前回の記事の続き。
朝食バイキングを食べた後、まだチェックアウトの予定時刻までたっぷり時間があるので、朝風呂に入ってこようと思い、宿泊客なら朝7時から入れるという【大露天風呂 江戸情話与市】へ。
ここは江戸情緒を堪能できる露天風呂で、洗い場などはなく、ただただ露天風呂で寛ぐだけなんですが、硫黄の匂いがほんのりと感じられる豊かなお湯で、湯の花が雪のようにちらほらと混ざるのも風情があります。なにしろこのお風呂の広さ!日本庭園いっぱいに広がる大きな露天風呂でありながら、ぬるくもなく熱すぎもせず、実に気持ちの良い適温。良いお湯でした~。
お風呂を上がって部屋に戻ったら、荷物を片付けて、9時ちょっと前にチェックアウト。でもチェックアウト後もクロークなどを利用することが可能なので、大きな荷物はいったん預けておきます。
9時に、ホテル前にやってきたのは【アクアマリンパーク号】。これは、常磐湯本温泉街・ホテルハワイアンズと、アクアマリンふくしまを結ぶ1日往復2便の乗合タクシー(シャトルバス)です。昨日のうちにホテルのフロントで予約しておいたのでした。これを使えば、ハワイアンズからアクアマリンふくしままで、ほんの30分ほどで到着できるのですよ。料金は片道大人1000円。
というわけで、9時半には【アクアマリンふくしま】に到着しました~。息子がずーっと行きたがっていた水族館に、やっと連れてくることができたぞ~!
ちなみに、アクアマリンふくしまのチケットは、スパリゾートハワイアンズ内のショップで購入することができます。一般料金1850円のところ1650円とお得!
さて、アクアマリンふくしまもなかなかに広大な施設。じっくり観て回れば半日は軽くかかりそう。ですが、せっかくなのでバックヤードツアーに参加してみることにしました。
バックヤードツアーは2種類あって、「解説員ごんべえズ」による有料・事前申込制のプレミアムツアーと、ボランティアガイドによる無料・当日申込制のツアーがあります。既にプレミアムツアーのほうは受付終了になっていたのですが、ボランティアツアーのほうはまだ空きがあったので、そちらに参加してみることにしました。
本館2階の「ふくしまの海」横のスタッフ専用通路から出発し、親潮アイスボックスの裏側を見学した後で、傾斜のきつい狭い階段を上っていくと、本館4階の、大水槽を見おろす高台の作業場に出ました。ここでは、水族館の外から魚たちを運び入れるのに使用するクレーンの説明を受けました。専用コンテナで輸送してきた魚たちをクレーンで屋上まで吊り上げると、ドーム状の屋根の一部が開いて、そこからレールでコンテナを内部に入れ、水槽まで降ろすのですって。
階段を降り、スタッフの行き交うバックヤードの通路を進みます。途中には、これから展示する魚を準備するための予備の水槽があったり、水槽内の水質チェックや病気になった魚たちを治療する研究室があったりします。
魚や海獣たちのエサを用意しておく巨大な冷凍庫もありました。ちなみに、エサは必ず一度冷凍しておき、解凍したものを食べさせるのだそうです。なぜかというと、どんなに新鮮なエサであっても寄生虫などのリスクはあるので、冷凍することで死滅させるんですね。その代わりに栄養も減少してしまうので、解凍したエサに栄養剤を混ぜたものを食べさせているのだそうですよ。
さらに建物の奥に進むと、そこにはたくさんのパイプやバルブ、タンクなどがずらりと並んでいました。これらの装置を調整することで、水の浄化や水温などの調整を細かく行っているのだそうです。「あなたがたが見ている水族館は、水族館のほんの一部でしかなくて、その裏側のほうがずっと大きいのですよ」とガイドさんは笑って仰いました。
バックヤードの駐車場では、先ほどのクレーンを下から見上げてみたり、東日本大震災で地盤がかなりズレてしまったことが分かる箇所を説明してくれました。これだけの大きな施設が、あの大災害を経て、何ごともなかったかのように営業できているのには、どれだけの人々のご尽力があったのでしょう。私たちが見ているものよりもずっと大きなものがある、というのは、施設そのものだけのことを指した言葉ではないな、と感じました。
