前にちょっとお話ししていた、魔法のⅰらんどのコンテストに応募するためのオリジナル小説のことなんですけどね。
仕事とイベントの合間をぬって、ちまちま書き続けてたんですが、それがなんとか完成しました!!!!!
魔法のⅰらんどで募集中の「りぼん×ボカコレ×魔法のiらんど小説コンテスト」に、『ドラゾーとゴレコ』というタイトルの作品を投稿いたしました。ジャンルはラブコメ。28頁(44,531字)の軽めの中短篇です。サクッと短時間で読めちゃうので、ちょこっとでも覗いて頂けましたら、泣いて喜びます。私が。゚(゚^ω^゚)゚。
そもそも、この「りぼん×ボカコレ×魔法のiらんど小説コンテスト」とは何かというと、ケータイ小説プラットフォームの「魔法のⅰらんど」が、集英社の少女まんが雑誌「りぼん」、そして大人気ボカロP「40mP」氏とコラボして開催する創作小説コンテスト。
めでたく大賞に輝いた作品は、「りぼん」作家によるコミカライズに加えて、受賞作品をモチーフとしたオリジナル楽曲も制作される、というなかなかに華やかな扱いを受けるとのこと。あ、それとAmazonギフトカード3万円の副賞も付くんだってさ。
うん、まぁね、もちろん私は、そもそもケータイ小説華やかなりしあの頃(2005年前後)でさえも魔法のⅰらんどのメインストリームからは外れていたヤツですんで、この手のコンテストで受賞することはまずありえない。それは昔も今もキッチリ自覚しています。私には『恋空』みたいなのは書けないし、書かないし(^▽^;)
だもんで、魔法のⅰらんどのコンテストのたぐいは、いままでほとんどスルーしてきたんですけど、んじゃなんで今回は参加したのさ、と言いますとですね、その募集テーマが【クセが強い恋物語】だったもんでね。
こんな作品を求めています。
普通の少女まんがとは一味違う!登場キャラのクセが強い!(超ヤンデレヒーローに溺愛されちゃう!?)
シチュエーションのクセが強い!(転校先は全員超能力者の問題高!?)
世界観のクセが強い!(異世界転生したら意地悪な悪役令嬢だった!?)
ふむふむ……。
そこで、ふと考えたわけです。
「物語のあらすじ自体はベタベタの少女漫画の王道で、世界観だけ思いっきり斜め上の方向に捻じ曲げちゃったらどうかな?」と。
そんなことを思いつきまして、いつもの家族3人の夕食タイムに、旦那と息子に相談をもちかけてみたわけです(うちは明るく健全なヲタク一家なので、創作の話題は日常会話のうちです)。
私「ベッタベタの王道少女漫画ラブコメを書きたいの。オラオラ系のヤンキーのヒーローがいて、天然系のおっとりしたヒロインがいて、2人の恋路を邪魔する意地悪なライバルキャラもいるっていう、ああいう感じのやつ」
旦那「ああ、うん。好きにすればー」
私「でね、舞台はダンジョンで、ヒロインはゴーレムにしようって考えてるの。おっとりのほほんとしたゴーレムの女の子。ねっねっ、可愛くない?」
旦那「…………(しばらく考えて)だいたい、やりたいことは分かった」
私「それで、お2人に相談があります。このゴーレムちゃんの相手役になる男の子もモンスターなんだけど、種族は何にしたらいいと思う?」
息子「ドラゴンゾンビ(即答)」
私「ありがとうございますっ!それ、採用させて頂きますっ!」
息子「……マジで?(どうやらボケたつもりだったらしい)」
私「続きまして、意地悪なライバルキャラの種族を決めたいと思います。ドラゴンゾンビのヤンキーの男の子に憧れる、ギャル系女子です。お願いしますっ!」
旦那「だったら、ハーフドラゴンかな?同じドラゴン系ってことで」
私「ありがとうございますぅぅぅ!採用です!!!」
……と、まぁ、こんな感じで、その後も旦那と息子にどんどんアイディアを出してもらって、それを元にざっくりした設定とプロットを組んで、とにかくコンテストの期限(10月2日)までには書き上げるぞ、と頑張ってました。
なんせ平日は仕事で脳が疲れていて創作どころじゃなく、土日はイベントを詰め込んでいるせいで身体の空きがなく、しかも猛暑でウチにはクーラーがなくて溶けそう、という悪条件の中、コワーキングスペースを借りて書いたり、
