つれづれぶらぶら

あと少しだけ頑張ったら静岡行くんだ。酔い蛍グループの皆さ~ん!現地で会いましょう。

たいぎいし、ごしたいし

仕事がひとつの大きな山を越えたので、まだまだ大量に処理しなくちゃいけない業務は残っているけれども、いやー、もう、たいぎい(広島弁で疲れた)し、ごしたい(長野弁で疲れた)し、今日ぐらいは早退させてもらおうと思って2時間ほど早めに切り上げて帰った。

早く帰ると何がいいかって、帰りがけにスーパーに寄るとちゃんと商品が揃っているのが嬉しい。いつもの帰宅時刻だと、鮮魚コーナーやお惣菜コーナーにめぼしいものがなくなっていたりして悲しいのだ。

帰りの電車の中で『極主夫道』の最新話を読んだせいで、無性にタケノコご飯が食べたい。

kuragebunch.com

でもタケノコの下ごしらえをするほどの「ずく(長野弁で根気・気力)」はない。ま、いいや水煮のパックで。

タケノコご飯といえば油揚げも欲しいところだけれど、ほんのちょっぴりあれば充分だからなぁ。あ、そうだ、前からこの商品が気になってたんだ、これ試してみよう。常温保存できる味付け乾燥あぶらあげなんだってさ。

sagamiya-kk.co.jp

いつもより早く家に帰ると、息子が慌てて勉強しているふりをしている。いつも見え見えの演技をありがとう。とはいえ、こないだお祖母ちゃんに貰った進学祝いの中から、自分でドリルを選んで買ってきたのだ。感心感心。最近の学習ドリルは説明が丁寧で面白いわね。

米を研いで、水を注ぎ、あごだしとお醤油をちょろっと垂らして、刻んだタケノコの水煮の半量と、しりしりしたニンジン、きざみあげをひとつかみ入れて、あとは炊飯器にお任せっと。

米が炊けるまでにかなり時間があるので、ちょっとのんびりしようと、こたつ(長野の春は寒い)に入ってYouTubeを適当に眺めていたら、勉強に飽きたらしい息子が「なに観てんの~?」と覗き込んできた。


www.youtube.com

「牛乳と砂糖と塩だけで作れるんだってさ」と言ったら、「ぜんぶ今うちにあるじゃん!やってみたい!」と目を輝かせる息子。まぁ、せっかくの早上がりだし、息子とお菓子作りしてみよっかね。

息子に材料を計量させて、牛乳と砂糖を混ぜて火にかけたら、あとはひたすら焦げないように混ぜ混ぜ。最初のうちこそ面白がって混ぜていた息子だが、10分と経たないうちに飽きてきたのか、「お母さん代わって~」とヘラをこちらに寄越してきた。ふん。「ずく」のないヤツめ。誰に似たんだか(既視感)。

牛乳と砂糖の甘い匂いが強くなって、量が半分ぐらいになったところで火から下ろし、塩1グラムを加えて混ぜる。裏ごし器を通してから、タッパーに入れて、冷水で粗熱を取る。ほどよく冷めたら、冷凍庫に入れて、そのまま2人とも忘れてしまった。

 

小腹が減ったので、袋に残ったきざみあげを何気なくそのまま食べてみる。うおっおいしっ!油揚げにお醤油が染み込んでいて、そんじょそこらのスナック菓子にも負けない旨さ。息子にもちょっと味見させてやったら、「うわー、これクセになりそう」とムシャムシャ喰い始めたのであわてて仕舞う。これ菓子やなくて食材やっちゅうねん。

 

おっと、夕飯の準備が途中だったっけ。あぶらげ喰って遊んでる場合ちゃう。

残った半量のタケノコの水煮と、特売のピーマンを使って、青椒肉絲っぽいものを作る。でも牛肉は高いし、いまさら肉を刻んで下ごしらえする「ずく」もない(既視感)ので、ここは簡単にミンチ肉を使う。タケノコとピーマンを細く切って、ミンチ肉を炒めた中に放り込み、適当にジャッジャッと炒める。そして青椒肉絲の味の仕上げといったらオイスターソースの出番よね!……って、オイスターソースがちょっぴりしか残ってないやんけぇ、ううううう、仕方ない、そこらへんの調味料を適当に足して味を整えよう……。

 

