つれづれぶらぶら

カセットテープミュージックで久々に「レインダンスが聞こえる」を聴いた。こんなカッコいい曲だったかな。懐かしいな。

図書館をどう使ったらいいか分からないという人へ

私の職務内容には「若手社員の指導係」というものも含まれているので、ちょいちょい若い子たちと喋る。もちろん大半は仕事の話だが、そればかりでも面白くないので、合間にちょいちょい雑談も挟む。

すると、結構な割合で「図書館に行ったことないです」という言葉を耳にするのだ。

まぁ、別に余暇の過ごし方は人それぞれでいいと思うのだが、そうはいっても、一応ね、「図書館、行ってみなよ。いっぱい本が読めて便利だよ」とは言っておく。それに続く言葉が「いや、本を読む習慣がないんで」だったら、ビジネスマンとして本を読む習慣ぐらいはつけておいてほしいなぁ、と思いながらも、あんまりしつこく勧めて老害扱いされてもたまらんので、「そっか、まぁ気が向いたら行ってみな」程度の返しでオシマイにする。長年の経験から、そういう返答をする子はまず何を言われても本を読まないことは分かっている。私がアイスホッケーをしようと思わないのと同じぐらいに、本を読もうと思わない子は存在するのだ。ごり押ししても意味がない。

これに対して、先ほどの私の投げかけに対して、「うーん、図書館ですかぁ。でも【字の本】を読むのが苦手なんですよねぇ。漫画とかなら読むんですけど」とか、あるいは「図書館に行っても、どうしたらいいか分かんないんすよ」いう感じの返答をする子には、全力でごり押しを発動する。老害呼ばわりばっちこーい。

 

というわけで、今回の記事は、

【図書館の使い方が分からないのでなんとなく行きづらい】

という思いをお持ちの方に対する、図書館大好きおばちゃんである私からの、【初心者向け図書館の使い方マニュアル】という名目のごり押し記事である。よろしくどうぞ!

sister-akiho.hatenablog.com

sister-akiho.hatenablog.com

 

ま、最初に答えを言ってしまうと、【図書館に足を運ぶ習慣さえ身に着けば、後はどうにでもなる】のである。ぶっちゃけこれだけである。

習慣ったって、なにも毎日とか毎週とかじゃなくていい。月に1度、年に2~3度ぐらいでもいいし、調べものをしたいときや気が向いたときにふと立ち寄る程度でも全然問題ない。

 

まずは、図書館がどこにあるのかを知っておこう。これが分からないと、そもそも話にならない。国立、都道府県立、市町村立、区立の図書館のほか、美術館や博物館に併設されたもの、民間団体や個人が運営する私立図書館も存在する。

私立図書館は著名な作家や資産家、研究家などの寄贈本で成り立っているもの、特定のジャンルに特化したものなどがあるので、自分の好みに応じて選ぼう。例えば、北杜市小淵沢町には、森の中にひっそり佇む小さな絵本図書館「えほん村」がある(入館料500円)。

ehonmura.jp

 

さて、最寄りの図書館が見つかったとして、「でも、その地域に住んでる人しか利用できないんですよね?」と言う人もいる。

それは勘違いである。入館の際に在住証明を求められる図書館があるのならむしろ教えてほしい。その図書館のホームページに特殊な但し書き(例えば、国立国会図書館の東京本館と関西館は満18歳未満の入館は原則不可となっている)がない限り、図書館への入館は誰でもどこでもできる

実際、昼間の図書館をちょっと覗いてみてほしい。お年寄りが日なたのベンチで新聞や雑誌を読みふけっていたり、子供連れの親御さんが絵本コーナーに敷かれたふわふわのカーペットの上で寛いでいたりする(たいていの図書館の絵本コーナーには、子どもが這い這いしながら安全に遊べるようにぬいぐるみなどが置いてあったりするのだ)。

だから、「あの雑誌の先々月号を買い忘れちゃったんだけど、どんな記事が載っていたのかなぁ」という動機で、目についた図書館の入口をくぐることだって可能なわけだ。また、本の読み聞かせ会などの図書館主催イベントだって、特に参加資格が明記されていない限り、誰だって参加していいわけだ(でも、子どもたちの邪魔はしないでね)。

