BS-NHKでたまにやってる『球辞苑』っていう野球バラエティ番組が好きでしてね。
野球に関するあれやこれやについて語る番組なんですが、特に面白いのが、元千葉ロッテマリーンズの捕手、里崎智也さんが解説役で出演されるとき。
里崎さんは明るいキャラクターとマニアックな語り口で色んな野球雑学を教えてくれるんですが、その里崎さん曰く、「マリンスタジアムは“風の魔境”。風の魔物が棲んでいる」。
マリンスタジアムは海岸沿いにあって、すり鉢状の球場内に強い潮風が流れ込んで、打球の行方を分からなくさせるんだそう。
そのRPGの舞台のようなカッコイイ二つ名、そしてマリンスタジアムといえばカープファンにとっては忘れもしない、2014年、悪夢のような9連敗を止めたエルドレッドの満塁ホームランを生んだ舞台。
それもあって、とにかく一度は行きたかったマリンスタジアム。
しかしながら、カープとマリーンズとの対戦は年に一度の交流戦、しかも休日に対戦カードが組まれることは数年に一度きりで。
そんなわけでずーっと行きたい行きたいと思っていたら、今年はついに待望の週末の対戦カードが!!!
そらもうこの機会を逃すわけには、とチケット争奪戦に加わったものの、これがもうもうもうもう大変でした(;゚Д゚)
交流戦はスポンサーが日本生命なので、会社のカープ仲間のツテでスポンサー枠を確保してもらおうとしたら、「カープ戦は人気が高くて取れない」と言われ。
ならば正規のチケット販売はと見ると、ファンクラブの先行販売が2回あって、もちろんマリーンズのファンクラブになんて入ってないから無理。
狙い目はその後のセブンイレブン先行販売だな、と考え、発売当日の昼12時(発売は10時から)にセブンイレブンの端末に走ったものの、当然のように土曜日の3塁側のチケットは完売ー。
ダメかー、と肩を落として店を出ようとして、ふと「日曜日でもイケんじゃん?」と気づいて再び入店。
端末機で日曜日のチケットを見たら、ほぼほぼ売り切れではあるものの、まだ少しだけ残席がある。
イケる!と思ったんだけど、その瞬間に迷いが出て、そもそも千葉ってどんぐらい遠いんだろう、茅野に何時に帰れるんだろうとか、30秒ぐらいかな、考えていたんです。
で、やっぱり買おう、と購入画面に進んだ瞬間にですよ、非常にも「売り切れ」の言葉が画面にバーンと………………orz
で、さすがに諦めてたんです。でもサッカー好きの同僚が「セブンチケットはキャンセルが出ることがあるから、一般販売に賭けてみなよ」と。
その言葉を信じて、セブンチケットのスマホアプリをDLして、最後のチャンスの一般販売当日の10時。
お仕事の合間にそーっとトイレに立ってアクセスしてみたら、まままままさかの、3塁側内野席が3席あるーーーーー!!!!
今度こそこのチャンスを逃すわけにはいかない。2席選んで確定ボタンをポチっとなッ!獲ったどーーーーッッッ!!!!!!
と、まぁ、このような艱難辛苦を乗り越えた末に掴んだ、今回の千葉行きなわけでございます。
日曜の朝、ホテルをチェックアウトしていざ東京駅へ。
ディズニーファンと千葉ロッテマリーンズファンにはお馴染みの、かの“悪名高き”東京駅の京葉線ホームまでの距離の長さにうんざりしつつも、なんとか京葉線へ乗り込んで海浜幕張駅へ。
そしていよいよ、着いた着いたぞ、ZOZOマリンスタジアム-----!!!!!
交流戦のマリーンズといえば、恒例の「挑発ポスター」。今年も凝ったポスターが貼り出されていましたよ(^o^)/
まずはグッズショップをぶらぶら。
マリーンズの公式キャラクターといえばカモメのマーくんだけど、最近、それに加えて「謎の魚」なるバケモノが加わっているのですよ。
これがもう野球ファンの間では爆発的大人気で、グッズショップではマリーンズファンのみならず多くのカープファンも、こぞって謎の魚グッズを買い求めているのでした。
もちろん私も買いまくった。うちわにマスキングテープにアクリルキーホルダー。こんなに他球団のグッズを買ったのは初めてだ!
とか言ってるうちに開門。今日は、ここから観戦でーーーーす!
なかなか試合の話に入れないが、まぁ、まずは腹ごしらえ。お楽しみの球場グルメ。
事前に、おーぷん2ちゃんねるの共用実況板で、マリーンズファンに対して「マリン行くんやが何を喰えばええんや?」と書き込んだところ、瞬時に「モツ煮!!!」と2名から同時に返答が。
どうやらモツ煮はマストらしい。球場内に3店舗あって、それぞれ味が違うそうなので、そのうちの2店舗で買って味比べしたけど、どっちも旨かった!
