つれづれぶらぶら

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。プロ野球12球団のファンの皆さまへ。

ケルティックシードプロジェクト2021(コンサート)

前回の記事の続きです。

sister-akiho.hatenablog.com

17時からはコンサート。コロナ対策で客席は1つ飛ばし。

素敵な民族衣装に身を包んだ小嶋さんの始めのご挨拶があって、そして、いよいよコンサート開演です。わくわくっ。

 

トップバッターは「Ally CARAVAN(アリーキャラバン)」。バグパイプとギターのデュオ。Allyさんの吹き鳴らすバグパイプの太い音の迫力、アップテンポな掛け合いのかっこよさに、のっけから一気に引き込まれました。Allyさんの、ちょっと照れくさいのか、ぶっきらぼうでシニカルな雰囲気のMCも面白かったです。

 

さて、今回のイベントには、一般から公募した「チャレンジャー枠」というものが設けられていました。小嶋さんが若い頃、プロのステージに上げてもらって、緊張しながらも人前で演奏した経験から、そういった機会をぜひ作りたいと思っていたそうです。

そのチャレンジャー枠の1番手としてステージに上がったのは、「ティンホイッスルグループ」という男性コンビ。ティンホイッスルの修業中で、YouTubeなどにも時々演奏動画をアップしているとのこと。初めてのステージということで多少緊張しておられたようですが、とても素敵な演奏でした。ついさっきまで私が悪戦苦闘していたティンホイッスルというシンプルな楽器から、これほどまでに豊かな膨らみのある音が出るとは。たった2本のティンホイッスルの音色がホール全体を包み込むようでした。

 

続いては「大橋志麻&松岡莉子ハープデュオ」。スコティッシュハープとアイリッシュハープの共演。ゆったりとした音楽は、まるで高原で見る夢のように美しくて、会場全体がとろけるように癒されました。ケルト楽器のハープは、上部にレバーがついていて、演奏中にそのレバーを操作して細かく音を変えるのだそう。アップテンポの曲ではレバーを素早く操作しながら演奏している様子が興味深かったです。

 

続いてのチャレンジャー枠の2番手の女性の方も、ハープを手にステージに上がってこられました。小嶋さんによると、実はこの方、ハープ奏者の間ではかなり有名なベテランだそうで、チェレンジャー枠でお呼びするのが申し訳ない、と小嶋さんが仰るほど。その言葉どおり、ステージ上での立ち振る舞いも堂々としていて、ハープについてのレクチャーも交えながらの演奏となりました。ハープの音楽には日本の民謡で言うところの「追分」のようなものもあるんですよ、と言いながら演奏された曲は、訥々と、1音ずつに魂を込めて歌うような雰囲気のもので、確かにこれは追分だわ、こんなハープ音楽があるなんて、感動しました。

 

さて、信州で開催するということで、地元ミュージシャンにも出演してもらおうということで選ばれたのは「信州大学ケルト音楽研究会 S- Celts(エス・ケルツ)」。その名のとおり信州大学の学生を主体としたサークルですが、会員が100名を超える大規模サークルで、日本国内のケルト音楽団体としてもかなり大きい組織だそう。今回のステージにはギターやフィドル、フルートなどで構成された6人のメンバーが出演されました。伝統的なケルト音楽の楽曲をいくつか演奏されました。

 

S- Celtsの演奏が終わって、「このあと、僕たちのサークルのOBが登場します。お楽しみに!」という声に、少し恥ずかしそうに出てこられたのが、チャレンジャー枠3番手の「オクトーバーズ」という3人組。普段は松本のアイリッシュパブなどで活動しておられるそうです。楽器が2人とダンスが1人という編成で、速いテンポのダンスナンバーに合わせて踏み鳴らすタップの靴音が気持ち良かったです。

 