広島への帰省にもパソコンを持ち帰って新幹線の中やら父の書斎やらでひたすら書きまくったり、途中、OneDriveの要らんお節介のせいで下書きデータが吹っ飛ぶというアクシデントもあったりしましたが、なんとか間に合いました。
いや、実際にはまだ完成したわけではなくて、実のところ誤字脱字のチェックとか、言い回しの統一感とか、そのあたりの推敲がまだ充分にできてはおらんのです。だもんで、本当はもうちょっと寝かせて見直しをしたかったんですが、それやってたらいつまで経っても終わらない気がしたので、不完全なのは合点承知の助で、ええいUPしてしまえぃ!と「公開」のボタンをポチっとな。まぁ、公開後も修正は可能らしいんで、通勤時間とかにちまちま手直ししていく予定です。
なんせ、完成までに2か月程度かかっていたもんで、どうしてもね、固有名詞とか、各キャラクターの喋り方とかが途中で分かんなくなっちゃったりするんすよ。アリジゴクのおっさん、最初のうちはべらんめぇ江戸っ子口調だったのに、気がついたらいつの間にか「ワシはのぅ……」みたいな爺くさい喋り方になってて、昨日の昼、あわてて修正しましたよ。あと、必殺技とかアイテム名なんかも、最初のほうに書いてた表現とは別のものになってたりして、焦りますよね。槍で攻撃を受けたはずなのに、いつの間にやら大剣が刺さってたりしてね。どっちやねんという(;^_^A
個人的には、ライバルキャラのハーフドラゴンのギャル「リュウカ」が、おもしろかわいく書けたので満足です。ああいう後先考えずにとりあえず暴走するタイプのキャラクターは書いててホント楽しい。あと、ギャルの喋り方っていうのがいまいち分かんなかったんで、フワちゃんとかあのへんのギャル系タレントさんを参考にしながら書きました。ただ、あの手の喋り方はあまり誇張し過ぎると読みづらいうえにダサくなるので、そこはまぁ、ほどほどにって感じで。
読者の皆さんにはどうでもいい話ですが、本当はね、できることなら「小泉秋歩」名義じゃなくて、実験作品とかを書くときに使っている「青柳ちの」とかの変名で出したかったの。っていうのが、私自身が「ファンタジー」にめちゃくちゃこだわりを持っているめんどくさいタイプの人間だもんで、いちいち世界観とかで立ち止まってしまいそうだったから。
要するに、「モンスターの世界でもメートル法で測量するか?」とか「種族間で会話が成立してるヤツと成立しないヤツがいるのは何故?」とか「小麦を挽いてクッキーとかパンとか、人間と同じようなもの喰うのか?そもそもコイツらは肉食か?草食か?雑食か?」とか、そこらへんが気になってしまうと手が止まる。『ヘテロゲニア リンギスティコ』の領域に突入してしまいがちになるわけですよ。
でも、それを気にしてたら絶対に完成しないし、そもそも「りぼん」読者層をターゲットにした恋愛小説コンテストに対して、異種族言語学から始めてどうするよというね。
そんなわけで、今回はもう小泉秋歩のめんどくさいこだわりは一切捨てて、既存のRPGにありがちな感じのなんちゃってファンタジー世界観で行くと決めて、しばしば奥歯をギリリと噛みしめたりもしながら、なんとか書きました。ご都合主義も盛り盛り。いいの、気にしない、気にしない(;^_^A
ま、最初にも言ったとおり、受賞は最初から狙ってません。じゃあなんで書いたのって言われると、息子や旦那と一緒に作った作品を、息子や旦那に読んでもらいたかった。それが執筆のモチベーションでしたね。とりあえず2人とも楽しんで読んでくれたみたい(旦那も息子も無表情で読むので反応が分かりにくい……)なので、ひとまずは満足です。
とは言っても、やっぱり多くの人にも読んでもらえたらいいな、という欲求自体はあるので、お時間のあるときにでもちらっと、ちらっとでいいんで、ページをめくってもらえたら嬉しいです。で、100人のうちのほんの1人でも「面白かった」って思ってもらえたら、うん、それでいいや、本当に(*^▽^*)