旦那が帰ってきて、ちょうどご飯も炊けたので、晩ご飯にする。タケノコご飯と青椒肉絲っぽいもの、お惣菜のゴボウの天ぷらにお味噌汁。そういや写真を撮りそびれた。まぁいいや。

サイドテーブルの上に置いたスマホから流れるRCCカープナイター。今日はバンテリンドーム(ナゴヤドーム)、先発は遠藤くん。今日は打線もほどほど繋がってて安心して聴ける。昨日までのタイガース戦はさすがに途中でラジオを消したもんなぁ、不甲斐なくて。

 

ご飯が終わって、まただらだら。テレビもそれほど観たいのがないのでGREEのゲームやったり、図書館で借りてきた本を読んだり、紅茶を淹れたり、お風呂に入ったり。

あれ、そういや何か忘れてる気がするぞ。

……そうだ、アイスクリーム作ってたんだ!1時間おきにかき混ぜて空気を含める、っていう指示を忘れて、4時間ぐらい放置しちゃってたぜ。あーあーあーあー、すっかりカッチカチに凍ってらぁ。もう息子と私の非力では無理なので、旦那に頼んでフォークでガリガリ削ってもらう。

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ん、でも、なんとなくそれっぽいものには仕上がってるんじゃないの?3人でスプーンを突っ込んで味見してみる。

「しょっぱい」

うおっしょっぺ。塩1グラムのつもりが量りまちがえたかなぁ。そして、もうひとつ、気になることがある。

「ニンニクの匂いがする……?」

うーーーーーーん。これはアレだな、タッパーに染みついたニンニクの匂いだな。なんせ我が家はこのタッパーを使って、しょっちゅう鶏肉やら何やらをニンニクに漬け込んでるからなぁ。

ニンニクフレーバーの塩ミルクアイス。これをどうしたもんか。とスプーンを咥えたまま考えていると、こういうときに頼りになる旦那が閃いてくれた。

「んじゃあさ、いっそのこと、こうしちまおうぜ」

と言って、小皿に垂らしたのは「めんつゆ」。スプーンですくったアイスに、めんつゆにちょっとだけつけて、食べてみると、あれっ?この味、何かに似てる?!

「みたらし団子の味だ!!!」

まさかの、みたらしフレーバー・ミルクアイス爆誕の瞬間である。最初からこのために作ったと考えれば、ほのかなニンニク臭も気にならず、これはこれで美味しいじゃないか。こいつは旦那のファインプレーだな。背番号33をあげよう、うん。

 

そして、話の流れとはまるっきり関係なしに、帰りの電車の中で読んだ『レッツゴー怪奇組』の最新話が面白かったので引用しておこう。

omocoro.jp

まさかのミニ四駆ネタという。分かる人にしか分からないだろうこのネタ。メチャ子の「アレなに?」も致し方なしというものだ。いったいお化けって何なんだ……。

寺井の上の堅香子の花

茅野市では、ただいま桜が満開です――って、昨日と同じ書き出しだな。

今日もとても天気が良く、お散歩日和だなぁ、なんて考えていたら、そうだ、そろそろあの「花」も咲く頃じゃないか、と思い出したのでした。

その「花」というのは、カタクリの花。春を告げる山野草で、地下の鱗茎からは良質のデンプンが取れ、「片栗粉」は元はこの植物から採取していたのだそう。そして、ほとんどの季節を地下で過ごし、地上に姿を見せるのは春の短い期間であることから、Wikipediaによると「春の妖精」(スプリング・エフェメラル)と呼ばれる植物の一つなんだって。何そのファンタジックな呼び名。

そのカタクリの花の群生地が、この茅野市の西茅野地区にあるというのです。一度見てみたいなと思いながら、正確な場所が分からなくて毎年スルーしていたのですが、近年、道路沿いに案内標識が設置されて、だいたいあのへんかなと分かるようになったんですね。

ただ、その群生地には車が入れないというので、近くまで旦那に車で送ってもらうことにしました。安国寺の川越し公園から宮川の西岸沿いの細い道を車で行くと、宮川が本流と支流に分かれる手前のあたりで舗装がなくなり、車両通行止めになります。ここで降ろしてもらって、川沿いに歩いていくと、すぐにその場所に辿り着きました。

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日当たりの良い斜面の一角に、紫色の儚げな花がぽつりぽつりと咲いています。うつむいた楚々とした姿が、可憐な妖精のように見えます。

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茅野市教育委員会が立てた案内板に、万葉集の一首が引用されています。大伴家持の歌です。