 

利用資格に制限があるとすれば、それは図書などの資料を借り出したい場合である。多くの場合、その図書館の利用カードを作る必要がある。ただ、この利用資格も図書館によってまちまちである。例えば、茅野市図書館の場合は次のとおり。

・諏訪地域内に在住の方

 住民票が諏訪地域内に無い方は本人確認書類(運転免許証、健康保険証など)をご用意ください。

・諏訪地域内に在勤・在学の方

 本人確認書類及び在勤・在学の確認ができる証明書(保険証・在勤証明書・学生証など)をご用意ください。

茅野市内の別荘所有者とその家族

 住民票の住所を確認できる本人確認書類及び別荘の住所が確認できる郵便物または別荘を所有していることが確認できる書類(別荘の納税証明書・バス利用者証など)をご用意ください。

茅野市ホームページより引用)

www.city.chino.lg.jp

前にも言ったとおり、諏訪地域6市町村の図書館では1枚の図書館利用カードでどこでも貸出ししてくれる(ただしそれぞれの図書館を最初に利用する際に登録が必要)。私と息子が茅野市図書館のカードであっちこっちの図書館を毎週回っていることは既に述べたとおりだ。これ本当に便利なんだよー。

ちなみに、在住等の資格を問わない図書館もけっこうたくさんあるみたいだ。例えば東京都の品川区立図書館のホームページには「区内在住・在勤(在学)に関係なく、どなたでも利用カードを作る事ができます。」と明記されている。 これはありがたいね。仕事帰りにちょっと立ち寄って本などを借りて帰ることもできるわけだ。

library.city.shinagawa.tokyo.jp

 

さて、図書館に抵抗感がある人には、「図書館には【字の本】しかないんでしょ?」とか「難しそうな本しかないんでしょ?」という思い込みがあるようだ。

そんなことはない。まぁ、その図書館の収蔵規模や傾向にもよるが、最近のほとんどの図書館には漫画、絵本、紙芝居、図鑑、画集などの【絵の本】もかなり多くあるし、CDやDVD(Blu-ray)もけっこうある。受賞歴のある映画やスタジオジブリのアニメ、NHKのドキュメンタリー番組(『プロジェクトX』とか)などもあったりする。もちろん無料で貸し出してもらえるぞ。レンタルビデオ店に行く前にちょっと図書館の貸し出し状況を確認しておくかという考えだって、もちろんアリだ。

ちなみに、茅野市のお隣の原村図書館では「米粉パンのベーカリー」なんてものまで貸し出してくれるぞ。もはや図書ですらないwww

www.vill.hara.lg.jp

もちろん、先ほども言ったように、単に雑誌を読みに行くだけでも充分OKだ。どの雑誌が置かれているかは図書館によっても違うが、例えば、私がよく行く富士見町図書館では、マーガレットやコロコロコミックビックコミックオリジナルといった漫画雑誌も並んでいる。私はいつもここでROCK’ONJAPANとキネマ旬報とNumberをじっくり読ませてもらっている。本屋で立ち読みしたら叱られてしまうが、ここでは気持ちの良いソファに座っていくらでも読んでいていいんだもの。最新号は貸出不可だが、バックナンバーなら貸出OKなので、おうちでじっくり読んでもいい。

www.town.fujimi.lg.jp

 

また、貸出冊数も図書館によって違うが、だいたいは10~20冊を2週間程度っていう感じなんじゃないかな。一度に同じシリーズの本をどかっとまとめて借りられるというのは魅力的だと思う。このブログでもしょっちゅう言っているが、巻数の多い長編漫画だとマンガアプリなどでレンタルしようとしてもかなりお金がかかるし、図書館で無料で借りられるならラッキーだ。しかも、紙のコミックスをまとめて買うと本棚があっという間に溢れてしまうが、図書館だと読み終わったら返却すればいいから散らかる心配もない。うちの息子は、現在『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズにハマっているが、あれを全巻買って読もうとしたら、中学生のお年玉なんて一瞬で吹き飛んでしまうだろう。もちろん最新の人気作だと他の利用者に先に借りられてしまうのが難だが、予約サービスを利用しておけば、多少は早めに借りることができる。