そして、小嶋さんの「次は、僕が今ハマってるバンドです!」と紹介とともにステージに出てこられたのが、「Dé Domhnaigh(ジェドゥーナ)」という4人組バンド、……って、あれ?この人たち、さっきのワークショップのセッションでダンスグループの真ん中で踊ってた人たちじゃない?と思っていたら、「本番前なのについつい踊りまくっちゃって、今、息が切れてるの、バカだよね~」と笑いながら仰る。そんなユーモアたっぷりのバンドで、MCもいちいち面白い。なんと今日、僕たちのファーストアルバムが完成しました!でもCDに焼く時間がなかったから物販ブースに置けなかった!配信で聴いてね!なんて告知もあったり。でも演奏はものすごくカッコ良くて、ケルト音楽のエッセンスを取り入れたオリジナル曲が、とても疾走感があって最高でした。アルバム気になるなぁ。YouTubeチャンネルもあるそうなので、チャンネル登録しとこっかな。

 

さて、いよいよトリを飾るのは、満を持しての小嶋さんのバンド「Yuki Kojima BAND」。2019年にスペインで開催されたケルト音楽のフェスティバルで優勝したという実力派バンド。優勝したので2020年の同イベントには招待枠で参加できるはずだったのがコロナ禍でダメ、2021年も同じく、という不運にも遭っているそうですが、来年こそはと期待していらっしゃいます。

小嶋さんが演奏されるスペインのバグパイプを中心として、ギター、フィドル、パーカッションで編成される4人組バンドです。このスペインのバグパイプの音色が本当に何ともいえず素敵なんですよね。和楽器の尺八や笙に似た響き、超絶的な速さで展開される高音のキレの良さ、ずっと鳴り続ける太い低音、それらの音が複雑に絡み合って、どこまでも聴衆を魅了していきます。そして、それを支えるギター、フィドル、パーカッションもまた興奮を盛り立て、パーカッションの方の「みんなも、ほら、来いよ!」と言わんばかりの合図に、会場内の客も夢中になって手拍子を打ち、足を鳴らして楽しむのでした。コロナ禍じゃなかったら踊ってたぞ、きっと。

そして、ワークショップで学習した「ケルト音楽はダンスのための音楽」という意味が、ワークショップとコンサートを通じて、深く理解できたのでした。自然に手拍子を打ちたくなる。足がリズムを取ってしまう。お行儀よくお膝に手を置いて聴くコンサートも良いけれど、本当なら青空の下、草原で輪になって踊りたい。それがケルトミュージックの本来の姿なんだなぁ。

 

これにてコンサートは終了。アンコールなどはなし。最後に出演者の皆さんが記念撮影をして、20時きっかりに終演です。

物販コーナーで小嶋さんのオリジナル・アルバムを購入。もちろんスペインのバグパイプで演奏された楽曲です。今聴いてますけど、めちゃくちゃカッコイイです。

出口のところに小嶋さんがいらっしゃるのを見かけて、とてもお忙しそうだったのでちょっと申し訳なかったのだけれども、お写真を1枚撮らせていただきました。ブログに掲載させていただくこともご了承いただけたので、貼らせていただきますね。バルーンアートで作られたコジコジさん人形とご本人のツーショットです。

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いやー、本当に楽しいイベントでした。ワークショップから7時間(途中休憩1時間を挟んで)、ずーっと楽しませていただきました。こんな素敵なイベントを開催してくださった小嶋さんをはじめとする主催者側スタッフの皆さん、ワークショップの講師の小松さん、須貝さん、木村さん、コンサートに出演された皆さん、茅野市民館のスタッフの皆さん、このコロナ禍の難しい時期に、安全にも充分に配慮され、色々とご苦労もあったことでしょう。本当にお疲れさまでした。ありがとうございました。

次回は、東北あたりで開催したいなぁ、とのことです。興味のある方はケルティックシードプロジェクトの公式ホームページ、またはTwitterFacebookをチェックしてみてくださいね。

 

そして、忘れちゃいけない、教えてくれてありがとうね、Machiko♫さん。もし機会があったら、今度こそ2人で参加しましょう。ケルト音楽を一緒に聴きたいね――って、また私、不用意に火の粉を振りかけようとしちゃってるっ?そういえばMachiko♫さんはブラスバンド経験者だったんだっけ、これであなたがケルト音楽に目覚めちゃったら、それはきっとまた、私のせいなのね(;^_^A

今回の記事は、Machiko♫さんの新作をご紹介して〆に代えさせていただきます。メリー・クリスマス!


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