もののふの 八十おとめらが 汲みまがふ

 寺井の上の 堅香子(かたかご)の花

この歌には思い出があります。学生時代に、縁あって、万葉集研究の第一人者である犬養孝先生の講義を受ける機会がありました。その講義の一番初めに紹介されたのが、この歌だったのです。

そして、最後の講義の日に、学務係の職員さんを通じて、用意してきた色紙にサインを頂くことをお願いしました。その色紙には、不器用な私が悪戦苦闘しながら貼った、カタクリの花のちぎり絵がありました。学務係の職員さんからは「先生は大変お忙しい方なんだよ、お手を煩わせるようなことをするなんて」とぷりぷり苦言を呈されましたが、それでも先生に頼んでみてあげる、と約束してくれました。

そして、講義の後で学務係に行くと、なんと、色紙には、先生直筆のサインと、そしてあの堅香子の歌が原文(万葉仮名)で書いてあったのです。うわぁ……!ものすごく嬉しくて、胸が震えました。有名な国語学者の先生が、わざわざ私のために筆をふるってくださったこと、そしてこの不器用なちぎり絵を見て「この生徒はあの堅香子の歌を気に入ったのだな」と気づいてくださり、特別に歌をしたためてくださったのだ、ということに。その色紙は私の宝物の一つとして、今も実家に飾ってあります。

 

さて、案内板のすぐ右手に、鳥居がありました。「千野川神社」とあります。

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鳥居をくぐり、カタクリの花を眺めながら進んでいくと、小さな祠が一つありました。由来は記されていません。諏訪にはこういう祠が実にたくさんあります。 

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その祠を取り囲むように、カタクリの花が咲いています。

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入口に戻り、宮川沿いをぶらぶらと安国寺方面に向かって歩いて行きます。満開の桜がとても綺麗です。

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安国寺公民館の裏を通ったとき、そこにも何か祠があることに気づいたので立ち寄ってみました。すると、ちょうど昨日、富士見町の『カイコの女神たち、そして猫、ときどき蛇――信濃の国の養蚕信仰――』展で知った「蚕玉(こだま)さま」を祀る「蚕玉神社」が、此処にもあったではありませんか。

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sister-akiho.hatenablog.com

旦那に聞いたところによると、この安国寺地区には「こかい(小海/小飼)」さんという苗字のおうちが非常に多いそうです。この苗字の本来の意味は「蚕飼」なのではないでしょうか?

この隣には「津島宮」という祠が並んでいました。

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このあたりに腸チフスなどの疫病が多く発生したことから、無病息災を祈って祀られたものであると案内板に書いてありました。

疫病……コロナも早く収束してくれますように……( ̄人 ̄)

蕎麦と珈琲とトマトの日

茅野市では、ただいま桜が満開です。花吹雪がとても綺麗。春ですねー。

せっかくの良いお天気、ドライブ日和なので息子と一緒にお出掛けです。っても、目的地はいつもの富士見町図書館なんですけど、まぁ、あちこち寄り道して行こうってことでね。

そこで、息子が「中学生になったから、カフェプラトーのおじさんとおばさんに報告に行きたい」と言い出したんですね。

この「カフェプラトー」というのは、かつて富士見町役場のそばにあった喫茶店のことで、息子がまだ1歳にも満たない頃から私はちょくちょく通わせて頂いていたお気に入りの喫茶店だったんです。あまりにも気に入りすぎて、『My Favorite Things』という作品の舞台に使ってしまったぐらい(^▽^;)

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しかしながら、数年前に喫茶店のほうは閉店してしまって、現在は富士見町の乙事(おっこと)で「テーブルランド・八ヶ岳珈琲工房」という自家焙煎珈琲豆の販売店を開いていらっしゃいます。

……ということは随分前から知っていたんだけれども、そのお店に行ったことはなかったんですね。いや、行こうとは何度も何度もしたんですけどね。

なぜかというとですね、……あの、グーグルマップをお使いになっていらっしゃったら、「テーブルランド・八ヶ岳珈琲工房」で検索していただくと、その理由がだいたい分かってもらえると思うんですよ。

……道が分からん。

このあたりではかなり有名なお蕎麦屋さんの「おっこと亭」の近く、ということは分かる、分かるんだけど、肝心のテーブルランドの周辺が一面の森で道が表示されていない。そもそも幹線道路からの入り口が分からん。どう行きゃいいんだ。

