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5月の反射炉ビヤ行きますよー!酔い蛍グループの皆さんにまた会えるかな?

ケルティックシードプロジェクト2021(ワークショップ)

昨日、12月19日の日曜日に、茅野市民館で「ケルティックシードプロジェクト」というイベントが開催されまして、参加してきました。

www.celtic-seed.com

私が参加するに至った経緯はといいますと、広島でオルガニート®ミュージシャン/アレンジャーとして活動している Machiko♫さんからのメールが発端でした。

オルゴール活動を通じて知り合った山梨の小嶋佑樹さんというプロバグパイプ奏者の方が、茅野市民館でケルト音楽イベントを主催するんだって。私もぜひ参加したいと思うんだけど、その日は広島でオルガニートのコンサートがあるので、残念だけど茅野には行けない。でも面白そうなイベントだし、もし興味があれば行ってみたら?と。

うん、行くわ。だって断る理由がないんだもん。

なぜなら、茅野市民館はすぐ近所。茅野駅の隣。夜のコンサートだって、歩いてすぐ帰れる近さ。

そして、19日のスケジュールは空白。家にいたってボーッと携帯いじって不毛な時間を過ごすだけ。だったら素敵な音楽でも聴いて過ごしていたいわ。

さらに、まぁ、これが一番大きな理由なんだけど、私は元々、ケルトミュージックに縁があったのでした。

年の離れた私の実の兄は、昔からブリティッシュロックが好きで、私がまだ幼い頃から、実家にはビートルズだのキング・クリムゾンだの朝から晩まで流れていたのでした。そのうち、兄の趣味はさらに拡がっていき、ケルト楽器と現代楽器を組み合わせたアイリッシュロック/ポップのクラナドやムーヴィングハーツを聴くようになると、ザ・チーフタンズなどのケルト音楽のレジェンドグループに関心が向くのは当たり前の流れなのでした。


www.youtube.com

兄のお供をして、輸入盤を取り扱うレコードショップをいくつも回りました。私が一人で東京に遊びに行くときも、兄からウォンツ・リストを持たされて、西新宿だの渋谷だののレコードショップを巡るよう指示されましたよ。

よく驚かれたものです――そりゃあそうでしょう、どっからどう見てもおのぼりさんのイモっぽい娘っこが、のこのことマニアの群れ集う場所にやってきて、「おいおいジャニーズ・アイドルのCDなんざウチにゃ置いてないぜ、帰んな」という顔で出てきた店主に、めちゃくちゃマニアックなリストを手渡し――アイルランドだけじゃなくてフランスとかスペインとか北欧とかハンガリーとか、なんかいっぱい書いてたんだよな、ウチの兄貴。「こういうのはウチでは扱っておりませんので、すみませんがお引き取りを」と、店主に困惑した顔で言われたことも何度もありましたっけね。

ま、思い出話はそれぐらいにしまして、まぁ、要するに、ウチのすぐ近所でケルトミュージックのイベントがあるよ、という Machiko♫さんからのお知らせに対して、私が断る理由がございましょうか、いや、ございません、ということです。

さっそくオンライン前売りチケットを購入して、わくわくしながら待っていると、ついに来ました19日。

12時半に受付へ。13時からのワークショップへの参加を申し出ると、音楽かダンスかどちらを選択するか問われ、迷わず音楽を選択。あわせて、その場でティンホイッスルを購入しました。

ところで、薄々気づいてはいたんだけど、この受付をしてくれた男の人が、主催者である小嶋佑樹さんご本人。Machiko♫さんからの紹介で来ました、本人はコンサートがあって来れませんがとても来たがっていました、とお伝えすると、ぜひ次の機会にお会いしたいですね、よろしくお伝えください、とのお言葉を頂戴しましたよ、Machiko♫さん(私信)。

ワークショップの会場は、舞台上を半分に仕切った、だだっ広いスペースで行われました。あらかじめ、コロナ対策の観点から人と人の間隔を広く取るようにという指示がありました。こういうワークショップやコンサートを開催することについては、事前にかなり色々と検討なされたようで、主催者側の苦労が伝わってきました。

とはいえ、ワークショップ自体はとても和やかに行われました。まず最初に、音楽・ダンス両方の参加者に対して、小嶋さんからのご挨拶と、ワークショップ全体の流れの説明がありました。

