つれづれぶらぶら

5月の反射炉ビヤ行きますよー!酔い蛍グループの皆さんにまた会えるかな?

続・人が集まる場所ってどこっすか

明日から息子の学校は再開になるのだけれども、どうやら諏訪保健所管内にもコロナウィルス感染者が出たそうで、この先がどうなるのやら誰にも分からない。『明日は予定通り学校やります』というメールは来たけど、また情勢次第で変わるんだろな。いつでも対応できるように仕事の段取りとか考えとかんと。

つっても、そんなに慌ててはいない。子育てを通じて、危機管理意識は相当鍛えられたと思うのだ。これが独身時代だったら、今頃すっごくおたおたしているか、あるいは緊張感なくへらへらしていることだろう。

そういう意味では、あの次から次へと予想外の事態が起きていた――さっきまで笑ってた赤ん坊がいきなりロタウィルス満載のゲロをぶちまけるとか、旅先で下痢が止まらなくてオムツが足りなくなるとか、保育園に預けて電車に乗ってたら「熱が出ました」という連絡が入って慌てて折り返しの電車に乗り換えるとか――頃は、私にとっては得難い修業時代であったのだなと思う。そう思わんとやってられんで( ̄▽ ̄;)

 

そんなわけで、春休み最後の1日、お散歩ぐらいはしないと運動不足になっちゃうもんね、と思いまして、息子を車に乗せて奥蓼科へゴー。

奥蓼科には私の大好きな観光名所「乙女滝」がある。

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奥蓼科は夏の避暑地として人気があって、緑の樹々に覆われた巨岩の上からほとばしる乙女滝の眺めはそりゃもう涼しくて観光客に大人気なんだけど、今日はまだ肌寒い春の始めとあって人っこひとり居やしねぇ。ま、例年ならこの時期はこの滝自体が凍結してるもんなー(氷瀑という)。

そうそう、結婚当初、旦那に「氷瀑?ロマンチック!見てみたいわ!」と言ったところ、「死ぬ気か」と氷よりも冷たい視線を浴びたことを思い出す。ふふ。10年以上経過してすっかり茅野の民と化した今じゃ、冬にお山に車を出そうなんて気はこれっぽっちも起こらないぜ。はは。いのちだいじに。

それはさておき、誰もいないので、のんびり遊歩道を散歩。眼下の川の流れは澄みきっていて美しく、枯葉をさくさく踏んで歩くのも楽しい。

垂れた枯枝や蔓が遊歩道を塞いでいるのをレーザー光線に見立てて、触れないように歩くのも楽しい。「お母さん右足が当たってる!」「うおお!」なんて、誰かに見られたらバカ丸出しだが、大丈夫。人っこひとり居やしねぇ。

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500メートルほど歩くと、横谷温泉旅館の駐車場に出る。折り返して帰ろう、と思ったところで、ふと「あるもの」に気付いた。

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こっ……こっ……この松ぼっくりはァァァァァ!!!!!

間違いない。ストローブ松の松ぼっくりだ。なんですぐに分かるのかというと、この松ぼっくりこそ、私がここ3年ぐらい茅野じゅうを探し回っていたモノだからだ。

私の木の実収集癖は諏訪に嫁いできてからだけれども、ヒマラヤスギの松ぼっくり(シダーローズ) に始まって、クロマツにカラマツにドイツトウヒにメタセコイヤモミジバフウにヒノキにスギにコウヤマキに、と木の実の種類はたくさんあって、どれもこれも個性的な見た目をしていてとても可愛いのだ。あくまでも私の主観であるが。他人には「……は?……かわい……い……?」とビミョーな顔をされてしまう、そんなこたどーでもいいのだ。私の主観ではとてつもなく可愛いのだ、こやつらは。

冬には拾い集めた木の実を使ってリースとか作っているもんで、他人からは「リース作りが趣味なのね」と言われてしまうのだが、違う。断じて違う。私の趣味は「木の実を拾うこと」だ。っていうか、見つけたら拾わずにいられない病なのだ。で、ついつい大量に拾ってしまうので、仕方なくリースを作って他人に配っているだけなのだ。

話を戻そう。

そんなわけで、ずいぶん前から茅野市内でストローブ松の松ぼっくりが拾えるらしいことは知っていた(地元の農産物販売所で売ってたので)が、問題はどこでそれが拾えるのかが分からなかったのだ。ああ、売ってんなら買えばいいじゃんというツッコミは無用だからね。繰り返して言うけれども、私はあくまでも「拾う」のが趣味なの。その植物の植生自体を理解して拾いたいの。買うんじゃ意味ないんだもん。

ストローブ松の松ぼっくりはやや大きめで、一般的なクロマツとかの松ぼっくりを縦にぐーっと引っ張って伸ばして、ちょっと捩じったような形をしている。図鑑で読んでいたところによると松脂が多いという話だったが、本当に白い松脂があっちこっちに固まってくっついている。

なお、樹はこんな感じ。いわゆる五葉松の一種だった。繊細な細い葉があちこちに落ちている。別名はホワイトパインというらしい。

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問題はこの松脂の多さである。拾っているだけでも手がベタベタになる。鱗片の端に白い松脂がポツポツとついている様子は、見た目は可愛いんだけどね。でもやっぱりこのベタベタは困るので、もったいないけど洗ってしまおう。

ところが、松脂を落とすのはけっこう大変なんである。前に松ぼっくりを熱湯消毒しようとして鍋で煮たところ、鍋肌に松脂がくっついて困ったことがある。水やら洗剤やらでは簡単に落ちるものではない。どうしたもんか、と思ってグーグルさんに尋ねてみたところ、「どこにでも売っている安価なモノで簡単に落とせるよ!」との心強い回答を得た。おお。それは何だね。教えて教えて。

 

『消毒用エタノールです』

 

…………それ、今、どこにも売ってないヤツ…………(-_-;)

仕方がないので、おうちに帰ってから歯ブラシでごしごし洗った。クレンジングオイルでも若干の効果があるらしいんで、息子が赤ん坊の頃に大量に買ったけど使わなかったベビーオイルを使ってみた。まぁそこそこ落とせたからいっか。

 

そんなわけで、洗った松ぼっくりをベランダに干して、ふーやれやれ、と思っていたら、再び学校からメールが来た。

 

『明日は入学式/始業式やります。でも火曜日からはまた休業します』

 

………あ、そっすか。うん、まぁ、大変だね、学校の先生もね。今年はもうこんな感じでその場その場で対応していくしかないんだろーなー。やれやれ。