そんなわけで、過去に何度かトライしようとはしたものの、結局行けず終い。ぶっちゃけテーブルランドさんの珈琲豆自体は、茅野駅や高速道路のSA・PAなどでも販売しているし、週に1~2度は富士見駅前の商店街に出店を出しておられるので、珈琲豆を買う目的だけならわざわざ乙事へ行かずともよいわけです。

でも、面倒臭がりの息子が、珍しく「ご挨拶に行きたい」と言っているわけですよ。陽気も良いし、ほんじゃお母ちゃん勇気を出して、いっちょ行ってみますかァ。 

というわけで、富士見町は乙事まで車を走らせたわけです。あ、勘の良い方は既にお気づきかと思いますが、この「乙事」という地名は、かの『もののけ姫』の乙事主(おっことぬし)の名前の元になったものだと言われています。というのも、宮崎駿監督の別荘がこの富士見町にあるらしくて、監督の作品内にはちょいちょい富士見町ゆかりの名前が使われていますね。

とりあえず、「おっこと亭」へ向かい、もちろん此処まで来たらお蕎麦を食べて行かない理由はないでしょう、ということで早めの昼食にします。キリリと冷えたざる蕎麦は、極細でコシが強く、何とも言えない良い香りがします。美味しい~(*´ω`*)

さて、お腹も満ちたところで、…………どうしよう。

とりあえず何も考えずに森に入る道を適当に選んだら、延々と続く獣道みたいな小路で、こここここれは多分ちちち違うわ、これ怖い怖いムリムリ、と慌てて引き返す始末。

うーーーん。後先考えずに行動するとドツボやな、こりゃ。

もうこりゃ聞くしかないっしょ。おっこと亭まで引き返して、そこから電話を架けて道を尋ねたところ、なんと、おっこと亭の真正面にあるT字路が正しい入口だったという。最初から素直に聞きゃ良かった……_| ̄|○

で、おっこと亭の正面からその道(舗装路)に入り、しばらく走った先に溜め池があるから、その溜め池の横にある、ななめ左に下っていく砂利道に入っていく。ここからはもう森の中。道は車1台分しかなく、路面はえぐれてガッタンガッタン揺れる。やがて道は2又に分かれていて、その右側の小路に入り、またすぐに右に曲がる。この道で合ってるんかなぁ、大丈夫かなぁ、と不安になっていると、不意に森が開けて、陽の差し込む原っぱに出る。その先にはいくつかのログハウスが並んでいて、道の横に小さな青い「テーブルランド」と書かれた看板が見えた。あーーーーー。着いたーーーー。良かったーーーー(^▽^;)

テーブルランド・八ヶ岳珈琲工房」は小さなログハウスで、扉を開けると、珈琲を焙煎する素敵な香りに包まれます。マスターと奥様は私と息子の顔を見てすぐに気がついたようで、「ああ、お久しぶりです」と笑いかけてくれました。

「大きくなったねぇ」と呼びかけられた息子が、ちょっと照れながら「中学生になりました」と挨拶すると、お2人は「まぁー!」とビックリ。そりゃもう赤ちゃんの頃から知っているんだもの、驚きましょうとも。母親の私ですら驚いてるんだもの。

私は私で、マスターに「フレンチプレスで珈琲を淹れようと思うんだけど良い豆ない?」と相談し、「フレンチプレスなら粗挽きにしておけば、大抵の豆は美味しく淹れられますよ。手始めに慣れたいつもの味で試してみては?」とのアドバイスを貰って、喫茶店時代から愛飲しているタンザニアキリマンジャロ)の中煎りを粗挽きにしてもらって購入しました。ああ良い香りだにゃー( *´艸`)

マスター曰く、「おっこと亭からの道よりは、エコーラインからの道のほうが、まだ幾らか分かりやすいかも…?」とのことで、帰りはそちらの道を使うことにしました。原っぱの道を戻り、森の入口に入って、突き当りを右(行きは左側から来た)に曲がり、しばらく走るとまた2又に分かれるけれども(マスター曰く「わだちの深いほうの道」)ここをさらに右に曲がると、すぐに道は舗装路面になり、しばらく進むと「八ヶ岳ファクトリー」という大きな工場が見え、そこからエコーラインへと抜けられます。

どっちも初見では分かりづらいけれど、まぁ、次回以降はエコーラインからの侵入口のほうを使おうかな。落ち着いてよく観察していると、ところどころに「←テーブルランド」という小さな看板が出ていたり、する。落ち着いていないと見過ごしてしまいそうな小さな看板ではあるけれど(^▽^;)

