つれづれぶらぶら

「予告先発」という単語を見て胸がトゥンク。ついに始まるのね……!

春うらら東京の街は密です

久しぶりに1泊2日で息子と東京に遊びに行ってきました。息子も新年度からは受験生(中3)になりますんでね、そうそう遊びに連れ出すわけにもいかなくなるなと思ったので、中2の春休みのうちにたっぷり遊ばせてやろうと。

で、事前にどこに行きたいかと聞きましたところ、まぁおおかたの予想どおり、「お台場のガンダムベース東京と、上野の国立科学博物館」という、そうそう、いつものヤツいつものヤツ。まぁいいさ。私はビールを飲み買いできりゃそんでええねん。あ、そうだ、息子が気になってた『シン・仮面ライダー』の映画も始まってるじゃん。

というわけで、初日はまずお台場のガンダムベース東京へ行って、夕方にTOHOシネマズ日本橋で映画を観て、晩御飯はビアパブ。スケジュールが少なすぎる気もしなくはないけど、どうせうちの息子はガンプラひとつ買うのに2~3時間は迷いまくるヤツなんだ、まぁたっぷり迷わせてやろうじゃないの。

で、2日目は国立科学博物館上野動物園をハシゴして、帰りに新宿の伊勢丹に寄ってビールを買って帰ろう。伊勢丹の地下のクラフトビールコーナーが先月から拡張されたらしいんだよね、種類もうんと増えたみたいだし、しかもバーカウンターまで増設されて立ち飲みまでできるんだそうな。おほほ、楽しみじゃのう。

と、こんな予定を立てましてですね、ウキウキしながら出掛けてきたわけなんです。

が。

10:30にお台場に到着して、逸る気持ちを抑えきれず小走りでダイバーシティ東京の7階へ向かった息子が目にしたもの、それは。

「本日、入場制限を行っておりまーす。現在お配りしております入場整理券は16:30入場分でーす」

嘘ぉ。なんと、朝だというのに6時間先まで入場できないという。息子が泣きそうな目で私のほうを振り返る。その目は16:30の入場整理券でもいいから欲しい、と言っている。その気持ちは分かる。が、それはダメだ、ダメだぞ息子よ。なぜならその時間は映画を観る予定になっている。既にチケットも買ってあるって言ってあっただろう。さらにその後のビアパブの予約も既に取り付けてあるんだ。ここはもう諦めろ。

がっくりとうなだれて、ふて腐れた顔でしょぼしょぼ引き返す息子。うーんさすがに可哀相。ずっと行きたがってたんだもんな。母親としてはすぐに代案を出して元気づけてやらねばなるまいよ。

そんなわけで速やかに予定変更。お台場から秋葉原に移動しました。ガンプラを探すのならやっぱ此処でしょ。息子はまだぶつぶつと「ガンダムベースに行きたかったんだよぅ……」と口惜しそうな顔をしていますが、それでもアキバの電気街を歩き回るうちにちょっとずつ元気を取り戻してきました。家電量販店や中古ショップをハシゴして、値段を見比べたり、旧作にするか新作にするかとさんざん迷いまくったあげくに、ようやく新作を2つ買いました。本当はもっと色々買いたいものがあったらしいんだけど、例年、お年玉をなんぼたくさん貰っても、貰ったはしから使いまくって、夏には金欠になることを繰り返してきたので、今年は本当に欲しいものだけに絞って我慢することにしたんだそうです。おお、おお、成長したなぁ、息子よ。

 

ところで、18日は朝からずっと雨でした。折りたたみ傘をさして歩いたんだけど、お台場も秋葉原もすごい人混みで、傘がぶつからないようにするのがやっとでした。やっぱり外国人の姿が(特に秋葉原では)目立ちましたね。ラジオ会館エスカレーターで、聞こえてくる言葉がほぼ聞き取れない状態だったという。東京の風景としては完全に4年前に戻ったかな。あの頃は、お台場でも新宿でも、爆買いする外国人であふれかえっていたものですが、ここ3年間、そういう風景を目にしていなかったので、ああ、ああ、そうだ、東京の風景はこれだったな、とあらためて気づかされましたね。

 

秋葉原から日本橋コレド室町へ移動。映画の開始時間にはまだちょっと余裕があったので、本屋や飲食店をぶらぶら見て歩きつつ、お団子に繊細な和栗モンブランクリームをかけたのをおやつにペロリ。私は栗クリーム、息子は期間限定のイチゴクリーム。

tabelog.com

 

それから、TOHOシネマズ日本橋で『シン・仮面ライダー』を鑑賞。どうせなら音の良いほうがいいよね、ということで少々奮発してDolby Atmos仕様の8番スクリーンで鑑賞。こちらの感想はまた別の記事にしますね。『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』の予告編が見れたのも嬉しかったな。

 

映画が終わって外に出たら、空は暮れなずみ雨は上がり。すぐ近くのコレド室町テラスに移動して、予約しておいた「CRAFTROCK BREWPUB&LIVE」へ。

craftrock.jp

こちらはその名のとおり、CRAFTROCK BREWINGさんの醸造所に併設されたブルーパブです。「3種飲み比べセット」が1280円で楽しめるということで、以前から気になってはいたんですよね。