 

ああ、そうそう。図書館を使い慣れていない人には意外と知られていないことだが、図書館に行って、目当ての図書がそこの本棚に並んでいないからといって、すぐに諦めてしまうのは気が早い。図書館に収蔵されている本が全部そこの本棚(開架)に並んでいるわけではなく、スタッフしか入れない奥の書庫(閉架)にもたくさんの本が眠っているのだ。なので、目当ての図書があるのなら、ダメ元で検索サービスを利用するか、スタッフさんに尋ねてみるといい。意外と「ありますよー」と言って持ってきてもらえたりする。古めの図書は閉架に入っている確率が高いので、子供の頃に好きだった図書を探しているのなら、臆せずにスタッフさんに声をかけてみよう。恥ずかしがることはない。

 

さて、目当ての図書が決まっている場合はいいが、特に何が読みたいというわけでもない場合に、ピンと感性に響く面白そうな図書を探すには、いくつかコツがある。私が図書館でいつもやっているルーティーを紹介しよう。

 

私の場合は、まず真っ先に【新刊コーナー】へ行く。たいていは入口の近くやカウンターのそばなど、目立つ場所に設置されているのですぐに目に入るだろう。そこには発売されたばかりのぴかぴかの図書が並んでいる。司書さんのコメントが添えられている場合もある。

新刊というのは、すなわち【今】最も世間の注目を集めているトレンド、あるいは【明日】注目を集めるであろう最新の情報について書かれた図書である、ということだ。芥川賞候補作の小説や、最新のテクノロジーやビジネススキルに関する本、流行りのレジャーのノウハウ本、ウィルスやワクチンに関する新たな研究について述べた解説書などが並んでいる。とりあえず最新の話題には飛びついておきたい!顧客との話題作りに活かせるかも!という人には、絶対にスルーしてほしくないコーナーだ。

 

次に、カウンターの横などにある「こちらの図書も貸出しできます」と書かれたワゴンに積まれている図書もチェックしておこう。そのワゴンには、今、返却されたばかりの図書で、これから本来の棚に戻す予定のものが積まれているのだ。

返却されたばかりの図書ということは、よく読まれているもの=人気本である可能性が高い。本来の棚に戻ってしまうと他の利用者に見つかってしまって借り出されてしまうので、そうなる前にチェックしておくのだ。新刊、あるいは準新刊、テレビで話題になっていた本なんていうのも混ざっていたりする。そうでなくても、少なくとも他の誰かがチョイスした本なのだ。どんな内容なんだろう?ってパラパラめくってみるだけでも楽しいと思わないか?

 

それから、図書館スタッフさんたちが定期的に趣向を凝らして【特集コーナー】を作ってくれていたりする。ここも忘れずにチェックしておこう。

クリスマスシーズンならそれにちなんだ絵本やパーティ料理のレシピ本、アカデミー賞の時期なら過去に映画化された作品の原作本、就職・進学時期なら進路選びに関する本、世界のどこかで戦争や紛争があるとその地域について深く知る本、感染症が猛威をふるっていると最新医学や予防に関する本などが一か所にまとめて陳列されている。また、コーナーには可愛らしい飾り付けが施されていたり、スタッフさんお手製のペーパークラフトなどが「ご自由にお持ち帰りください」なんて感じで置いてあったりもする。見ているだけでとても楽しいコーナーだ。

 

そして、私がとりわけオススメしたいのが【子ども向けの図書】だ。どの図書館でも、幼児から中高生向けの図書はかなり充実している。ぶっちゃけ、子ども向けの本棚を眺めているだけでも、図書館は楽しいものだ。

私がそう言うと、若い子たちは「え~、子どもの本なんて面白いですかぁ……?」と訝しげな視線を向けてくるが、バカなことを言っちゃいけないよ。私が思うに、子ども向けの図書が最もクオリティが高い。胸を張ってそう言い切っちゃうぞ、私は。

