さて、2020年の夏休み、最大のイベント。
前記事でも書いたとおり、今年は広島に帰省しない代わりに、家族3人で長野県内で1泊2日の旅行をしようと考えて、旦那と計画を練っていたところ、大町市には色々と楽しそうなものがあるぞ、と。
黒部ダムとかよくね?と話してはいたものの、計画を練っていた頃はまだGoToキャンペーンの行方が分からない時分だったので、「黒部ダムは人気の観光地だからさすがに混むだろ」「そうだねぇ……」と諦めたのだった。
そこで、1日目は釣りをして、コテージに泊まってバーベキューと花火を楽しみ、2日目は木崎湖でSUP(サップ)を体験してみよう、という計画となった。念のため、このコロナ禍で受け入れてくれるかどうか電話で確認したところ、長野県内からのお越しでしたら問題なく歓迎します、とのことだった。
さて、8月15日の朝、我が家を車で出発し、諏訪ICから長野自動車道を通って安曇野ICで降り、大町市方面へずんずん走る。うーん、道がめっちゃ空いている。お盆の行楽シーズンだから、例年だったら今頃は関東からのお客さんで渋滞しているはずなのに。
やはり今年は普段とは違うなぁと思いつつ、着いた先は『フィッシングランド 鹿島槍ガーデン』。
旦那が小学生の頃に行って楽しかった記憶があるということで選んだ管理釣り場。本格的なルアー・フライフィッシングが楽しめる池が3つと、竹竿で餌釣りができる池があって、釣り人からファミリーまで幅広い層が楽しめる。
もちろん、うちは迷わず竹竿を借りて(1人500円)、イクラの餌を買い(1袋100円)、小さな規定池のほとりでのんびり釣り糸を垂らす。池の中には丸々と太ったイワナやニジマスがたくさん。すぐにでも釣れそうなんだけど、これがなかなか難しい。
たまに当たりがあって、ぐぅっと引き上げるものの、途中で逃げられたり、餌だけ食い逃げされたり。また、魚も警戒心の強いのがいて、口を開けて喰いつきそうな雰囲気だったのに直前になって「なんかヤバい」とでも気付くのかスッと逃げたりする。
私は3回釣り上げる途中で逃げられて結局ボウズ、旦那は1匹、息子はなんと2匹も釣り上げて、合計3匹になったところで切り上げ。なにしろ、この竹竿釣りで釣れた魚は全て買い上げなければならない決まりなのだ(100グラム250円)。
隣にあるバーベキュー場の調理場に持っていき、計量して下ごしらえしてもらう。こちらは、よくある川魚の塩焼きスタイル――魚を串に刺して炭火の横に立てて焼くアレ――を想像しており、実際、他のテーブルのお客さん達はそんなふうに下ごしらえしてもらっていたのだが、うちが釣った魚は「大きくて串に刺せなかったので三枚おろしにしておきました」とのこと。
どどーーーーん。デカくて肉厚の魚の切り身が6枚。これを炭火で焼いて食べる。食いきれるかなぁ。ご飯を頼まなくて良かった、と思いつつ、ひたすら焼いたお魚を食べる。美味しい。美味しいが、やっぱり量が多い。3匹で切り上げといて正解だった。
まだ釣りを楽しみたい気持ちはあるものの、これ以上釣れてももはやこちらの胃袋がもたないので、ここはおしまい。
大町市街地に戻ってみたものの、まだ午後1時。チェックインの時刻までにはまだ時間がある。さて、何をして過ごそうか。
そこで、近くにある「国営アルプスあづみの公園」へ向かう。ちなみに、アルプスあづみの公園は「堀金・穂高地区」と「大町・松川地区」の2箇所ある。今回向かったのは「大町・松川地区」のほう。
こちらの公園では、現在「ずぶぬれ覚悟!夏のアルプス大冒険 サマースプラッシュ!」という夏休みイベントをやっていて、園内にある渓流で水遊びができる。
うちの息子が喜びそうな企画だなぁ、と思ったら、やっぱり既に目をキラキラさせて「やらせてやらせてやらせて」と喰いついてくる我が息子。水着は車のトランクに置いてきたので、どうしようかなぁと思ったものの、旦那は「まぁ、水際でピチャピチャやるぐらいなら普段着でも大丈夫っしょ」と言う。ほほーん、君のその読みは必ず外れると思うけど、まぁいいや、ハイお父さんの許可が取れたから行っておいでー(あたしゃ知らねーぞー)。
「キャッホーーー!!!」
ほーらな。あん小僧が「水際でピチャピチャ」なんてヌルい遊びで我慢できるはずがねぇずら。滝の中へ一直線に駆け込んでいく。あっという間に全身びっちょ濡れ。ははは。ええよええよ、好きにやっちゃってー(乾いた笑い)。