あと、ゴボウチップスも地味に美味しかった。ホンビノス貝の酒蒸しも旨そうだったが、それは次回以降のお楽しみということで。
全体的に、マリンのグルメは庶民的で素朴な、千葉の漁師の家の台所って雰囲気が良かったです。お値段も(東京ドームとかに比べたら)安いしね。
前置きが長すぎたけど、そろそろ試合の話をば。
今日の先発バッテリーは、カープは九里・會澤の元ヤンバッテリー。マリーンズは土肥投手と田村捕手。
心配された“風の魔物”は、今日は比較的おだやかなようで、安心して見ていられそうですな。
さて1回表、カープは誠也とアンパンマン松山の連打でいきなり2点の先制ヾ(o´∀`o)ノワァーィ♪
しめしめ、相手のピッチャーは調子があまり良くないみたいだぞ。この調子でガンガンいっちゃえーーーー(∩´∀`)∩
…と思ったら、その裏、九里くんもぼかすか打たれてしまうーーーーΣ(゚д゚lll)ガーン
せっかく手に入れた先制点の2点をあっさり奪われ、試合は振り出しに戻るのでありました。
うーんとね、全体的に、今日の九里くんは、ストライク先行のピッチングなのは良かったんだけど。
でも、簡単に2ストライクまで追い込んでも、そこからファールで粘られまくって、球数はかさむわ甘い球を狙われるわで、どうもアカン。
同期の大瀬良くんが今年は抜群のピッチングをしているせいでどうしても比べてしまうんだけど、大瀬良くんはボール先攻でもキメ球のストレートが鋭いからキチンと相手を仕留められる。そこがちょっと違うのかな。
もちろん私は大瀬良くんも九里くんも同じぐらい応援しているので、2人とも期待しているのです、が、が、今日は九里くん、そしてマリーンズの土肥くんにも一言いいたい。
「おまいら、1イニングにどんだけ時間をかける気なんじゃああああ(; ・`д・´)」
あのな。こっちは時間ないんじゃ。4時には球場を出ないと6時の特急電車に間に合わんのんじゃ。ただでさえ2時スタートじゃけん、テンポよくサクサク進めてくれんかいのう。
うちの息子はラッキーセブンの風船打ち上げを楽しみにしているから、4時にはせめて6回裏まで進めておいてほしい。
いや、それが無理だとしても、せめて5回終了後のグラウンド整備中のイベントぐらいは見ていきたい。謎の魚が見たいんだもん。ねええー。
ところが、その期待はやっぱり叶わず、その後も試合は点を取ったり取られたりのどっちつかずな展開。
いやまぁ、こっちも宮島さん歌えるのは嬉しいけど。周囲の人達とハイタッチするの楽しいけど。東京ドームで覚えてきたチャンステーマもたっぷり歌えたけど。
ただ、乱打戦ゆえに、時間だけは容赦なく過ぎていく。
しかも、3時半を過ぎて陽射しが西に傾くと、レフト側の観客席はもろに西日を浴びてジリジリ熱い。
場内アナウンス(マリン名物のベテランウグイス嬢・谷保さんの声はホントに美声。凛として球場内に響き渡る。生で聴けて良かったー)が、「熱中症にご注意ください」と再三警告する。息子も「のど乾いたー」と訴えてくる。
仕方ないので、息子にジュース代を持たせて、コンコースの日陰に退避しておくように指示。私もビールを飲みたい気持ちをぐっと我慢する。熱中症にアルコールは逆効果ですけんね。
5回表、相手のエラーによりカープが勝ち越し、アツが犠牲フライでさらに追加点を上げ、3対5でカープがリードするという非常に楽しい場面で、時計の針は4時を5分ほど過ぎてしまう。
くうううう、結局5回裏のイベントすら見れなかった。こんな楽しいところで球場を去らねばならぬとは…(ノД`)・゜・。
宮島さんを歌い終わると同時に、周囲の皆さんとハイタッチしながら「後はよろしくお願いします」と言い残して席を立つ。コンコースで息子を拾って、急いでスタジアムを出る。
幸いにも球場入口に駅行きのバスが来ていて、そこからの移動はスムーズに進み、6時のあずさにも余裕で間に合ったっす。
…しかしながら、移動中のラジオにて、6回裏、九里くん打たれーの、代わったイマムーも打たれーの、で、結局カープが7対5で逆転負けしましたーという悲しい知らせを聞いたのでありました。ぐっすん。