大人向けの図書は確かに情報が盛りだくさんだが、専門性が高くなればなるほど一般の人が読んだら何が書いてあるのか分からず理解できないという事態になるし、あと、著者の個人的な思想が濃厚に出過ぎているものも存在する。こちらがそのジャンルに精通していれば問題はないが、あまりよく知らない状態でいきなりそれらに触れると、下手をすると誤った/歪んだ認識を植え付けられてしまう可能性もある。

その点、子ども向けの本は教育を目的として作られているから、だいたいは出版社のほうで厳正な審査を経てきている(と信じたい。だが、そうとは思えないものも残念ながら一部には存在する)。そして、専門用語はなるべく平易な言葉に置き換え、難しい概念は噛み砕いて説明され、イラストや写真などもふんだんに使用して、誰にでも理解できるように工夫されている。漫画形式や物語形式のものもあり、読者を飽きさせない配慮が行き届いている。フォントが大きいのも老眼には嬉しいところだ(;^_^A

例えば、学研の「ひみつシリーズ」などは、子どもの頃に学校の図書室で読んだ、という人も多いだろう。色々な業界のことを漫画形式で教えてくれる本だ。

kids.gakken.co.jp

宅配ロッカーのひみつ、フラッシュメモリのひみつ、エクステリアのひみつ、ジェネリックのひみつ、ウイルスのひみつ……、もはやこの世の全てを網羅せん勢いでシリーズが増殖している。そして、大人の我々にとっても「そう言われれば、その言葉は知っていても、それが何なのか、実際にはよく知らないなぁ……」と思うものばかりだ。

実は私自身も、営業マン時代にこのひみつシリーズにこっそりお世話になっていた。新たな営業先の事業内容がよく分からないとき、こっそり休日に図書館でその業界のあらましをザッと流し読みするのだが、そんなときにこのひみつシリーズを取っ掛かりにするとスムーズに頭に入ってくるのだ。なんせ、ひみつシリーズはその業界のトップ企業などが監修に携わっているので、普通の人は知らない業界の豆知識なんかが豊富に盛り込まれている。例えば『お好み焼のひみつ』はオタフクソースが監修しているぞ。そして平易な漫画形式だから、30分もあれば読めるし、頭に入りやすい。ここで頭を整理しておいてから、次に大人向けの専門書を読むという流れがオススメ。

 

ひみつシリーズに限らず、子ども・中高生向けの図書は、テーマが明確で分かりやすい。過去にも、このブログでいくつか取り上げてきたが、それらは決して大人向けの本に引けを取らない、たいへんクオリティの高い図書だった。

sister-akiho.hatenablog.com

大の大人が子ども向けの本を読むなんて、と恥ずかしがったりしないで、堂々とコーナーに足を運んでみてほしい。きっと、新しい発見があるはずだ。

 

あとは、何にも考えずに、ただぶらぶらと本棚の間を歩き回ってみるのもオススメだ。自分にとって関心があるかないかは関係なく、ただただ本棚の背表紙をぼーっと眺めているだけでも、いくつか興味を惹くものが見つかるだろう。ジャンルは何だってかまわない。変なタイトルだな、表紙の写真が綺麗だな、っていう程度の関心でいい。

sister-akiho.hatenablog.com

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ふと手に取って、パラパラっとめくってみて、それで面白くなさそうだったらそのまま本棚に戻せばいいし、2~3ページ読んでみて、その次のページをめくってみたくなったら、そこにあるベンチに座って読みふけってもいい。もっとじっくり読みたくなったら利用カードを作って借りてもいい。その著者の書いたものがもっと読みたくなったら検索サービスを利用するか、スタッフさんに尋ねてみればいい。

 

そうやって、図書館は自由な空間だと気づいてくれたなら、きっと【図書館に足を運ぶ習慣】は身に着くだろう。雑誌だって漫画だって百科事典だって、タダで好きなだけ読めて、どれだけ読んでも文句を言われない、心安らぐ癒しの空間だと、あなたが気付いてくれたなら。

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