つれづれぶらぶら

しまーちくんようやった!ああいう厳しい場面の火消し役ができるピッチャーは頼もしいわね。

私的・日本三大びっくり最終回(その3:えいごリアン)

君は『えいごリアン』を知っているか――! 

えいごリアン 5巻セットBOX [DVD]

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  • 発売日: 2003/04/25
  • メディア: DVD
 

 NHKのEテレ(教育テレビ)でかつて放送されていた小学3~4年生向けの英語教育番組なのである。現在もEテレでは『えいごであそぼ』など小学生向けの英語番組がたくさんあるけど、えーと、私が話したいのは英語教育の話じゃなくて、とにかくこの『えいごリアン』という番組が色んな意味でトラウマ個性的だったということ、そしてその最終回が色々とアレだったことを語りたいのだ。

 

まずは、私の『えいごリアン』との出会いについて話そう。

私がまだうんと若くて、仲間たちとスキーを楽しみまくっていた頃のことだ。冬の休日の夜明け前、朝4時に仲間が車で迎えに来てくれるというので、私は深夜3時に起きてスキー板にワックスをせっせと塗っていた。

あまりにも静かな冬の夜だったので少し寂しくなって、何か音でも流しておこうと思ってなにげなくテレビをつけた。するとNHK教育のチャンネルが点いた。

そのとき、私は目の前に流れてきた映像に、思わず動けなくなってしまった――。 

www.nhk.or.jp

このリンク先にある動画を見てほしい。とりあえず開始45秒の映像だけでも見てほしい。それが私の見た恐怖映像なのだ。

灰色の空から何か謎の物体がたくさん降ってきて、灰色の地面に吸い込まれる。消えたのか、今のは何だったのか、と考えていると、ふいに地面からニュッと何かが生えてくる。次々と、ぽこぽこと丸い何かが生えてくる。なんだ、キノコか――と思いきや、次の瞬間、そのキノコたちから細っこい足が伸びてくる。膝こぞうまである。そして一斉にカッと目を見開いてこちらにやって来、来、くく、来るなァァァ――!!!

この恐怖映像がまさか小学生向け英語番組だとは、ってか何でこんなド深夜にやってるんだ(おそらく放送休止前後の穴埋め用再放送だったと思われる)。

 

まぁ、こんな寝起きの悪い夢のような出会いがきっかけで、その後、私は『えいごリアン』を見るようになったのだ。別に英語の勉強がしたかったわけじゃなくて、とにかく私はこういうワケの分からんもんが何かと好きなのだ。悪い癖である。

 

で、今日ここでお話ししたいのはその第20回放送分。その最初の年度の3学期の一番最後の回、すなわち最終回である。

※なお、『えいごリアン』は2年間続き、全部で40回放送された。その他に小学5~6年生向けの『スーパーえいごリアン』、小学3年生向けの『えいごリアン3』が存在する。

 

第20回のカリキュラムは「禁止表現」。というわけで、本日のキー・フレーズは「Don't put cans in this bag.(この袋に缶を入れちゃだめ!)」です。

番組の前半では、ユージがゴミ捨て場に乱雑に捨てたゴミ袋を、カラス(ジャニカ)と犬(マイケル)に注意され、種類別に分別して捨てるという、本日のキー・フレーズを用いたコントが流れる。ここまではいつもどおりの楽しい番組。

 

ところが後半になると、いきなり展開がシリアスになるのである。

 

ジャニカが大きなスーツケースを持ってユージとマイケルのところに来る。そして「私は故郷の星に帰らなければならないの」と言い出す。あ、ジャニカは宇宙人の女性です。『マクロス』のメルトランディみたいなもんだと思ってくだされ。

その言葉を聞いたユージは「良かったね!」とニコニコ笑ってるんだけど、マイケルは「ユージ、ダメだよ!ジャニカを止めて!ジャニカ行かないで!」と慌てて言う。マイケルにそう言われて初めてユージも「ジャニカ行かないで!」と慌て出すけど、時すでに遅し、ジャニカは故郷の星へとワープして行く。

ジャニカを見送った後、マイケルも深刻な顔でユージに言う。「僕もニューヨークに帰らなくちゃ」と。そのマイケルの言葉を聞くや否やユージは悲鳴を上げる。「マイケル!ダメだよ!行かないでよ!ああ、マイケル…!!!」そして、マイケルが旅立った後、その場に泣き崩れるユージ。

 

ジャニカとマイケルとで態度が違いすぎるユージ。

なぜだ……(;´・ω・)?

www2.nhk.or.jp

 

そんでもって、番組内のミニアニメ『マヨケチャ』も最終回。こちらも本日のキー・フレーズを用いているのだが、なにせ登場人物がマヨネーズとケチャップである。中身がなくなったら自らがゴミ箱行きなのである。

先に逝くマヨへ「Close Your Eyes.」と囁いてまぶたを閉じさせるケチャの姿が物悲しい。その後に自らもゴミ箱へ身を投げる。

 

何なんだこの微妙に太宰治っぽい展開は(´;ω;`)

 

www2.nhk.or.jp

 

最後はこれまでに登場したメンバー全員で「大丈夫だよ、泣かないで、また会えるよ、さようなら」と肩を組んで歌い、まるで卒業式のような泣き笑いの光景が繰り広げられて、最終回らしい大団円によって番組は終わった―――

 

――と思ったら、一番最後にまた例の不気味なキノコがわらわらと現れ、

 

「Don't put cans in this bag.」

 

と、その直前の感傷的な雰囲気をぶち壊す勢いで、ここにゴミを捨てるな!と言い放って終わるのである!!!!!(;゚Д゚)

www2.nhk.or.jp

 

ちなみに、あの謎のキノコどもに妙に愛着がわいてしまった当時の私は、わざわざ広島から東京の渋谷NHKまで出かけてキャラクターグッズを買おうとしたのだが、まっっっっったくグッズ展開していなかった。まっっっったく。なぜだ。え、アタシの嗜好のほうがおかしいの……?(;゚Д゚)

 

以上、あくまでも私の個人的趣味でオススメする日本三大びっくり最終回でございました(;^_^A