ブルーパブらしく、カウンターの向こうには銀色に輝くタンクがずらりと並び、その武骨なたたずまいがカッコいいのであります。

さて、どれを頂こうかな。本日のタップリストには、CRAFTROCK BREWINGさんのビールと、ゲストブルワーのビールがたくさん載っています。せっかくだからやっぱり飲み比べ(ビアフライト)してみよう。

選んだのはこの3つ。

左から、CRAFTROCK BREWINGさんの「クロリキ」。かぼす入りのスモークドサワー。すっぱすーっぱで、なんとも形容しがたい不思議な香りがします。天然酵母みたいな野性的な香りもうっすら。クセは強いけど意外とするする飲めちゃいました。

真ん中のはBLACKTIDE BREWINGさんの「バ!!」。ホップの柑橘系の香りがめっちゃ豊かなウエストコーストダブルIPA。度数は8度と高めだけど、ほのかな甘さが心地よくて美味しいですね。

右は、PASSIFIC BREWINGさんの「モーク」。ラオホという、燻製した麦芽を用いるビールスタイルの一品。でも、燻製香はさほど強くなく、味わいもしっかりしているけど、予想したよりはあっさりめ。穏やかな苦みが口の中をそっと痺れさせていく感じが印象的でした。

おかわりで追加したハーフパイントは、CRAFTROCK BREWINGさんの「ヒカリ」。

ラガーの一種、ライヒトというスタイルのビール。クリアな金色、蜂蜜のような甘い香りが印象的です。度数も低めなので、たいへん飲みやすいですね。爽やかでクールな苦みもあって、どなたにも親しみやすいラガーなんじゃないでしょうか。このイラスト入りコップも可愛いっすね。

 

翌日は、朝早くにホテルを出て上野へ。9時ちょっとすぎに国立科学博物館(科博)に到着。此処をじっくり鑑賞しようとしたら1日あっても足りやしないことは分かっているので、見たいものだけに絞ってみていくことにします。とりあえずシアター36〇、それから企画展の「ボタニカルアートで楽しむ日本の桜───太田洋愛原画展───」を見て、地球館の1階から3階までを順に見て歩き、「くじらカフェ」で早めの昼食を済ませたところで11時。どうしよう、動物園へ行く時間が足りなくなっちゃうね、ということで、ここで科博を諦めて、お向かいの上野動物園へ急ぎます。

が。

そこで我々が目にしたのは、入場ゲート前の膨大な人の列。うぎゃー、此処もか!これはもう入場するだけでも時間めっちゃ喰っちゃうぞ。というわけで、動物園は諦めることにしました。あーあ、ハダカデバネズミ見たかったのにな。

「きっと、みんなハダカデバネズミを見に来たんだよ」

「そうだよね。ハダカデバネズミ上野動物園の一番人気だもんね」

などと白々しい会話をしながら、今来た道を戻り、再び科博へ。さっき諦めたはずの残りの展示物を、じっくりゆったり楽しみました。息子は地球館の2階にある地震震源地を当てる体験コーナーがお気に入りの様子。私は地下にある霧箱がやっぱり大好きなんだなー。


www.youtube.com

科博を堪能したあとは、上野駅から山手線で新宿駅に向かい、伊勢丹新宿店の地下1階のクラフトビール売り場へ。

www.mistore.jp

おー、ビール専用の小部屋が出来てるー。国内ブルワリーと海外ブルワリーのビールがちょうど半々、向かい合うように並べられていて、種類も今までよりうんと増えています。知らないブルワリーの商品もいくつかあって、わぁ、目が迷う。こんなときはやっぱりプロにお任せですね。伊勢丹のバイヤーさんのオススメはどれもハズレがないと信頼しているので、今回も、自分の好みと好みでないものを伝えて、オススメされたものをそのまんまカゴに入れてきました。さーて、いったいどんな味がするのやら。今後のクラフトビールまとめ記事でご紹介していきますね。

 

というわけで、久々に泊まり旅行を楽しんできたのですが、いやー、それにしても本当に東京はすっかりコロナ前の風景に戻っているなという感じでした。いや、行き交う人々のほとんどは(とくに日本人は)マスクを着用していましたし、店頭のアルコール消毒や、いたるところにある体温計測装置など、コロナ後のいわゆるニューノーマルな風景はそのままでしたけど、活気がね、やっぱり大きく違っていましたね。小池知事の「密です」という言葉が遠く懐かしく聞こえるぐらいには、もう「あの頃」ではないんだな、と。ラジオ会館なんかぎゅうぎゅうでしたし、メイド喫茶の客引きの声も聞こえましたし、どこもかしこも賑やかでした。まぁ、そりゃウイルスは消滅したわけではないし、またどうせ近いうちに次の感染拡大期がやってくるんでしょうけど、そういうのにうまく折り合いをつけながらやっていくフェーズに入ってきているんでしょうね。春です。