のようですね。
上諏訪駅の表口（霧ヶ峰口）を出て、東に３分ほど歩いていき、信号を渡った先に、元は「河西家具」という家具屋さんの建物があります。下の写真のとおり看板は出ていますが、ブルーパブ自体は奥まったところにあるので、パッと見では分かりづらいかも。このガラス戸の入口を入って、薄暗い通路をずーっと奥まで進んでいきましょう。
パブの中に入ると、一転してシックでお洒落な雰囲気。コンポから流れる素敵な音楽がリラックスした環境を作り上げています。
醸造設備を眺めていたいので、カウンターに座りました。注文はキャッシュオン方式なので、１回ごとに支払いをします。今日はたまたま樽が少ないだか何だかで、通常価格から１００円引きにしますよ、とのこと。ラッキー。
さっそく本日の１杯目。来る前から気になっていた新作「Night Groove」をいただきます。
ビアスタイルは「Belgian Chai Porter」とあり、文字どおり、チャイティーのスパイスを使用したポーターです。カルダモンやシナモンの香りがグラスからふんわりと立ちのぼります。黒ビール系なのでさぞかし重いだろうと身構えつつ口に含むと、意外や意外、めっちゃ軽～い。口の中でスパイシーな刺激を一瞬だけ与えた後、何事もなかったかのように喉の奥へ消えていきます。味わいとしては、ベルジャンらしい酸味が主体かな。
ちなみにこのビール名は、私も好きなiriの曲のタイトルから取ったもので、共同制作した「芙蓉BeerWorks」さんがiriのファンなんだそうですよ。オシャレ～。
有頂天醸造さんは、ラガーとベルジャンを主体でやっていらっしゃるとのことでした。せっかくの機会なので、ビア検２級の勉強をしていてイマイチよく分からなかったデコクション法について教えてもらったり、茅野にはタップでクラフトビールを飲める店がほとんどないよね、駅周辺にあったらいいのにね、というローカル話をしたり、ビア検１級を受けるかどうするかで悩んでるんですけど何かオススメのテキストありませんか、などと個人的な相談に乗ってもらって、だったらやっぱりこれは読んでおくべきだと思うよ、とホームブルーイングのバイブルとして知られるチャーリー・パパジアンの「自分でビールを造る本」と差し出されたりと、なんか色々とお喋りさせてもらいました。お仕事の最中にあれこれ話しかけちゃってすみません(;^ω^)
さて、２杯目に行きましょう。タップルーム限定のライ麦セゾン「風の憧憬」です。
セゾン酵母のスパイシーな香りがスッと香ります。口当たりはシャープで、甘さはなくドライ。先ほどのポーター同様、こちらもピリッとした刺激が一瞬だけ走りますが、余韻はほとんどなく、サッと消えて喉に残りません。ぬるくなるにつれて、少しずつ丸みと苦みが膨らんできます。飲み終わりの頃がまろやかな感じで好みでした。
〆の１杯は、ラガーの「Dapper」。透きとおった琥珀色が綺麗。
鼻を近づけると、ほのかに蜂蜜や花を感じさせる香りがします。口に含むと、爽やかなホップの苦みが広がり、ドライめの王道ラガーという印象。余韻は短く、キレは良し。味わいは前の２品目よりはしっかりして香ばしいけれど、やっぱなんとなくベルジャンっぽいスパイシーさも感じてしまうのは気のせいかな？
最後に、これからどんなビールを出す予定ですか？と尋ねたところ、ワイン樽での熟成ビールを作ってみたいとのことで、あれこれ計画していらっしゃるそうです。天然酵母も使ったベルジャン系の樽熟成ビール、うふふ、考えただけでもワクワクしちゃうわ。リリースされたら真っ先に飲みに伺いまーす！ご馳走さまでした！
このブログをお読みになっている皆さんも、諏訪にお越しの際は、上諏訪駅の近くで個性的なクラフトビールと音楽のひとときをお過ごしください！諏訪よいとこ。