ボランティアによる30分程度のガイドツアーでしたが、親切にあれこれ話をしてくださって、満足度は高かったです。これが無料というのはかなりお得なのでは?アクアマリンふくしまにいらっしゃった際には、ぜひ体験してみてくださいね。
その後は、本館の入口に戻って、順路に沿ってあれこれ見て回りました。このアクアマリンふくしまの最大の見どころは【潮目の海】という大水槽なのですが、これは半分が黒潮、もう半分が親潮の海を表現していて、その下にある三角形のトンネルを通ると、2つの海を同時に鑑賞することができます。
面白いのが、この三角形のトンネルの真向かいにある【寿司処 潮目の海】。なんと、本物のお寿司屋さんです。お寿司を食べながら水槽内を泳ぎ回る魚たちを見ていると、どうしても「あの魚、美味しそう……」という気持ちになってしまいますな(笑)
屋外には【蛇の目ビーチ】という大きな池もあります。ガチャガチャマシーンで餌を買って撒いてみると、まぁ来るわ来るわ魚が(笑)
とにかく広い水族館です。変わった金魚を集めた【金魚館】も趣きがあって面白いです。庭をぶらぶら歩いているだけでも楽しい。
春ですねぇ。
期間限定イベントでは、絵本『スイミー』をモチーフとした【絵本すいぞくかん】も可愛らしかったです。絵本に登場する黒い魚や大きなエビは、実際にはどの生き物だろう?なんて考察してみたり。
クラゲの一生をすごろくにした展示もお洒落。手作りのくらげ帽子を被って記念撮影も撮れますよ。東村アキコの『海月姫』の世界だわ~。
あっちこっち歩き回っているうちに、あっという間に時間が過ぎて、戻りのアクアマリンパーク号の出発時刻が近づいてきてしまいました。もっとゆっくり見ていたかったな。観るべきものがたくさんあって良かったです。旦那は、やっぱり変なパンツが売っていなかったと肩をガックリ落としていましたが(笑)
アクアマリンパーク号でハワイアンズに戻り、帰りの無料送迎バスの出発時刻までは1時間ほど残っています。息子が最後にもう一回探検がしたいと言うので、入場券を使ってウォーターパーク内へ。もちろんもう泳いだりはしませんが、パークの外周にあるショップやカフェを眺めるだけでも楽しいのですよね。
息子のお目当ては、パークの端にある【ゲームコーナー】だったようです。夕方6時には閉まってしまうので、昨日は遊べなかったんですよね。でも、「ここの隅っこに古いドンキーコングやスペースインベーダー、パックマンの筐体があるのが見えたんだ」と言っているので、へぇぇ、そりゃかなりの骨董品じゃないのかい?と思い、私と旦那もついていくことに。
ホンマや。こりゃ相当に古い……ってか画面が完全に焼き付いててガビガビになっとるやないかい。それでもちゃんと動く。息子はドンキーコングとパックマンをやってみましたが、なかなか難しいらしく、2面ぐらいまでしか行けなかったみたいです。そうそう、昔のゲームって操作性が悪くて、うっかりするとすぐ死んじゃうのよねぇ。
帰りの送迎バスの時間が近づいてきたので、スパリゾートハワイアンズとはこれでお別れ。でも本当にめちゃめちゃ楽しかったー!また絶対に来たいな!
いつかまた来るその日まで、アローハ!!!
……で、その後は無料送迎バスで都内に戻ってきたのですが、途中の常磐道で、事故による長い渋滞に巻き込まれてしまいました。やっべぇ、明日(18日)は息子の中学校の卒業式があるから何が何でも今日中に茅野に帰らんといけんのに、と内心かなりヒヤヒヤしたのですが、なんとか特急あずさの最終便(新宿発21時)に間に合いました。茅野に着いたのは23時半。大急ぎで家に帰り、片付けは後回しにして、とりあえずシャワーを浴びて、アラームを大量にセットしてから、おやすみなさい。
その甲斐あって、翌日の卒業式にはちゃんと出席できましたよ。ふー。間に合って良かった。卒業おめでとう。また家族旅行にも行こうね。