 

さて、無事に私は珈琲を買い、息子は挨拶を済ませることができたので、富士見町図書館へと向かいます。息子が借りる本を物色している間、私は図書館の2階にある「高原のミュージアム」にて開催されている『カイコの女神たち、そして猫、ときどき蛇――信濃の国の養蚕信仰――』という展示を見ていました。

というのも、こないだ米沢の千鹿頭神社のすぐ横に並んで建っていた「蚕玉神社」と、その中に祀られていた菩薩像のことが気になっていたもんで、それに関係がありそうだと思ったからなんですね。 

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詳しいことは、また情報を整理してからお話しするつもりだけれども、やはりあの蚕玉神社は養蚕信仰の神社であり、その中にあった菩薩像は「金色姫の伝説」を元にした「蚕玉(こだま)さま」という女神であったようです。そもそもこの諏訪地域は片倉製糸紡績を代表とする養蚕・紡績が非常に盛んな地域であったのですよ。その養蚕信仰の中で、養蚕業にとって天敵であるネズミを退治してくれるネコとヘビもまた「守り神」として信仰の対象になったんだそうです。へぇー。

 

本を借りて図書館から出てきた息子と合流し、茅野に帰ろうとして、そういえば春になったから「KAGOME 野菜生活ファーム」が再開してるんだっけなぁ、と思い出して、ちょっと立ち寄ってみました。昨年の秋に野菜収穫体験をした場所です。

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冬の間は休業していたんですが、3月末に再開したということで、レストランなどには何組かのお客さんがいらっしゃいました。ファームをぐるりと取り囲むあの広大な農地にはまだ作物はほとんど生えていないのですが、4月下旬頃から少しずつ収穫体験のプログラムも再開していくみたいです。

今回は、無料の体験コンテンツ「トマトの樹見学ツアー」と「プチガイドツアー」に参加してみました。

まずは、トマトの樹見学ツアーから。ファームの横にある、このハウスの中に入っていきます。

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このハウスの中には、巨大な「トマトの樹」があります。これは、水耕栽培により育てられている1本のトマトの苗です。

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巨大水槽の上に、藤棚のような大きな棚がしつらえてあって、天井一面からトマトの葉と実が垂れ下がっています。その水槽の覆いをほんの少し開けて中を覗いてみると、その水面にはびっしりと根が広がっているのでした。

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とても巨大な「樹」なので、さぞかし何年もかけて育てたのだろうと思いきや、ここまで育つのに5か月程度しかかかっていないとのこと。そりゃ、ま、よく考えたらトマトは1年草だから、そりゃそうだわなと思いつつも、しかしまぁ5か月でよくもここまで巨大に育つもんだと感心したのでした。さすが、日本で最初に食用トマトを育てたというカゴメさんですよ、トマトの育成ノウハウならお手の物ってことですね。

しかしながら、実際にはトマトは非常に繊細な植物なのだそうです。このファームのすぐ近くにあるカゴメの工場、そこにあるトマト用の超大型ハウスには、カゴメの社員といえどもごく限られた人間しか入れず、非常に厳格な衛生条件があるそうです。

このハウスの中には、色々なトマトが紹介されています。南米アンデス生まれの原種のトマトや、野生種の紫色のトマト(美味しくない)、江戸時代に日本で鑑賞用として輸入された奇妙な形のトマト(やはり美味しくない)や、カゴメが品種改良を重ねた末に生まれた数多くのトマトたちがたわわに実をつけていました。

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またトマトの収穫体験ができるようになったら来ようっと。私はカゴメ産の「ぷるるん」という品種のミニトマトが大好きなのです。甘くて皮が薄くて、まるでサクランボを食べているみたいなのよねぇ。市場に流通していないトマトなので、食べたかったら富士見まで遊びにいらしてくださいな(*´ω`*)

「プチガイドツアー」のほうは、コロナ禍のために本来の工場見学ができないことの代替策として設けられたもので、タブレットを使って「野菜生活100」の製造から出荷までの工場の生産ラインを見ることができます。ジュースを紙パックに注入していく様子が「へぇ、そうやるのか!」とビックリでした。

あと、野菜生活100を飲み終えて、紙パックを捨てる際には、折ってある部分を開いて平らにしてみて。そこにカゴメからの隠しメッセージが書いてあるから(^_-)-☆