その後、ダンスのグループは別室に移動して、残った音楽グループに対して、ケルト音楽に関する講義が行われました。講師を務めてくださったのは、フィドル奏者の小松大さん、フルート奏者の須貝知世さん、サポートの木村穂波さん。

まず、アイルランドはどこにあるか、どんな国か、という概要の説明があり、実際にアイルランドで生活した経験に基づく楽しいお話も聞けました。

アイルランドは「1日の間に四季がある」というぐらいに天候が変わりやすく、雨がしょっちゅう降る。あまりにも雨が日常的に降るものだから、もはや傘を持たない人も多く、みんな雨が降るとそこらへんで雨宿りしている。虹が見飽きるほど出ている。

須貝さんが住んでいたリムリックという地方では、人々がとてものんびりしていて、レストランに行っても、シェフが「飲んじゃったから作れない」なんて言っちゃうぐらい。対して、木村さんが住んでいた首都ダブリンでは、人々はとてもせっかちで、ビールを飲むのもめっちゃ速い。大きなパイントを5分ぐらいで飲んで、さっさと出て行っちゃう。

主食はジャガイモ。揚げたり茹でたり、とにかくジャガイモをよく食べる。シーフードも美味しい。

パブは、どんな田舎の村にも必ずあって、地域住民が集まる気軽な場所になっている。そういうところでは必ず音楽があり、人々がダンスをして楽しんでいる。ケルト・ミュージックは基本的にダンスのための音楽である、と。

それから、「ケルト・ミュージック」というのは、アイルランドだけを指すのではなく、ケルト文化圏、すなわちアイルランドを中心として、スコットランド、フランス・ブルターニュ地方、スペイン・ガリシア地方なども含み、それぞれに独自の違いを持ちながら発展したものであるということ。

楽器も色々あり、フィドル(バイオリン)、ギター、テナー・バンジョーなどの弦楽器、ティンホイッスルやフルートなどの笛、イーリアンパイプなどのバグパイプ類、コンサーティーナやボタンアコーディオンなどのアコーディオン類など。その中でもやはりアイルランド音楽の主と言えるのは、イーリアンパイプ。

楽譜はあまり使わない。なぜかというと何万曲もあるから、楽譜に頼っていられないから。したがって、基本的に口承で伝授して、身体に覚え込ませる。なので、地域性があって、リズムの取り方などに方言のような違いがある。

そういったお話があって、その後で代表的ないくつかのケルトミュージシャンの紹介があり(やはり筆頭はザ・チーフタンズ)、座学を終了すると、そのまま、お3方のミニコンサートがありました。とても素晴らしく、ずっと聴いていたい気分でした。

その後で、ワークショップは「初級」と「中級」に分かれ、ティンホイッスルを購入した人は初級ということで、私は、須貝さん、木村さんの指導のもと、ティンホイッスルの運指から丁寧に教えていただきました。

課題曲は「マギー・ピッキー」。Aメロを2回繰り返し、Bメロを2回繰り返したら、またAメロに戻る……というダンス音楽です。

先生の音を聴き、ゆっくり1音ずつ吹いている間は、そこそこ吹けていたのですが、通しでメロディを演奏するとなると、はて次の音は何だったっけと考えている間にどんどん進んでしまって大わらわ。さらにスピードが上がり、リズムがつくと、もうめちゃくちゃです。やっぱり私には音楽の素養はないようですよ、Machiko♫さん……。

とりあえずAメロを習ったところでタイムアップ。中級クラスと合流し、そこへダンスグループの人々も戻ってきました。ワークショップの仕上げはセッションです。音楽グループの演奏に合わせて、ダンスグループが軽快にステップを踏みます。中級クラスの人たちが仕上がっていたので、私は目立たないように隅っこで、Aメロを小さな音でつっかえつっかえ吹いていました。でも、音楽とダンスの足音が組み合わさった楽しさは格別!これで感染症の不安がなければ、大声で歓声をあげたりしながら踊れたんだろうけどなぁ。いや、楽しかったです。ワークショップに参加して良かったと素直に思いました。

時刻は16時。小嶋さんの締めの挨拶と記念写真の撮影で、終了です。

この後、17時からはコンサートとなりますが、長文になってしまったので、コンサートの模様は次の記事で!

 

sister-akiho.hatenablog.com