チェックインの時刻が近付いた頃、息子を川から引き上げて、車の陰で拭いて着替えさせ、予約しておいたコテージ「カナディアンビレッジ モントリオール」へ。
川沿いの洒落たログハウスを1棟借りる。川に面した裏庭にはバーベキューができる東屋もあって、オプションで予約しておいたバーベキュー設備一式とケータリングの肉・野菜も既に届いている。
コテージの中は広くて清潔で、調理用具を備えたキッチン、大型テレビのあるリビング、寝室は2部屋あってベッドが2つずつ、バス・トイレ付き、冷暖房も完備とあって、とても気持ち良く過ごせた。
さっそく裏庭でバーベキュー。炭火で焼いたお肉は熱々で美味しくて、夕暮れの風が気持ちいい。なんと、カブトムシまで遊びにやってきた。
食事の後は、私と息子は近くの温泉に行き(旦那は温泉が苦手なので留守番)、とっぷりと日が暮れるまで露天風呂を楽しんで、戻ってきたら裏庭で花火(打ち上げ花火は禁止だが手持ち花火ならOK)。
最近は花火がどこでも禁止されていて、昔のように自宅の庭先とか近所の公園で花火を楽しむことが少なくなった。そんなわけで、久しぶりに親子で花火をゆったりと楽しめたのは良い思い出になった。
***
翌日、16日は朝8時過ぎにコテージを引き払って、すぐ近くにある木崎湖へ。
木崎湖は、水の澄んだ綺麗な湖である。余談ではあるが、この木崎湖はアニメファンの間では「元祖【聖地巡礼】の地」として有名である(2002年に放映された『おねがい☆ティーチャー』等のアニメの舞台となったことから)。
今日はここでSUPを習うのである。 「木崎湖モダンボート」に、SUPの初心者向けガイド付きコースを予約しておいたのだ。
SUPとは「スタンドアップパドルボード」の略称で、大きなボードの上に立って乗り、パドルを漕いで進む。初心者にもすぐコツが覚えられるということで人気が高い水上アクティビティなのだ。
こないだ紹介した諏訪のケーブルテレビ「LCV」で、たまに「田中律子の旅するSUP」という番組(TOKAIケーブルネットワーク制作)を観ることがあって、そこで田中律子が日本全国の綺麗な海の上をSUPで実に気持ちよさそうにクルージングしている様子を見るにつけ、「やってみたいなー」と思っていたのである。
で、ガイドインストラクターに先導してもらって、SUP初挑戦。水上のことゆえ、写真は撮れなかったので、モダンボートさんの案内動画を代わりに見て頂こうかな。
はじめてレンタルサップをご利用される方へ:木崎湖モダンボート
モダンリゾートTV #4 誰でも簡単!?サップに乗ってみよう!
本当に簡単。私は自慢じゃないがかなりの運動音痴で体力もない太ったオバハンだが、とりあえずすぐに乗れた。
ガイドさんの先導でまずは見どころの一つである睡蓮畑へ。夏の朝、湖面に浮かぶ鮮やかな赤い蓮の花は「きれーい!」以外の言葉が出ないぐらいの美しさ。SUPに座って花に触れたりして楽しむ。
それから湖の真ん中に漕ぎ出でる。今日は風が強く、波があって、アゲンストの風に逆らうように必死に漕ぐ。さすがに腕が疲れるが、それでも楽しさのほうが上回る。
30分ほどかけて漕ぎ進むと、二つ目の見どころである秘密のトンネルへと辿り着く。岸から巨木の枝が湖上に覆い被さるように垂れている場所で、その枝の間をSUPで潜り抜ける。機動性の高いSUPならではの楽しみ方で、多くのSUP客で賑わっていた。
ここで折り返して、元の場所までえんやこら漕いで帰る。腕が次第に重くなってきて、指にマメが出来たかな、という頃に終了。2時間の湖上の旅。心地よい疲れ。
昼食をとって軽く休んだら、大町市を後にして帰路につく。旅行とは言っても県内、2時間ほどで我が家へ到着。これぐらいがちょうどいいね。お疲れ様でした。
それはさておき、やはり想定外だったのは「どこも空いていた」という驚きの事実である。例年なら木崎湖も諏訪湖も15日には花火大会を行うので、道路は大渋滞、ホテルも満室、なのだが。このコロナ禍で観光業の皆さんが受けている大変な状況を身に染みて感じるとともに、おそらくこの状況は少なくとも今年いっぱいは続くのだろうなぁと思う。
ということは、やはり長野県の観光は長野県民が救わねばならんのではないか――と思い、ってか、どうやらこの調子だったら黒部ダムに行けばよかったんじゃね?と、帰路の車中で旦那と話していたので、近いうちにまた家族旅行の第二弾を予定したいと思う次第、なのでありました。楽しかったでーす!近場旅行ってイイね!!!(*^▽^*)