つれづれぶらぶら

なんかいきなりアクセス数が多いなと思ったら、黄金頭さんがブクマしてくださったらしい。うひゃあ。畏れ多くて震えちゃうわ。

カゴメファクトリーツアーに参加してきたよ

夏になると行きたくなるのが、茅野市のお隣の富士見町にある「カゴメ野菜生活ファーム」。カゴメ富士見工場のそばにある「体験型・野菜のテーマパーク」です。

www.kagome.co.jp

このブログでも何度も紹介してきましたが、カゴメの主力商品「野菜生活100」を製造する工場の見学や、季節ごとの野菜の収穫体験などを楽しむことができ、また、野菜をメインとした料理が味わえるレストラン、カゴメの限定商品なども購入できるショップが揃っています。真夏にはファームの目の前に広がる畑の「ひまわり迷路」で遊べるんですよ。家族連れに特に人気のある観光スポットですね。

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しかし、この野菜生活ファームは2019年4月にオープンし、カゴメの工場見学の窓口として機能するはずだったんですが、ご承知のとおり、その直後に起きたコロナ禍のために、長らく活動に制限を受けざるを得ませんでした。そんなわけで、この施設のメインコンテンツである工場見学は、しばらく中止していたのです。

その間は、工場に行かなくても見学できるよう、VRを活用した「プチガイドツアー」が行われていました。ファームハウスにおいて、ガイドの説明に従って、映像で工場内部の様子を見るというもの。無料で、短時間(30分)、「野菜生活100」のできるまでをダイジェストで知ることができますよ。

この「プチガイドツアー」のVRを使った工場見学に、実際の工場見学を融合させた形で再開したのが、現在の「ファクトリーツアー」。今日は、このファクトリーツアーに参加してきましたので、ざっくりと内容をお伝えしまーす!

まずは、受付カウンターでファクトリーツアーへの参加申し込み。参加料は1人100円(この参加料は全国のこども食堂に寄附されるそうです)。今日は割と空いていたので、すんなり朝11時の回に参加できることになりました。所要時間はおおむね70分とのことです。

まずは、プチガイドツアー同様、ファームハウス内での説明から始まります。目の前には農場を模した精巧なジオラマがあり、そこに掲示された野菜の写真を専用タブレットのカメラで読み込むと、それぞれの野菜の収穫風景の動画を見ることができます。

野菜生活100」の主原料であるニンジンの旬は冬。カゴメでは冬に収穫されたニンジンを速やかに濃縮液にし、ドラム缶に詰めて冷凍保存しているのだそう。ただ、それ以外の季節の需要にも対応できるよう、世界各地に契約農家を持っていて、供給不足にならないよう常に気を配っているんですって。

一通りの説明が終わると、マイクロバスに乗り込んで、隣のカゴメ富士見工場へ向かいます。ファームハウスと工場の周辺には広大な畑が広がっており、バスはその畑の間を抜けていきます。これらの畑は、もともと富士見町の農家の耕作放棄地(田んぼ)であったそうで、地域の土地の有効活用にも一役買っているということですね。

バスはカゴメ富士見工場の中に入り、ぐるっと工場の外周を回ってから、ファクトリーツアー専用入口に到着しました。ここでバスを降り、工場内に新たに設けられた見学コースに沿って進むわけです。

とはいえ、実際の工場の製造ラインを見られる場所はほんのちょっと。ガイドの説明に従って進み、見学コースのあちこちに掲示された写真をタブレットで読み込んで動画を見たり、説明を読んだり、精巧に作られたジオラマを鑑賞したりします。

野菜生活100」は、一番最初は缶だったんですね。当時は、野菜汁50%+果汁50%という比率でやっていたものが、徐々に野菜汁の比率が高くなり、最新のものは野菜汁70%+果汁30%の割合なんですって。もちろん、昔から砂糖不使用なのは変わっていません。そのぶん、野菜本来の甘みを引き出しているんですね。

また、全国の果物生産者などと連携し、各生産者側で余剰となる果物を買い取って、季節限定商品をリリースしています。現在は「北海道ベリーミックス」と「愛媛キウイミックス」。どっちも美味しそう。

ちなみに、このジオラマ掲示されている通路の窓からは、実際の工場内部の製造ラインが見れるのですが、そちらは撮影禁止なので写真はありません(それ以外の展示物は撮影OK、ブログ掲載もOKとのこと)。

製造ラインはというと、完成したジュースを紙パックに充填する工程、紙パックにストローを接着する工程、紙パックをパレットに積み上げる工程、パレットをフォークリフトで搬出する工程などが見学できました。とはいえ、私たちが見たときはほとんど稼働しておらず、猛烈なスピードでパック飲料が作られている様子を実際に見ることはできなかったですが。

ちなみに、紙パックの中にどうやってジュースを入れているのかという点ですが、なんとなく、ね、あらかじめ紙パックを組み立てておいてから、そこにジュースを注ぎ込んでいるんじゃないかって思うでしょう?

実は、そうじゃないんです。

これが紙パックのもととなるロール状の長い紙です。もちろん、ただの紙じゃなくて、色々な素材が何層にも重ねられ、保存性を高めた特殊な紙です。

このロール紙を機械に流します。すると、まず円柱の形に形成されるわけですね。

この円柱の中を、ジュースが通過していきます。するとパックの上下が接着され、さらに切り離されて、ジュースを閉じ込めた丸いパックになります。すかさず機械で上下の角を折ります。これにより、お馴染みの四角いパックへと変形するわけです。

これらの一連の作業は、目にも止まらぬスピードでほぼ同時に行われます。ジュースを注入しながらパックを組み立てているのですね。無菌状態で瞬時に行われることから雑菌の繁殖を防ぐことができ、これにより長期保存を可能にしているわけです。

工場内には、ほとんど人の姿がありません。これらの工程は全て自動化されており、1つのラインに1人のマニュピレーターで全てまかなえるのだそうです。フォークリフト無人機で、センサーによって商品の状態を検知し、崩さずに積み込み、運搬することができます。電力が足りなくなったら自分で充電器のところに行くんですってさ。

工場内は24時間で、延べ200人/日の人々が働いています。ほとんどの人が現在見ている工程の前段階の工程、すなわちジュースそのものを作る工程ですね、そちらで働いているのだそうですよ。同じレシピでジュースを作っても、季節や天候、産地によっても味が違い、それらの繊細な味の違いを見極めて配合するプロフェッショナルが存在するのですって。そのあたりはどうやら企業秘密のようですが。

さて、見学が終わると、参加者には「おみやげ」が配られます。おみやげはもちろん「野菜生活100」。さらに可愛らしい非売品のメモ帳まで頂きました。きゃー可愛い。

ファームハウスに戻ってきた後は、レストラン「IL FAGGIO」でランチ。季節限定の「ベーコンととうもろこしのチーズピッツァ」がとても美味しかったです。日替わりドルチェの「セミフレッド(イチゴとピスタチオの冷凍ケーキ)」もまた食べたいなぁ。ちなみにこのレストランで提供される珈琲は、私がいつもお世話になっている富士見町のテーブルランドさんのオリジナルブレンドですよ。うまし。

カゴメ野菜生活ファームでは、こういった興味深い体験を老若男女問わず楽しむことができます。小さなお子さんの食育にもうってつけ。この夏は、ぜひ富士見町に足を運んでみてくださいねー。